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異世界転生  作者: MSZ-006
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俺たちは、フォンファさんからセーブポイントの場所だけでなく、九龍エリアについても詳しく教えてもらった。


教えられた通りに進むと、少し開けた場所にセーブポイントはあった。


地面には光り輝く魔法陣が描かれ、数人のプレイヤーたちが何やら話し込んでいる。


「やぁ、はじめまして。セーブかい?それとも、一時撤退かい?」


こちらに気づいて話しかけてきたのは、腕に腕章をした女性だった。


「こんにちは。セーブと情報収集に来ました」


「情報か。どんなのが欲しい?無限ロケットランチャーや無限マシンガンは、クリア後に手に入る貴重なアイテムで、他には無限ビームソードなんてのもあるぞ」


無限ってことは、絶対に壊れない系の武器ってことか。


それは、確かに貴重品だ。


とは言え、クリアを目指すにしても、今はまだ情報不足だ。


「ここに来る前に、エアポートの看板を見たんですが・・・」


「エアポートか。そこへ行くには、九龍エリアを縦断しないとダメだ。あそこに出る敵の情報は持っているかな?」


「大体の情報と、武器も手に入れました」


「そうか。あそこの連中は、外の奴らと違って簡単には倒せない。気を引き締めてな。初めてなら、案内役を付けた方がいい。もし居ないなら、私か他のリーダーに頼めば紹介するよ」


「分かりました。有難う御座います」


「ユカさん、取り敢えず情報は手に入りましたね」


「そうですね。後は、セーブしておきましょう」


少し歩いて魔法陣の中心まで移動した俺たちは、光り輝く魔法陣の中に入る。


目の前に光学ディスプレイが現れ『セーブ?』『一時撤退?』の選択肢が浮かび上がる。


ユカさんが『セーブ?』に指を合わせると、場にそぐわない軽快な音楽が流れ、セーブ完了の文字が表示された。


「リョウさん、ごめんなさい。リョウさんにゲームを続けるか聞かずに、セーブだけしてしまって」


「いえ、構いませんよ。俺としても、ゾンビをもっと倒して資金を稼ぎたい所ですから」


今の所、装備といえるのは確保した鉄パイプとナイフ、あとは対キョンシー用の桃木剣に銭剣、霊符のみ。


現実世界のお金も使えなくはないが、それは出来れば使いたくない。


ゾンビを倒してポイントを貯める方が、生活の負担にならないからね。


「じゃあ、また外に行きましょうか」


「はい!頑張って、ポイントを稼ぎましょう」


「ピィ!」


「クカァ!」


みんなの士気は、十分だ。


「外に行くのか?気を付けろよ!」


門番をしているプレイヤーに、声を掛けられる。


重たい扉がゆっくりと開かれ、外からゾンビたちの不気味なうめき声が響いてきた。


俺たちの冒険は、此れからだ!


なんて、アニメや漫画の最終回的な事を考えながら、俺たちは外へ踏み出した。


俺は無限収納カバンから、鉄パイプを取り出し軽く一振りする。


ビュンと風を切る音が響き、気合いが入る。


ゆっくりと近付いてくるゾンビの頭へ、その鉄パイプを叩きつける。


鈍い衝撃とグシャっとした感触が鉄パイプを通して伝わり、動く死体は崩れ込んだ。


その横では、ユカさんが巧みなナイフ捌きと体術で次々とゾンビを殲滅し、ポポと瑞(みずき)も「ピギィー!」「クカァー!」と声を上げながら、それぞれのやり方で奮闘していた。


付近のゾンビを一掃したものの、奴らは次から次へと湧いてくる。


時間にして、一時間程。


流石に、体力の消耗が激しくなってきた。


「ユカさん、そろそろ休憩しますか?」


「そうですね」


息を整えながら周囲を見ると、あんなに倒したはずのゾンビの姿は、いつの間にか陽炎のように溶けて消えていた。


「クァ〜、ピィ〜」


ポポと瑞(みずき)が、俺達を呼んでいる。


「どうした?」


二匹に近付くと、色々な物が集めらている。


どうやら、倒したゾンビが落としたアイテムを、集めてくれていたらしい。


戦闘しながら、有り難い事だ。


「有難う!」


ユカさんがしゃがみ込んで、二匹を撫でている。


俺も二匹の健闘を称えながら、声をかけた。


「本当に有難う。戦闘しながら、集めてくれたのか。取り敢えず、カバンに仕舞って、安全地帯に戻ろう」


門に近付くと「無事か?今、開けるぞ」と、中から門番が声を掛けてくる。


他の門番は、ボウガンや銃でゾンビを狙撃し援護してくれる。


「よし!入ってくれ!」


重たい門が少し開き、俺たちは滑り込むように安全地帯へと駆け込んだ。




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