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異世界転生者は不遇を受けるようです  作者: 星になった少女 えり
第二章 地下ショッピングモール編
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第84話 気になるものは、やっぱり気になっちゃうよね?


「ここは……。」


 バケモノの足跡を追ってきたら、ここに導かれた。


「食堂ですね。」

「先輩、ここからいい匂いがしますよ!」

「そうだな……。」


 もしかして、あのバケモノは食事をしているのか? でも、食事をするだけでは、こんないい匂いは出せない。……とすると。


「もしかして、あのバケモノ。料理をしているのか!?」

「「え!?」」


 そう考えるしかなかった。この匂いは、料理をしているときに匂うものだ。この香ばしい匂い……。絶対に火を使ってなきゃこんな匂いは出せない。


「中がものすごく気になるな……。」

「そうですね。」


 扉はしまっていた。少しでも開ければ中の様子が見えそうだった。


「ちょっとだけ開けてもばれない……よね?」

「そうです、そうです。」


 二人は今にも開けそうな雰囲気を醸し出している。


「……こういう時は、我慢しろとは言えないな。」

「隊長!」

「先輩!」

「「ありがとうございます!」」


 俺も中がどうなっているのか、気になってしょうがなかった。それに、少し空いていたところで、ばれる可能性は低いと見たからだ。


「よし、開けるときは、ゆっくり開けるんだぞ……ゆっくりな。」


 ガガガ……。


 地味に音が出てきてしまった。


「……若干音が出てしまったな。」


 この音で、あのバケモノにばれていないといいが。


「この音は、どう頑張っても出ますからね。」

「早く中を見たい!」

「そうあわてるな……、せーので見るぞ。」


 一応こういう時は、足並みそろえてだよな。一人でも変なことをしたら、俺らの命が危ない。そのことがわかっている以上、下手な行為はしないだろうけど、まぁ一応ってやつだ。


「行くぞ……、せーの!」


 三人は扉の隙間から様子をうかがった。


「あのバケモノが、椅子に座ってますね。」

「どうやら、そのようだな。」

「でも、あのバケモノ、一点をずっと見続けてる気がしませんか?」

「確かにそうだな。」


 あのバケモノは瞬きもせず、ずっとおんなじ方向を見続けていた。


「目線の先は……扉か?」

「そうですね。」

「あの扉は厨房の入り口の扉です。」

「と、すると、あそこに入って料理をしている奴は誰だ?」

「うーん。」


 あのバケモノにご飯を作ってあげて、あのバケモノが信頼を置いている人間……。


「あの少女のお母さんは死んでいるんですよね?」


 ポニテのメンバーが質問してきた。


「あぁ、間違いねぇ。あの少女の前で殺していたよ。あの人は。」

「なんて残酷な……。」

「俺も、お母さんっていうのを考えたんですけど、あの状況で生きているなんてありえませんからね。」

「とすると……、違う意味での生みの親であるあの人か?」


 確か、あの人は料理がうまいと聞いたことがあったからだ。さらにあのバケモノの生みの親。それならば、我が子のように料理をふるまうのは当たり前なことなのかもしれない……と考えたからだ。


「でも、あの人だったら、あのバケモノ、速攻襲ってる気がします。」

「それも、そうなんだよな……。」


自 分をこんな姿に変えた張本人が、目の前にいるんだったら、バトルになってるはず。でも、おとなしく待っている。だから、可能性てきに低いと感じた。


「一体、だれが料理しているんだ?」

「それも、あの扉が開けばわかるんですけど。」

「大丈夫だ、時期にわかる。きっと厨房にいる奴が、料理を運んでくる。その時に、確認すればいいだけだ。」


俺はそう思った。厨房に誰かいるなら、その人が料理を持ってくるはずと考えたのだ。


「あと、どれくらいかかるんでしょうね?」

「さぁな。」

「量にもよると思いますけど、そんなにかからないと思いますよ。」

「だよな。そうであると願いたいな。」


 数分もすればわかるだろうと、俺たちは思った。とその時。


「!!」


 急にバケモノが立ち上がった。これはもしかしてまずい? この隙間がばれてしまったか?

 三人とも身の毛も振るうような気持でバケモノの行動を見た。


「……厨房の扉に、一直線ですね。」


 バケモノは扉の前まで移動し、そこで立っていた。


「あ、厨房の扉をあけそうですよ?」

「それはぜひ、見たいな。」


 これで料理をしている奴がわかる! そう思った。


「開けましたね。」

「……あのバケモノ、胴体が大きすぎて何も見えないな。さらにあれだけしか開けないとか……」


 バケモノが開けたのは数センチであった。そんなんで見えるわけがない。


「あー閉めちゃいましたね。」

「結局わからずじまいか。」

「楽しみは最後まで取っておきましょう。」

「それもそうだよな。」


 スパイ三人組は、料理が作られるのを待った。それが1時間もかかるとは思いも思ってなかった。


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