第4話
具体的に言うと、お話がしたいんです。
私は少し落ち着きを取り戻してから彼にそう告げると、LINEを交換することが出来てしまったのだ。順調すぎる、怖い怖い。
あちらの警戒心はすこぶる高いのは見ててわかる。彼はにこりともしないのだ。
まぁ、今日はこんな感じで良いだろう。
私は胸をルンルン弾ませ帰宅した。帰り道、栞には気持ち悪がられたが、いいのだ。私は一つ計画を実行できたのだから。
『こんばんは。今日は突然すいませんでした。でもLINE交換してくれてありがとうございます!あ、バスケの試合とてもかっこよかったです。優勝おめでとうございます!』
当たり障りない文だが、LINE交換を迫った身として、自分から送るのが礼儀だ。それに相手からしたら私は先輩なのだから、色々やりにくいはずだ。
そしてしばらくすると返信がきた!
私は心弾む喜びに、しばらく既読をつけることさえもできなかった。
『大丈夫です。見てくださったんですね、ありがとうございます。優勝出来て嬉しいです。』
予想通りの文面に少し吹き出しそうになった。大丈夫大丈夫、男気ある男子はむやみに顔文字なんて使わない!
ただ、こーゆー会話ってつづなかいっていうか、返しにくいんだよなぁ・・・。
次はなんて返信しよう。より相手が返信しやすい内容にしなければならない。
『キャプテンなんですね。男バスって人数多いから大変そうですね〜。ちなみにバスケはいつからしてるんですか??』
『副キャプテンがふたりいるんで、三人でなんとかやってます。バスケは父親の影響で小学校からしてます。』
突然彼自身のことを聞くのはあまりにも無謀だと判断した私は、バスケの会話で少しでも彼の警戒心を解こうと努めた。幸い私にはバスケの知識がそれなりにあるのでどうにかなりそうだ。
私は口下手で、風貌も年齢にしては大人びてる方で、さらにあまり愛想がいいほうでないので、年下からは話してもないのに怖がられることはしょっちゅうだ。だから、多分京介君も私に対してタメ語で話すなんてことはないかもしれない。だからあえて私も敬語で接することにした。距離感をとるというよりも、丁寧さを重視したかったからだ。




