表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後継者  作者: 桃花
7/7

7

姪が成人してホットした。幸せそうに日々仕事をしているのを見いて一段落ついたなと思っている

となると周りからは次はお前だ。的な視線を感じている。

親が自分達が死んだら一人になる私を心配してちょいちょい見合いを整えてくれていた。その中の一人といい関係を続けさせていただいている。結婚と言う話が出なかったのは、あちらの方のゴタゴタがあったのと姪を育てていたからだ。育てていたというのはおこがましいかも知れないが、多感なときである。変な風に感じられるのもと私がびびっただけである

彼の方のゴタゴタがあって一時的に離れてしまったが、解決したと帰ってきたときにこっちに家を借りて生活し始めてから前よりいい関係になったのは仕方がないことなんだろうと思う。彼は札師というあやかし関係で癒しや移動などに使う便利品を作る仕事をしているので、会える時間を工面するのは簡単である。

私もその気になれば時間を作れるし。工面した時間で二人で散歩したり家でのんびりしながら今後の話をしていた。そろそろ結婚しても大丈夫だね。という話をしながら式は互いに50歳代だから恥ずかしいね。じゃあ紙だけでいいか等と話ながらも互いの両親に挨拶をすることになった

うちの両親はホットしながら待たせてすいませんと言って了承してくれた。あちらの両親はあまり興味がない様子でああといった感じであった。ゴタゴタを解消したときに互いに接触を持たないようにと締結したからあんな感じだと言われたが、じゃあ何で上等な部屋に通されてお菓子や調度品は歓迎しているとこっそり教えてくれていたのだろうと思うが、そこを突っ込んじゃあ一応そういう風に装っていたのが無駄になってしまうと考えてそのままにしておいた

彼も気がついていることは知っているが、そのままなにも言わない私にたいして感謝をしてきたので

「何が?」と返すと

「男前だな本当に」笑いながら返してきた。だろ?といいながら帰宅した。式はあげないと言って知り合いたちに結婚したことを言えば

「何で式をあげないんだ」「周りに周知徹底しないと面倒だろうが」「そういうイベントをしないでいつするんだ」等々言われてしまい面倒だが式をあげることにした。ただし、新郎新婦はいいとしだから。おめでとう会だけで結婚式という感じにはしないと言えば渋々したがってくれたが、何で周りがそんなにハッスルするんだ?と首をかしげていると彼から

「そういうもんだ」と言われてそういうものかと納得しておいた。ちょっといい服を来て会場入り。招待した皆様から祝福と上位のお客様もいつのまにか紛れてきていて本当の意味の祝福をしてもらった。いやはや九尾とか竜とかだと神様レベルだろう?その人たちから一個人に祝福なんぞしていいのか?と疑問に思っていると

「日頃頑張ってもらっているかな」とにやっとしている。彼も同じ顧客を持っているので二人揃っていい仕事をするという認識なんだろうなとふさふさ・つるつるの方々を見ながら思う。ちゃんと擬人化してくれているのでそういう風には見えないが、私はそういう風に認識しているのでそう見える。ちっちゃいふさふさとかかわいいと思いながら擬人化を補佐するお守り(彼との共同製品)をつけてお祝いに来てくれた子供達を見る。

どの子も私が誕生を祝う品を作らせてもらった子供達だ。私がもらった過分の祝福はパーティーに参加している親族・友人・知人に分け与えてちょうどよいものとする。自分で加護をつける詠唱をしているので、それが身に溜まり大変な事になっているらしい。自覚はないが

楽しいパーティーを過ごしていたら騒がしくなった。何があったのかと彼と手を繋いで騒がしい現場にいけば、体を伏せて取り押さえられている男性がいた。

何やら事情があるらしいが、警護をしていた人たちの顔に泥を塗る行為であり、そのせいで少々殺気立っている人たちがいる。祝いの席だしいい落とし所はないかしら?と考える

ふとこの人の人生を変えてやればどうにかなるのではないか?と感じた

「今までの人生を全て捨ててでも、助けたい人間がいるか?その人間を助けるためなら自分の命を捨てる覚悟があるか?」と聞いて見ると声は出せないようだが、視線で覚悟を伝えてきた。

「その意気込み買った。このような人間そういませんよ皆さん。誰か引き取って鍛え上げませんか?得た恩を命を張ってでも返す人間です」どうします?と周りに聞いて見ると取引先である会社が手をあげてくれた。どのような仕事に就かせるのかわからないが、私から引き取ったのだから無下にしないだろうと思う

隣の彼は私がしたことをなにも言わないが、にやにやしている。周りにも何やらあきれた様子である。祝いの席で他の人が不幸になることは門出に傷がつくという配慮だし。幸せの門出なんだからどん底の侵入者も幸せになるための門出になるようにして何が悪い?と首をかしげると我慢できないと言ったように笑いが隣から聞こえる

「なに?」と聞けば

「そう言う思考が男前だと言われるんだが。今回の仕置きは間違っていないと思うぞ」と笑いがら答える。

「でしょ?何で男前になるかわからないけど。幸せのお裾分けでしょ?これも」答えると

「だな」と抱きついてきて自分の祝福を私に分けてくる。

「二人で一人だろ?」ということだが、彼の方が男前だと思うんだけど。まあいいかとパーティーを楽しむ 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ