【閑話】桜の野望(3)
今回は桜の野望の話(3)です。
(オタク仲間が欲しい)
せっかく再生魔石を完成させたのに共に喜んでくれる仲間が居ない。
一文字桜は孤独だった。
(居ないなら召喚すれば良いんだ。日本の調味料を召喚出来たのなら日本人も召喚出来る筈よ)
日本人を召喚する方法を見つけよう。
【異世界知識】によると異世界人を召喚する魔法は存在するが、それには膨大な魔力と人物召喚の魔法陣が絶対不可欠だった。
人物召喚と人物送還は古代魔法と空間魔法と無属性魔法の混合魔法なのか。
人物召喚と人物送還の魔法陣を造る術式を発見した。
【異世界知識】を駆使して人物召喚の魔法陣を完成させた。
後は魔法陣に魔力を込めるだけだ。
「此処は何処だ」
「見知らぬ場所だ」
「どうなってるんだ」
「白昼夢なのか」
「同窓会の会場に居た筈よね」
「あれ、兄貴と先輩達じゃないですか」
召喚したのは私の兄である一文字猛、黒島洋一先輩、兜大介先輩、会田右京先輩、大石勇先輩だった。
「「「「「誰?」」」」」
五人は私が分からなかった。
JKの身体だから仕方ないか。
「昔の桜に似ているな」
「似ているどころか瓜二つだ」
「JKくらいの年齢だな」
「すると桜ちゃんの半分くらいの年齢か」
「もしかして桜ちゃんの隠し子」
「違います。本人です」
「「「「「本人?」」」」」
兄の一文字猛は私と同じ特撮オタク、黒島洋一先輩はアクションドラマオタク、兜大介先輩はロボットアニメオタク、会田右京先輩は刑事ドラマオタク、大石勇先輩は時代劇オタク。
オタク仲間が五人も出来たと思っていたのに。
「この馬鹿野郎」
「どうしてくれる」
「日本に戻せ」
「責任を取れ」
「呪ってやる」
五人から散々罵倒された。
そして人物送還の魔法陣を造らされた。
残念だが五人を日本に送還した。
結局オタク仲間は出来なかった。
因みに私はブラック企業に嫌気が差して、失踪したと思われていたらしい。
(あの女の知り合いか。再会した記憶を消去しないと不味いわね)
【異世界転移】
【記憶消去】
マリナは日本に転移して、桜と再会した記憶を五人から消去した。




