第45話 この街名物ポットケーキ!?希心家殺人事件発生&犯人は……
「はぁ、なんか今日はめっちゃ疲れたな。」
女子3人組はお風呂に行った。さっきまでギャーギャー言ってたのに、急にシンとするとなんかさみしい気持ちになるな。
「とりあえず、夕食どうするかを考えるか。」
僕は気持ちを切り替えて夕食を考えた。
「……いつも通りカップ麺でいいか。」
5秒で結論が出た。あれ、この場合なにも買い物しなくて済むじゃん。
「流石にそれはまずいか。じゃあ暇だし、目の前のパン屋さんに行ってくるか。」
僕は段ボール箱から靴を取り出し、ちゃんと玄関のカギをしめて、パン屋に行った。
「うーん、やっぱり王道パンを買うのが無難なのかな。」
以前はフランスパンとクロワッサンとフライパンを買ったんだっけ?みんなの好みのパンわかんないし、やっぱり基本みんな食べれそうなクロワッサン辺りを買うべきかn……。
「!?」
僕はものすごいものを見つけてしまった。なにこれ。
「ポットケーキ……?」
色は一度は見たことがあるであろうパンケーキ特有のふちが白っぽくてそれ以外は茶色である。ただ、形が……。ポッドの形をしている。完全にポットだ。なんかリアルにスイッチみたいなのもあるし、そのスイッチを押したらいかにもお湯が出てきそうなオーラを醸し出してるんだけど。
「一体、これは何なんだ!?」
「ポット型のパンケーキですよ。」
店員さんがそう答えた。
「いや、見ればわかるから。……って、え? ほんとにポット型のパンケーキなのか。」
「はい、年に1度ポット型のパンケーキを食べるのがこの街での常識ですよ。」
「そ、そうなんですか……。」
どんな街だよ! 年に1度ポットを食べるって。
「ちなみに中身って何が入ってますか?」
まさかお湯が入ってるわけないよな。
「はい、この中にはホイップクリームが入ってますよ。」
「ホイップクリームですか。」
絶対甘いよな。でも、せっかく今日から4人で暮らすことになったんだし、お祝いのケーキがてらにこのポットケーキを買っていくのもありかもしれないな。この街の特徴も合わせてさ。
「じゃあこのポットケーキを一つください。」
「はい、まいどありがとうございます。」
結構しっかりした箱に入れてくれた。もしかしてこのポットケーキって崩れやすいのかな?
「そういえば値段見てなかったな。」
僕はチラッと値段を見た。
「穴銀貨1枚か。、まぁいいか。」
やっぱり自分の金銭感覚はくるってしまったようだ。ストレージカードにしまおうかと考えたが、距離も近いしそのまま手で持って帰ることにした。
「しかしながらポットケーキだってさ。こんなのが前の世界にあったら完全にインスタ映えしてたよな。」
女子とかがキャーって言いながら写真撮って投稿してそうだな。ポットケーキ食べてるなう。的な。……さすがにやばすぎるか。
「もう風呂はあがったかな。とりあえず帰るか。」
僕は再び自分の家に戻った。
家の扉を開けると騒がしい声が聞こえた。どうやらもう風呂は上がったみたいだ。
「ただいま。」
「おう、おかえり!」
「おかえり……です。」
「ねぇ、その手に持ってる箱何?」
「早絵はお帰りすら言わないのかよ。」
「だって気になるから。」
「まぁ気になるわな。」
「でも、先に風呂行って来てね。」
「そうだな。希心めっちゃ臭うぞ。」
「地味に傷つくんだけど。」
「ま、あんなとこ言ってたらしょうがないだろ!」
「それもそうだな。じゃあ僕は先に風呂に入ってくるよ。」
ということで、僕は風呂場に行った。まぁ、自分も臭いなって思ってたし。ってさっきの店員さんなにも言ってこなかったけど、臭さ、大丈夫だったかな。……よし、明日のホームセンターで消臭剤を買っておこう。今度こそ買い忘れがないようにだな。もう行くのめんどい。
「……今日はゆっくり入るか。」
僕は風呂に入った。
「ふぅ、さっぱりしたな。」
僕はお風呂から出て、ストレージカードの中にしまっておいたジャージを取り出した。ずっと学生服なんて絶対ヤダだからな。
「そういえば珠理と悠加の分の家用の服がないよな。さっき珠理は白衣着てたし、悠加は特攻服着てたから、今度ジャージでも買いに行かないとか。でも、僕はついて行かなくていいかもな。……そうだった。金のためと荷物持ちでついてこいって言われるか。」
ちょっと僕は鬱になった。ま、いいけどさ。でもゲームができるようにならないかな。
「さてと、」
僕は風呂場から出た。そしてら、目の前に……。
「……え。」
僕は目を疑った。みんなが机に伏している。
「一体何の事件が起きたんだ!?」
僕はとりあえず現場検証を行った。
「まず、3人とも机で伏しているということは事件はここで起きたとみて間違いない。そして気になるのが……。」
さっき僕が買ってきたものを見て。
「僕の買ってきたポットケーキが入ってた箱が回付されており、すでに空っぽである。ということは。」
僕はびしっと恰好をつけて。
「この事件の犯人は、ポットケーキだ!」
「……この食べ物の……名前、ポットケーキ……って言うですか。」
「お、珠理。生きていたか。」
「流石に……食べ物食べただけでは……死にません……よ。」
「それもそうか。」
「でも……、毒物入ってたら……別ですけどね。」
「そ、それは別だな。」
流石に毒が入ったものを買ってきませんからね。……実際食べてないんで毒入りか毒なしかなんてわかんないですけど。
「でも、このパンケーキ。とても甘くて……おいしかったです。」
「それはよかったわ。狩ってきた甲斐があったな。」
「でも、皆さん……全部食べ切った後気持ち悪くなってしまって……。」
「甘いもの一気に食べるからだろ!」
「その通り……ですね。」
「……地味に食べてみたかったな。」
「あ……写真ならありますよ。」
「写真じゃ味わかんないじゃん。」
「そうです……ね。」
そんなにおいしかったのか。また来年買ってくるか。ってもう来年の話してるし。
「私もそろそろ……。」
「珠理?」
「……。」
あぁ、どうやら死んでしまったらしい。南無。
「さてと、僕はどうするかな。……選択肢1個だな。……結局インスタントにたどり着く、か。」
僕はストレージカードからカップ焼きそばを出して本物のポットからお湯を注いだ。
「……この調子だと明日の朝もインスタントだな。」
そうつぶやいてあと、僕は3分間待って、カップ焼きそばを食べた。何も変わらないこの味。絶対失敗しないよな。カップ麺はやっぱりいいわ。
その後、僕はみんなをベットまで運んで、自分もベットに寝っ転がった。
「これから4人での生活か。」
不安しかない。特に金銭面な。
「まぁ、何とかなるだろう。」
そうつぶやいて僕は夢の中に入っていった。




