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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第三章 battle study・紅
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昨夜

 昨夜の邂逅。

 それは誰にとっても予想もしていなかった出来事だった。


「どもー。唐馬からうまさん。こんばんはー」


 快活な声を発したのは、派手な出で立ちの女。

 紅虎子である。


「虎子くん……」


 沈痛な声を漏らしたのは、今しがた彼が出てきたバー空の店主、唐馬歩からうまあゆむ


「その中にさ、いるんでしょ? 例の男の子」


「……いると言ったら、どうするつもりかね?」


「私としては勝負したいとこなんだけどさ、粛清しろって言われてるのね」


「誰にだ?」


在膳ざいぜん会長に」


在膳九龍ざいぜんくりゅうか……」


 静かな呟き。

 それは始まりの合図にすらならないものであったはずだが、紅虎子は不意に一歩を踏み出して、


「待ちな」


 そこで、これもまた不意に動きを止められた。

 背後から現れた巨漢。

 華弓徒はなきゅうとに右腕を掴まれたことで。


「てめぇの相手は俺だ」


「……誰?」


「この傷に覚えがねぇとは言わせねぇぜ」


 弓徒は右頬を向けた。

 そこに刻まれたるは三本の線。

 それは、まさしく。


「ああー。確かにそれは私が付けた傷だね」


 それが何か? とでも言うように、紅虎子は酷くあっさりと認めた。


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