第983話 再び帝都にて㉓
不思議な話だ。
そもそも、冬夜の魔女が何をしたかったのかが分からない。
ヴァロワ地方を発展させたかったのか、民のために働きたかったのか。
ただ、ツンフトの主張する、時間渡航系の大魔法を使ったという説は信憑性が高いように思う。
魔女の仕掛けの全てが成功するなんてのはご都合主義に過ぎる。
それも何年も前に仕掛けた政策がだ。
やはり、そこに何かしらのカラクリがあるのだろう。
何より、専門家であるツンフトがそう言ったのだ。
私の考える疑念ぐらいは検証済みだろう。
後は私達の求める魔女の後継がいるかどうか、その魔女は力を持っているかどうかだ。
「現在のヴァロワ地方は我が国の友好国一つであるコーカンド国の一部となっております。まあ、辺境すぎて併合する旨味がないので放置されている国なのですが、それでも帝国の睨みが効く国です。冬夜の魔女の子孫捜索依頼は帝国魔法研究所の名義で私が既に出しています。しかし、依頼を出してから、そろそろ3年が経ちます。その間、一切、返事がありません。中間報告すらない始末です。依頼料が安かったのか、彼の国にやる気がないのか、はたまた、冬夜の魔女について調べることがタブー視されているのか不明なところです」
読んで頂きありがとうございました。次回の投稿もなんとか頑張ります。
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