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42歳バツイチ 神様になってイチャLOVEハーレムを作る!  作者: かくろう


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第73話 海外の波紋と家族の日常

 水無月と奉龍院の合併、そして俺のCEO就任は国内だけにとどまらず、海外の経済界にも大きな衝撃を与えた。

 ニュースサイトのトップに並んだ見出しはどれも強烈だ。


「日本経済に新星、篠宮隆行CEO誕生」

「奉龍院、龍神の時代から守護神の時代へ」

「神秘と経済が融合? 神力経営の真実」


 正直、俺自身は大それたことをしているつもりはない。ただ必死で、周りを守りながら進んできただけだ。

 だが世界は“奇跡”や“神秘”といった言葉を欲しがる。俺の神力がそのイメージを作り上げてしまったのだろう。


「ふふ、すごいですね。どこの国も“守護神CEO”って持ち上げてますよ」

 深雪が新聞を広げて小さく笑う。

「俺としてはただの中年課長上がりなんだがな」

「それを守護神に仕立て上げてしまうのが時代、そして桜子の力ですよ」


 ◇◇◇


 その頃、ロシア。

 水無月ロシア支社では、フィルが大々的な就任会見を行っていた。



「社員は遊べ。よく寝ろ。よく食べろ。楽しい人が強い。だからロシア支社は最強」



 記者たちは騒然とした。


「……彼女、本当に支社長で大丈夫なのか?」

「いや、数字を見ろ。売上が去年より30%伸びてる」

「しかも株主説明会で株価まで吊り上げたぞ!」


 経済紙には「カオスと才能の融合」「ロシア支社の妖精」と見出しが踊った。

 フィルのパフォーマンスは、逆に企業イメージを大きく押し上げる結果となったのだ。


 ◇◇◇


 一方で、双子の妹サリーシャとマリーシャもロシアから日本へ帰化する準備を進めていた。

 二人から届いたビデオメッセージには、屈託のない笑顔が映っている。


『お兄さま! 私たちも日本で一緒に働きたいです!』

『フィルお姉ちゃんばっかりずるいです~!』


 どうやら、姉に遅れを取るのが悔しいらしい。

 だがその純粋な願いが、グループの国際展開にさらなる追い風を与えていくことは間違いなかった。


 ◇◇◇


 そして数週間後。

 ニューヨーク証券取引所では、水無月・奉龍院の合併発表を受けて株価が急上昇。

「アジアの巨人、現る」

「守護神CEO、世界経済のゲームチェンジャー」


 海外投資家たちが次々と動き出し、日本企業としては異例のスピードで世界規模の資本が流れ込んできた。


「……世界がこんなに動くなんて思ってもみなかったな」

 俺はニュース映像を眺めながら呟く。

 隣に座る紗綾が、そっと俺の手を握った。

「でも隆行さんなら大丈夫。あなたは私たちの“守護神”だから」


 その言葉に、少し肩の力が抜けた。

 ――そうだ。俺は一人じゃない。

 彼女たちと共に歩んでいく限り、どんな嵐が来ようと乗り越えられるはずだ。




 こうして、守護神の誓いの後に始まった新たな幕開けは、国内だけでなく海外をも巻き込む波紋を広げていった。




 ◇◇◇


 水無月と奉龍院の合併が世界に波紋を広げる一方で、俺たちの生活は大きな転換点を迎えていた。

 桜子が主導して建てた超巨大な邸宅――通称「新邸しんやしき」。

 テーマパーク並みの広さを誇り、庭には噴水と並木道、室内にはプールからシアタールーム、研究棟まで備わっている。


「うおおっ、すっごいんだぞっ! デカくて広くて大きいんだぞ!」

 七菜香が玄関ホールを見上げ、両手をバンザイして大はしゃぎする。

 天井まで届く大きなシャンデリアがきらめき、光が床の大理石に反射して虹色に踊った。


「七菜香ちゃん、迷子にならないように気を付けてね」

「へへーんっ、私はもう子供じゃないんだぞ! ……でも、ちょっとだけ迷子になるかも……」


 とはいえ、この広さでは冗談抜きで迷子になりかねない。昨日もフィルが「冷蔵庫どこー!」と叫びながら廊下を疾走していたくらいだ。


 ◇◇◇


 この家での生活は、想像以上に賑やかだった。

 朝は紗綾が紅茶を淹れ、深雪が新聞を広げ、桜子が経済ニュースをチェックする。

 昼は玲緒奈と沙織がメイド服姿で買い出しに行き、フィルが帰ってきたら庭でなぜか大道芸ショーが始まる。

 夜にはミルフィが海外事業の報告を終えたあと、料理当番を買って出ることもあった。


「ふふ……家族っていいものですわね」

 桜子がふと口にした一言に、全員の視線が集まる。

 いつもは勝気な彼女が、その時ばかりは頬を緩ませていた。


 ◇◇◇


 そして、俺が最も気を遣ったのは七菜香と真理恵――義妹と義母との関係だった。

 二人は俺との距離を少しずつ縮め、やがて「恋人」としての絆を結ぶことになったが、家族という枠組みの中でどんなふうに振る舞うべきか悩んでいた。


「おじさん……私、ここにいていいのかな……なんだぞ」

 夜のバルコニーで七菜香が、不安げに俺の袖をちょこんと掴む。

「当たり前だろ。お前も大事な家族で、俺の大切な恋人だ」

「……ほんとに? わ、わかったんだぞっ」


 幼い顔を赤らめながら、それでも嬉しそうに頷く姿に、ようやく安心してもらえたことを感じた。


 一方、真理恵は母として、そして一人の女性としての顔を持っていた。

「私まで一緒にいるのは、やっぱり図々しいかしら……?」

「そんなことはない。あなたがいてくれるから、俺たち全員が安心できるんだ」

 その言葉に、真理恵はほっと微笑んだ。


 ◇◇◇


 ――こうして、新しい日常が始まった。

 仕事ではCEOとして世界を相手に奮闘し、家では一人の男として多くの恋人たちと支え合う。

 どちらも俺にとって欠かせない「生きる舞台」だった。


「隆行さん、今日も一日お疲れ様です」

「ありがとう。みんながいてくれるから、俺も頑張れるよ」


 その言葉に、彼女たちの笑顔が一斉に咲いた。

 家族という形を越えて、俺たちはひとつの大きな絆で結ばれている。

 その温もりがあれば、この先どんな嵐が来てもきっと乗り越えられるだろう。


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