♥ 嗚呼っ、婚約破棄!! 6
トメリロレンス
「 魔界語…。
難しそうね? 」
トゥヱ
「 人間には発音する事は出来ないぞ 」
トメリロレンス
「 そうなの?
少し残念だわ… 」
トゥヱが魔界語を発すると魔法陣が光りました。
魔法陣から黒い靄のようなものが現れました。
黒い靄は魔法陣から出るとトゥヱの前で止まりました。
黒い靄は1つではなくて、6つあります。
トメリロレンス
「 トゥヱ……。
この黒い靄がトゥヱのシモベさんなの? 」
トゥヱ
「 ≪ 人間界 ≫は魔素の濃度が極めて薄いからな。
実体化するのは難しい。
この姿でも不自由はない 」
トメリロレンス
「 そうなの? 」
トゥヱ
「 υχΦΨβδμνπωψχβεζ──── 」
シモベ
「 μξνβ── 」
トゥヱが魔界語を発するとシモベさんも魔界語で返して来ます。
このやり取りが数回繰り返されると、1体のシモベさんを残した5体のシモベさんが窓や壁をすり抜けて外へ出て行きました。
ワタシの部屋は2階なのですけど、空を飛べるシモベさん達には問題ないようです。
トメリロレンス
「 トゥヱ…、此処に残っているシモベさんは行かないの? 」
トゥヱ
「 コイツは伝達役だ。
偵察隊の報告を我にしてくれる。
逆に我の言葉を偵察隊へ伝える事も出来る 」
トメリロレンス
「 そうなのね 」
トゥヱ
「 偵察隊から報告があれば我がトレスに伝えよう 」
トメリロレンス
「 有り難う、トゥヱ… 」
こうしてトゥヱの協力を得て、ワタシは婚約者である殿方の動向を逐次知る事が出来るようになりました。
ワタシの知らない婚約者の行動を知る事が出来るのは有り難いのですけど……何だか “ いけない事 ” をしている気になります。
実際に “ いけない事 ” なのですけど……。