幕間 国王として、父親として
この日、レイジェルマン男爵邸に客が来ていた。
「陛下、わざわざ来て頂かなくてもお呼びして頂ければ来ますのに」
「いやいや、城では色んな目があるからな、友人であるお主と話すにはこちらから来た方が良い」
客とはルニアスの父でありイリンデア王国の王であるディアンス・イリンデアである。
普段の王族らしい服装ではなく地味な服を着ているのは今回の訪問がお忍びである事が明らかである。
「それにルニアスが世話になっているからな、表向きは王籍から抜いているが親子の血は消えんからな」
「ルニアス殿はよくやっていますよ。 もう暫くしたら良い結果を出すでしょう」
「そのようだな、儂の耳にも入っておる。 やはりルニアスは外に出した方が正解だったな。 王族に縛られる様な器では無かったようだ」
ルニアスのの事をそう褒めるディアンス王、その顔は嬉しそうだ。
「ルニアス殿こそ本来なら王に相応しいと今でも思っております」
「儂も同感だ、変な縛りさえなければルニアスを後継者に指名していたのだが……、本当にご先祖様は厄介な事をしてくれた」
「そういえばレクス殿下の件は耳に入っておりますか?」
「嫌でも耳に入っておるよ……、今影に動いてもらっておる。 最悪な結果も考えなければならんな」
「疑念されていた事が現実になりそうですな……」
「全くだ、覚悟はしていたが……、やはり我が一族は恋愛に関しては運が悪いみたいだ」




