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異世界転生  作者: MSZ-006
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「お母さん!お兄ちゃんは、悪くないの!悪いのは、ボクなんだよ?ボクが興味本位でイケナイ事したから、お兄ちゃんが優しく叱ってくれたんだよ?」と、めぐりちゃんが身悶えながら、頬を染めて説明する。


「・・・優しく?何ですって?リョウさん?」


「・・・あの、私からも、宜しいでしょうか?」


ユカさんが、藍さんに声を掛ける。


今、俺は正座中です。


何故、正座してるのか?


それはGPめぐりに依る、戦術核使用の為なんだよ?


もうね、連邦の観艦式なんて、一瞬にして消え去る程の威力だったさ!


例えて言えば、某スーパーなロボットがいっぱい出てくるゲーム。


それに出てくる、鉄の棺桶と揶揄される泥臭い人型兵器の、足裏の駆動輪(ホイール)で火花を散らしながら急接近し、間近生身のパイロットが拳銃で狙撃する、あのカッコいい格闘コンボが決まった感じかな?


若しくは、魂の力で動く昆虫のようなロボットで、ちっちゃい妖精ちゃんが『限界突破の聖戦士斬りだ〜!』と叫んで、光り輝く巨大な斬撃で戦艦すらも一刀両断する攻撃が決まった感じ?


「貴女は、ユカさんでしたっけ?」


「はい、ユカと申します。先程、リョウさんから、めぐりちゃんの話を聞きました」


何だろ?


今この瞬間、俺は周りの人が立ち上がって『おめでとう!』って言いながら、拍手している様な気分だよ。


もし音楽を流せるなら、人類がみんなオレンジ色の液体に還りそうな世紀末感あふれる合唱曲が、ピッタリだと思うんだよね。


「なる程、そうでしたか。自分の子供にキチンと教育が出来ていなかった事、とても恥ずかしく思います。本当に、ご迷惑をお掛けしました」と、藍お母さんが、俺に頭を下げる。


「いえ自分は、自分の出来る事をしたまでです」


「ふふ、有難う御座います、リョウさん。めぐりが、好きになるのも分かりますね。此れはやっぱり、離婚かしら?」


今、俺の脳内BGMは、人類がみんなオレンジ色の液体に還りそうな世紀末感あふれる合唱曲から、密林の戦場を泥まみれで駆け抜ける、宇宙から地球の密林地帯に赴任してきた主人公が仲間と泥臭く戦う、あのロボットアニメの外伝主題歌『激しい嵐の中で輝く感じの曲』に、切り替わったよ。


「・・・オラァ!さっきも言うたやろが!!娘だけやのうて、ワシのマイハニーまで誑かしやがって、なめとんのかゴラァ!ホンマ、いてまうど!?このクソダボが!」


「あ、あの、お父さ」


「あぁん?自分にお父さんなんて、呼ばれる筋合いはないわ!そもそも自分、何者やねん。関東モンが、めぐりとどないな関係なんか、きっちり説明さらんかい!・・・説明できへんのやったら、決闘や!ゴラァ!」


「アナタ?アナタが今、住んでる此処も関東圏よ?」


「お父さん。此処、関東圏だよ?」


奥さんと娘から、突っ込まれるお父さん。


「おんどれぇ!マイハニーもめぐりも、自分の味方すんのかい!・・・おのれ・・・ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」


えっ!?


お父さんが、正義の変身する黒い怪人の中の人が言ってた言葉を発したんだけど!?


「・・・変、身!」


お父さんの周りが、眩く光る。


光の中から現れたのは、全身を包む鈍い光沢を放つ深紅の装甲。


左右非対称に走るシルバーのラインは、どこか最新鋭の兵器を思わせ、胸元に刻まれた十字の意匠は暗殺者の系譜を感じさせる。


まさに、闇を駆ける忍の系譜と、科学の粋が融合した『鋼の騎士』の姿にみえる。


「これはな、めぐりが考えてくれた『仮面の騎士Z◯』っちゅう奴や。けどな、版権問題やら何やら色々うるさいから、◯Xやのうて『仮面騎士XYZ』や!どうや?凄いやろ、自分!」


なる程?


リリーさんの魔導アーマーと、同じ様な物かな?


「とても素晴らしい、出来栄えですね!」


俺は、感心しながら感想を言う。


「なんや自分、分かっとるやんけ。・・・せやけどな、それとこれとは話が別や。決闘やからな! 覚悟さらんかい!ほな、行くぞコラァ!とうっ!!」


お父さんが、両足を揃えてジャンプする。


かなりの高度に達したが、店の天井には大分、余裕がある。


広い上に、天井もかなりの高さだよな。


「XYZイナズマキック!」


掛け声と共に、仮面騎士XYZが急降下してくる。


俺は慌てて、その場から離れる。


「逃がさんぞ、ゴラァ!!」


着地の寸前、XYZの足元に不自然なほど鮮やかな『黄色い物体』が転がっているのを、俺は見逃さなかった。


そして、そのままXYZは派手に転んで、後頭部を強打する。


「な、何で、バナナの皮が!?」


俺は、落ちていたバナナの皮を拾い上げ呟いた。


「ぐはぁ!?自分、やりくさったな!もう、堪忍せえへんで!!」


「えっ?いや俺は、何もしてないですけど・・・」


「これでもくらえ! 十字手裏剣や!」


お父さんが膝のプロテクターに手を掛け、鮮やかに引き抜く。


最新鋭の兵器を思わせる鈍い光を放つ、シルバーの十字手裏剣。


それを構えて、投擲しようとする。


「これぞ、忍の奥義・・・! とうっ!!」


「お兄ちゃん、気を付けて!お父さんは、超・・・」


渾身の力で手裏剣を放つ瞬間、めぐりちゃんが俺を心配して何か言い掛けるが遅かった。


お父さんの手から、十字手裏剣が放たれる。


そしてどういう訳か、反対方向の藍お母さんの方に向かって、飛んで行く手裏剣。


ギリギリ、藍お母さんの足元に刺さる手裏剣。


「ちょお待て、どないしよ!?」


焦るお父さん。


「お兄ちゃん。お父さんは、超ノーコンだからね?」と、めぐりちゃんが俺の隣に来て、声を掛ける。


そして、藍さんが足元の手裏剣を引き抜き、此方にやって来る。


「ちょっと、アナタ?危ないでしょう!!こんな玩具で遊ぶなら、もっと広い、人が居ない場所で遊びなさい!返事は!」


バシンと、お父さんの頭を叩く藍さん。


「すんません!堪忍や!許してぇな!」


「リョウさんは?」


「はい?」


「分かったの?返事は!」


「は、はい!すみませんでした!」


最敬礼で、謝罪したよ。




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