第64話 地下モールにやってきて、一番人生で大切な物を買いに行くらしいですよ。
「それにしても、色々な店があるんだな。」
「そうだね。」
あのデブの女の人に案内されてる途中には、色々な店があった。超個性的な人しか来ないであろう、全部の柄がスライムみたいな形をしていて、帽子もスライム型にしている店とか、この店ってコスプレ専門店!? みたいなメイド服やらゴスロリ服を売ってる店なんかもあった。ここに来ればほんとになんでもそろうんじゃないかな?
「ん、ここは?」
お店の中をちらりと見たとき、人間っぽいのが売られてる気がしたんだけど!? まさか、人身売買!? ……そんな闇取引みたいなのはない……よね?
「ここは……ロボットのお店……見たいですよ。」
「あれ、ロボットだったのか。」
この世界のロボット産業は、かなり成長しているんだな。パッと見ただけではロボットなのか人間なのかわかんなかったからな。
「いつか、行ってみよういかな。」
僕はそう思うのであった。だってロボットを買うってなんかロマン感じない? 超大型ロボットは、完全に邪魔そうだからいらないけど、人型のロボットとかなら欲しくない? 青い猫型ロボットみたいにさ。あれ、猫型ロボットかあいつは。人型じゃなかったは。
「目的地に到着しましたよ。」
「ありがとう。」
僕がそういうと、デブの女の子もおじきをした。
「ここってどんなお店なの?」
早絵が聞いてきた。
「ここはな……。」
そう僕が大好きで、どうしても行きたかった……。
「ゲーム専門店だぜ!」
「……あの、悠加さん。僕がせっかく溜めて言おうとしてたのに、完全に横取りするのやめてくれませんかね?」
「?」
完全に悠加に持っていかれた。……ある意味空気読めないんだな、悠加は。
「さすが悠加ですね。」
小さく珠理が誰にも聞こえない程度で喋った後に、
「……ゲーム専門店……といいますと……おもちゃ屋さんってこと……ですか?」
「うーん、そうじゃないんだよな。」
なんていうんだろうな。おもちゃ屋っていうとなんか幼稚く聞こえるんだよな。実際はあってるんだろうけども、なんとなく否定したくなっちゃうんだよな。
「ま、簡単に言ってしまえば、G〇Oとかかな。」
「なる……ほど……です。」
ま、ここのお店はCDのレンタルとかはやってないだろうけどな。
「さっさと中入ろうぜ!」
「そうね。」
僕らはゲーム店に入って行った。
「うわ、凄いな。」
僕の目の前に移ってきたのは、たくさんのゲームの数々であった。
「いろんなものが売ってるのね。」
「それはゲームのお店だからな。」
お店の中には、大人数で遊ぶと楽しいアナログゲームもちゃんとあって、家庭用ゲーム機ももちろんながら、TCGとよく略されるトレーディングカードゲームのカードが売ってたり、なんのものかわからないけど、れっきとしたフィギュアがちゃんと置いてあったりした。
「なんか……ここにいると、前の世界のことを思い出すな。」
「希心ってこういう店によく行ってたんだ。」
「まぁな。あの頃はほんとにやることなかったしな。暇つぶし程度に行って、欲しいなって思ったものをたまに買ってたりしたな。」
「あれ、バイトとかしてたの?」
「いや。お小遣いとして昼飯代をもらってただけだな。」
「じゃあどうやって?」
「昼飯代を削って買ったんだよ。」
自分の身を消すってほしいものを買う。これが常識だよな、かねない人ってやつの常識は。
「ふーん、そうなんだね。」
「早絵もそういうことしてこなかったの?」
「私は、服とかそういうのあんまり興味なかったし、私大事な靴とかは親が全額出してもらえたからね。」
「そうか……。」
女子ってみんな服やアクセにお金を使うもんじゃないのか。……あ、でもオタク女子とかだったら服とか気にしないか。あと、何かに夢中になってる人とかも。スポーツ選手とか。……オタクも何かに夢中になってる人の分類か。一つだったわ。
「なぁ、これは何だ!」
悠加が指をさして聞いてきた。
「あぁ、これな。アーケードゲームと言ってな、100円を穴に入れて遊ぶゲームの一種だ。よくゲームセンターとかにおいてあるやつ。」
「100円玉は……ありません……けどね。」
マジレスはやめてくれませんかね……。
「……銅穴1枚だな。……高いんだが安いんだがわかんないけどな。」
阿南尾上にそう書いてあった。ちゃんんとそこ呼んでから言うべきだったな。
「でも、ここってゲームセンターじゃねーよな。」
「確かにそうだけど、ゲームのお店の中にアーケードゲーム機が何台か置いてあっても、不思議ではないと思うんだけどな。」
「いや、これ売ってるんだぜ。」
「はぁ?」
僕はそのアーケードゲームに貼ってあった紙を見てみた。
「……金貨5枚ってホントに描いてあるな。」
「だろ。」
「ここの店、アーケードゲームの機体まで売ってるのかよ。」
日本のゲーム店には絶対に売ってないな。売ってたら逆に怖いわ。売れないだろうし。
「希心さん……こっちは……なんです……か?」
「あぁ、それはパチンコの台だな。その隣はスロット台だな。」
「パチンコ……初めて見ました。」
珠理が関心そうな顔してみていた。そういえば、僕のおじいちゃんが、なんのスロットだったか覚えてないけど、1台だけ家に置いてあったな。パチンコ台は初めて見たけど、スロットのほうは僕が小学生のころに触ったかな。よくルールわかんなかったけど。
「そういえば、これも売り物ってことなのか。」
僕は貼ってある紙を見てみたら、金貨2枚と書かれていた。
「やっぱこれも立派な売り物ってことなのか。」
「そうみたい……です。」
この店ってゲームってものなら何でも売ってる勢いだな。これはもっと見てみたいな。
僕はアナログゲーム売り場のほうに向かってみた。
「アナログゲームは……うん、そんなに変わってないな。」
「希心、これ買わない?」
早絵が持ってきたのは、大人数でやるととても楽しい人生ゲームだった。このゲームって子供がお金を覚えるのに使えるんだよな。
「そうだな、それぐらいは買おうかな。」
「希心、これも買おうぜ。」
悠加が出してきたのはトランプであった。……アメリカの大統領の名前とかじゃないからな。
「いいね、トランプ。」
トランプというのはとても便利な遊び道具である。これ一つ買うだけで、凄い数のゲームを楽しむことが出来てしまう、値段に合わないものである。これも人数がいればいるほど楽しくなるからな。
「希心さん……これも……ほしい……です。」
「麻雀か。」
麻雀って難しい……ってイメージあるかもしれないが、実は麻雀って意外と簡単なゲームなんだよな。ポンジャンのちょっと難しくしたバージョンみたいな感じで、おんなじ数字と絵柄3枚か、連続した数字で絵柄が同じ系統なの3まいを集めるだけなんだけどな。ポンとかチーとかすると自爆する場面が多いから、やらなくても勝てるし。
「ま、金あるし、全部買っておくか。」
僕は全部かごに入れてレジに向かった。……あれ、いつの間にか将棋、オセロ、UNO、億万長者とかも入ってるんだけど。
「ま、いいか。」
僕はお会計をするためにレジに向かった。……ま、遊びのためにお金が減るのはしょうがないことだよな。オンラインゲームに課金するのとおんなじ感じだし、ここでの出費はしょうがないもんだよな。




