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42歳バツイチ 神様になってイチャLOVEハーレムを作る!  作者: かくろう


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第79話 七菜香の告白

 ある日の放課後。

 会社から帰宅した俺の前に、沙織と一緒に小柄な少女が待っていた。


「おじさんっ! 今度、七菜香の学校で学園祭やるんだぞ! 絶対ぜーったい来て欲しいんだぞ!」


 満面の笑顔で手を握ってきたのは、沙織の妹――七菜香だった。

 隣で沙織が少し困ったように微笑む。


「妹がどうしてもって言うから……。別に、いいよね?」


「もちろんだよ。招待してくれてありがとうな、七菜香ちゃん」


 その瞬間、七菜香の瞳がキラキラと輝いた。

 まるで「夢が叶ったんだぞ!」と全身で喜びを表現する子犬のように。


 そして迎えた学園祭当日。

 正門で制服姿の七菜香が大きく手を振っていた。


「おじさーん! 沙織お姉ちゃん! こっちなんだぞー!」


 人だかりの中で一際目立つ声。

 駆け寄ってくる彼女は、まだ幼さの残る笑顔のまま、全力で俺の腕を引っ張る。


「七菜香、そんなに急がなくても大丈夫だよ」

「だめなんだぞ! 今日は絶対に楽しんでもらうんだぞっ!」


 その必死さが愛おしくて、俺も沙織も思わず笑ってしまった。


 模擬店の焼きそば、チョコバナナ、たこ焼き。

 次から次へと店を巡り、俺の財布はあっという間に軽くなっていく。


「ふふっ、おじさん、すっかり七菜香に振り回されてるね」

「まるで昔の学園祭をやり直してるみたいだな」


 沙織が笑顔でそう呟く。

 その隣で七菜香は頬をいっぱいに膨らませて、焼きそばを口に頬張っていた。


「おじさんが楽しそうで、七菜香も嬉しいんだぞ!」


 ――本当に、純粋な子だ。

 俺に「楽しい」と言わせたい、その一心で走り回っている。


 やがて時間は流れ、メインホールで七菜香のクラス発表が始まる。

 学芸会のような劇。舞台の中央で、背伸びしながら必死にセリフを言う七菜香の姿。


「……がんばってるな」


「うん……。あの子なりに、すごく」


 沙織と肩を並べて見守る。

 俺にとっては「妹のような存在」だが、こうして真剣に頑張る姿を見ると胸が熱くなる。


 終演後、舞台裏に顔を出した時。

 制服姿の七菜香が走ってきて、俺の胸に飛び込んだ。


「見ててくれたんだぞ! 七菜香、すっごく頑張ったんだぞ!」

「ああ。しっかり届いたよ。よく頑張ったな、七菜香ちゃん」


 その瞬間――彼女の表情が少しだけ、大人びたものに変わった。

 ここから、物語は「告白」へと繋がっていく。


 劇が終わり、片付けの喧騒が少し落ち着いた舞台裏。

 夕焼けが窓から差し込む中で、七菜香が制服姿のまま、少しうつむいて俺を見上げてきた。


「おじさん……ちょっとだけ、二人で話したいんだぞ」


 その真剣な表情に頷いて、沙織には「少し待っててくれ」と声をかける。

 舞台裏の隅――薄暗い照明の下に移動した七菜香は、ぎゅっと拳を握りしめていた。


「七菜香、頑張ったな。舞台も、ちゃんと最後までやり切って……」

「うん……でも、それだけじゃないんだぞ」


 小さな肩が震えている。

 俺が声をかけようとした瞬間――七菜香は一気に言葉を吐き出した。


「七菜香、ずっとおじさんのことが好きだったんだぞ! 中学のとき、お姉ちゃんと一緒に困ってた時に、おじさんが全部解決してくれた。あのとき、七菜香は思ったんだ。『神様みたい』って……。その気持ちが、ずっと変わらないんだぞ!」


 真っ直ぐな眼差し。

 それは幼い頃から積み上げた憧れと、思春期を経て育った恋心の入り混じったものだった。


「七菜香ちゃん……気持ちは嬉しいよ。でも、やっぱりおじさんにとっては親戚の姪っ子みたいな存在だから」


 俺はできるだけ優しく、諭すように伝えた。

 彼女を突き放すのではなく、今まで大切に見守ってきたことを踏まえて。


「わかってるんだぞ。でも――」


 七菜香の瞳に涙が浮かぶ。

 それでも、揺らぐことなく俺を見上げてくる。


「七菜香は、姪っ子でも、妹でもない。おじさんにとって、ちゃんと女の子として見てもらいたいんだぞ……!」


 胸に飛び込んできたその小さな体。

 熱い鼓動が服越しに伝わってきて、俺は深く息をつく。


 ――桜子や沙織のときも、俺は同じように悩み、同じように迷った。

 けれど彼女たちの真剣な想いを受け入れることが、彼女たちの未来を支える道だと信じてきた。


 ならば、この子の気持ちも同じはずだ。


「そうだな……約束だもんな」

「……っ!」


「お姉ちゃんと一緒に、俺が愛してやる。だから泣くな、七菜香ちゃん」


 その言葉を聞いた瞬間、七菜香は顔を真っ赤にして、嬉しそうに涙をこぼした。


「うん……! 七菜香、ずっとずっと、おじさんと一緒にいるんだぞ……!」


 夕焼けの光の中で――小さな少女は、大人の恋人として一歩を踏み出した。




 学園祭の余韻が残る夜。

 校門を出て、沙織と一緒に帰路についたが――七菜香は俺の隣から決して離れようとしなかった。


「なぁ七菜香。今日は本当に頑張ったな。舞台も、告白も……」

「っ……! おじさん、もうそれ言わないで恥ずかしいんだぞ!」


 顔を真っ赤にして両手で覆う七菜香。

 でも耳まで真っ赤になっているのが隠し切れていない。


 その姿を見て、沙織がクスッと笑った。


「……ふふ。七菜香、やっと素直になれたのね。前からおじさんのこと、特別に思ってたのは気づいてたわ」

「お姉ちゃんっ!? それ言わないで欲しいんだぞーっ!」


 バタバタと抗議する七菜香を見て、俺もつい笑みが漏れる。

 ああ、やっぱりこの子は俺にとって大切な家族であり、そして――もう一人の恋人なんだ。


「七菜香ちゃん」

「……な、なんだぞ?」


 俺は立ち止まり、彼女の頭にそっと手を置いた。

 柔らかい髪の感触と共に、真剣な言葉を告げる。


「さっき言ったこと、改めて約束するよ。お姉ちゃんと同じように、お前のことも守るし、愛していく。だから安心して、俺に気持ちを預けてくれ」


「……ほんとに?」

「もちろんだ。約束は守る男だからな」


 七菜香の瞳にまた涙が浮かぶ。

 それでも今度は、泣き笑いしながら胸に飛び込んできた。


「う、うん……! 七菜香、おじさんに全部あげるんだぞ! お姉ちゃんと一緒に、ずっと一緒にいるんだぞっ!」


 小さな体を抱きとめながら、俺は心の中で強く誓った。

 この子もまた、俺の大切な「パートナー」だと。


 その日、俺達の家族の輪はさらに広がり――新しい未来への一歩を踏み出したのだった。




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