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飛ぶ事、5分程。
「間もなく到着だ」と、河野さんが言う。
俺たちは今、アメリカのとある島に居ます。
ミリィさんの実家は、アメリカなんだけど、無人島を買い取って島を改造工事して、其処に家を建てたそう。
此の世界の地形は、前世と全く変わらない。
前世なら、何時間も掛かっていた距離が、たった5分程で着けるし、此のたま○ひこーきは水陸両用機で、しかも雪上も離着陸可能なVTOL機だ。
何でも御座れ、ビバ魔法科学!
此れで、変形機構まで組み込まれた玩具が有ったら、俺なら買っちゃうね。
そんな事を考えていたら、飛行機が着陸した。
着陸した飛行場から、西洋風の城が見える。
「あの建物が、ミリィの実家だ」
いや、城ですよね?
「ピピィ!」[お城みたい!]
「そうね、お城にしか見えないわね」
珊瑚とカオリが、城を見て言う。
「河野様、突然の訪問ですが、どうされましたか?」
飛行機から降りると、声を掛けて来た人物が居る。
見ると、妖艶な美熟女が立っている。
「サリーさん、申し訳ない。ミリィに会いに来たんだ」
「お嬢様は只今、立て込んでおります」
二人のやり取りを見ていると、俺はカオリに叩かれた。
痛っ、え?
何で叩くの?
別に妖艶な美熟女を、舐め回す様に視ていた訳じゃ無いよ?
ただ、ちょっと色っぽいなって、思っただけだよ?
本当だよ?
[・・・パパ、最低!]
「さ、珊瑚、違うぞ?俺は決して、やましい事なんて考えて無いぞ?だから、そんな冷たい目で見ないで」
「ピィちゃん、ママと二人で生きて行きましょうね」
「ピィ!」
騒いでいると「そちらの方々は?」と、美熟女が此方を見て言う。
「施設の住民で、ミリィの友人だ」
「そうですか。先程申し上げました通り、お嬢様は只今、立て込んでおります」
「サリー、何処に行ったの?」
近くの建物からオイルで汚れたつなぎ姿で、綺麗な銀髪を上で纏めた若い女性が出て来る。
「奥様、申し訳ありません」
「其処に、居たのね?ちょっと、休憩しようかと思って・・・。あれ、河野君?」
「奥様、お久しぶりです」
「まぁ、やっぱり河野君ね!久しぶりね、今日はどうしたの?そちらは?」
「お嬢様の、ご友人だそうです」
美熟女が、つなぎ姿の若い女性の隣に立って話をする。
「まぁ、そうなの?ミリィは出掛けているの。立ち話もなんだし、此方にいらっしゃい。お茶を淹れるわ。あら貴方、可愛い子を連れてるわね?」
つなぎ姿の女性は、珊瑚を見て言った。
「はじめまして、リョウと申します。此方はカオリ、ドラゴンで娘の珊瑚です」
「こんにちは」
「ピィ!」[こんにちは、はじめまして]
「まぁ、偉いのね!ちゃんと挨拶できるなんて、お姉さんに抱っこさせて貰えない?でも、オイル塗れね。着替えてくるわ。サリー、お茶の用意を、お願いね?」
「畏まりました、奥様」
「河野さん、あの方は?」
「リョウ、あの方はミリィの母上だ」
ミリィさんの、お母さんなの?
滅茶苦茶、若いじゃん?
「リョウ、先に言っておくが、奥様は物凄く若く見える。俺も最初に会った時は、ミリィのお姉さんかと思った。だが、間違い無くミリィの母上だ」




