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異世界転生  作者: MSZ-006
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奉行所に帰ると「ちょっと!彩刃(さえば)さん!一体、何してくれたんですか?」と、煩い上司が喚き立てる。


「は?一体、何の事やら・・・」


「大黒屋から、雇ってる者が因縁をつけられたと、奉行所に訴えに来ました!困るんですよ!相手は、大名家に出入りしてる商人、もし大名家に話をされて事が大きくなれば・・・」


「・・・大変、申し訳ありませんでした」


俺は、やれやれと思いながら頭を下げる。


「全く、彩刃(さえば)さんがこう成らない様にするのが、貴女の役目の筈ですよ?真毅村さん!」


「ちょっ」


「申し訳ありません!!以後、気をつけます!」と、カオリが文句を言う前に大声で遮った。


「ふん!分かれば良いんですよ!!ですが、もし大名家から何かあれば彩刃(さえば)さん、責任とって貰いますからね?」


俺は黙って、上司が去るまで頭を下げ続ける。


「・・・リョウ、アイツも消す?」


「カオリ、私怨で仕事してちゃ、この世から人が居なくなっちまうよ。それに、本当に消さなきゃならん奴を消さないと、何も変わりはしない」と、笑いながら返事をする。


「・・・そうね。大人になったわね、リョウ」


「それは、皆のお陰さ」


そんな会話の後、夕方なので奉行所を出て家に帰る。


すると、カオリも一緒に着いて来る。


あれ?


あぁ、そっか。


屋敷が、同じ方角なんだな。


なんで同心を、八丁堀って言うのか?


それは、同心の屋敷が八丁堀に集まってたから。


まぁ、八丁堀以外にも、同じ様に同心が集まって住んでた所は、存在したらしいんだけどね。


「薄暗くなって来たな」


「そうね」


「丁度よく、提灯屋の露店があるじゃないか!買って行こう!」


「いらっしゃい。ある・・・じゃ、なかった、八丁堀の旦那」


瑞(みずき)の店だったか。


「ところで旦那、大黒屋ってご存知ですか?」


「大黒屋か?・・・知ってるよ」


嫌な記憶しかないな。


「実は大黒屋の主人が、ウチから魔導提灯を買っていったんですがね。通常の値段よりも、値下げされて買われたんですよ。『お前の様な汚い露店で買ってやるだけ、有り難く思うんだな!』って」


「・・・カオリ、大黒屋を消すぞ」


「ちょっと!?リョウ?どうしたの?」


「ウチのミズキまで、馬鹿にしやがって!あの野郎、ぶっ殺してやる!!」


「リョウ?さっき自分で、なんて言ったか覚えてる?私の感動を、返せ!」


「主、私は大丈夫。因みに店主は、ブラック企業の課長だった男」


「よし!殺ろう!!」


「リョウ、それじゃ話が繋がらないし、仕事も受けて無いじゃない。それに、まだミリィさん達が、出て来てないわよ?」


「・・・分かった。我慢する」


「主、じゃ無くて、旦那偉い」


「そうね。リョウは、えらい子ね!」


「瑞(みずき)、また来るよ。そうだ。遅くなる前に、珊瑚の様子を見に行こう」


「そうね。ピィちゃん、大丈夫かしら?」


長屋に着くと、ちょうど夕飯時。


「珊瑚は、此処か?珊瑚、居るか?」


「は〜い?パ、じゃなかった。八丁堀の旦那?どうしたんです?」


「くぅ〜、ウチの娘がとっても素晴らしい演技をしてる」


「リョウ、親バカね。でも流石、ビィちゃんね!ママも、鼻が高いわ!」


「えへへ、パパもカオリママも、大袈裟だよ」


「珊瑚ちゃん、お客さん?あれ、リョウとカオリさん?」


「ネアさん?」


「珊瑚ちゃんと、私は一緒に暮らしてるのよ」


「そうだったんですか?じゃ、他の人達は?」


「ミリィとマリーさん、リリーさんは芝居小屋で一緒。めぐりちゃん、瑞(みずき)、ゴモリーは同じ長屋で暮らしてる。ユカさんとポポちゃんが、一緒に暮らしてるわね。リョウは?」


「私と一緒」


「何ぃ〜!」


「カオリママ?それは、ズルいと思う」


「オッホッホ!仕方無いじゃない。だって、私は同心でリョウの監視役よ?」


「むぅ~!」


えっ!?


一緒に住んでるって、俺もいま知ったよ?


「なんか、納得いかないけどパパ!今度、一緒にデートしてね?ミリィさんのお芝居を観に行きたいの。明日はマリーさんが、芝居小屋で演奏するって言ってたし」


「なら明日は休みだし、皆でミリィさんの芝居小屋に行くわよ?リョウ、いいわね?」


「はい、分かりました」


「ミリィさんのお芝居、楽しみね。ビィちゃん!」


・・・断れる様な状態じゃないよね。







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