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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第二章 battle study・序章
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「bar・空」にて

「bar空」のカウンター席に、一人の男が座っている。

 スキンヘッド。

 濃い口髭。

 皺一つのない白のワイシャツに、黒のスラックス。

 革張りの黒い靴。

 時計はしていない。

 体格は、良い。

 年の頃は三十代か四十代か……しかし、肉体から流れ出ている生気は、そこらの若者よりも若々しい。

 男の手には下部が広く口の狭いテイスティンググラス。

 注がれているのは、茶褐色にも近い濃い色合いのウイスキー。

 男はグラスを軽く回した。

 中の液体が波打ち、香りが広がる。それを逃さぬよう、鼻を近づける。

 男は目を細めた。

 喜んでいるようである。

 男はグラスを口に運び、中の酒をちびりと、唇を濡らすようにして飲んだ。

 男はまた、目を細めた。

 男はグラスをテーブルに、そこにあるコースターの上に、丁寧に置いた。

 そして、口を開いた。


「ついこの前、この街で決闘があったよね」


 問いかけるというよりも、確認の為の発言。そういう声であった。


「ありましたね」


 カウンターに立つ老年の男、唐馬歩は、それを肯定した。


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