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不死の魔法使いの日記  作者: DAi Master
第1章 青の魔導師
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第一話「洞窟の中の魔法使い」

 伝説によると、青いウロコにおおわれ、リヴェルニアの雪にも負けないほど冷たい息を吐く竜が、勝利の山にある数多くの洞窟のひとつで眠っているという。


*


 洞窟の冷たい空気が、耳や鼻にかみつくように彼を襲った。


 彼は道の途中で足を止め、火石を地面に投げつけた。石がくだけると、中から炎が飛び出し、岩壁を明るく照らした。


 彼は立ち上がるまで炎を燃やしておき、立ち上がると足で踏み消した。


 奥へ進むにつれ、空気はますます冷たくなっていった。


『こんな場所で生きていける生き物がいるなんて、いったいどういうことだ?』


 雪のように真っ白な長い髪の男は、手をこすり合わせながら、こんな洞窟に入ると決めたことを後悔した。


 彼は再び歩き始め、さらに奥へと進んでいった。


 まだ体が寒さに慣れないうちに、洞窟の壁が変わり始めた。暗く冷たい岩壁は、青く凍りついた壁へと姿を変えていった。


 数歩進んだところで、彼は足を踏み外した。ほんの数秒前まで岩だらけだった地面が、いつの間にか滑りやすい氷の床に変わっていたのだ。


 魔導師は足を滑らせ、数メートル下まで落ちた。そして、泥と草の生えた地面に強く打ちつけられた。


『草だと?』


 そんなことがあるはずがなかった。


 氷の道はもう後ろにあり、洞窟を照らしていたわずかな光も、そこに残してきてしまった。


 彼は杖を高く掲げ、呪文を唱えた。


「ルーメン」


 杖のアーチにはめ込まれた石が、ほのかな光を放ち、暗闇をわずかに照らした。


 洞窟の地面には草が生えていた。その草は、奥にぽつんと立つ鉄の扉まで続いていた。


 魔導師は腕を伸ばし、扉にそっと触れた。


 その瞬間、扉の表面に青く輝く紋様が浮かび上がり、古い言葉で書かれた文字が姿を現した。


 幸い、彼はその古い言葉を知っていた。


「キレッピ・パーテア!」


 魔導師が叫ぶと、扉の光が消え、鍵の外れる音が洞窟全体に響いた。


『なんて目立つ開け方だ。』


 彼は扉を押し開けた。すると、隙間から冷たい風が吹き込んできた。


 魔導師は一瞬、先へ進むべきか迷った。


 しかし、その迷いはほんの一瞬だった。


 扉を大きく開くと、足元に石の階段が現れた。


 魔導師は少し首を傾け、階段の先をのぞき込んだ。


 杖の光で見えるのは、最初の数段だけだった。その先には、ただ暗闇が広がっている。


 見知らぬ場所に足を踏み入れるのは、これが初めてではない。だが、何も見えないまま進むのが好きなわけではなかった。


 彼は杖を石の壁に立てかけ、ローブの裾を少したくし上げた。そして、最初の段に片足を乗せた。


 体重をかける前に、ブーツの底で石の段を軽く確かめる。足を乗せても、段はびくともしなかった。


 彼は杖を手に取り、階段を一段ずつ下りていった。


 狭い通路に足音が響く。その音に混じって、岩の隙間からしみ出した水が、ときおりぽたりと落ちる音が聞こえた。


 一段下りるたびに、空気はますます冷たくなっていくようだった。


 やがて、彼は足を止めた。


 扉を開けたときに感じた風と、今、顔をなでる空気は違っていた。


 今の空気は、ずっと暖かかったのだ。


「ルーメン」


 そう唱えて杖を高く掲げると、杖にはめ込まれた石が再び光を放った。


 目の前では、階段が広い天然の空洞へと続いていた。


 壁には奇妙な氷の結晶がいくつもできていた。小さな水晶を散りばめたように、光を反射している。


 魔導師は思わず笑みを浮かべた。


『やっと面白いものが見られそうだ。』


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