表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/136

第40話 防御無視攻撃!?珠理と悠加の不遇。


「早絵さんは……足が動かないんです……か?」


 珠理が早絵に質問した。


「いや、動くは動くよ。でもね……」


 早絵が車いすから移動しようと走ってみたが、全く進んでいない。まるで透明のランニングマシンに乗ってるみたいに。


「なんかシュールだな。ということは、そこの車いす女は車いすがなかったら積みというわけだな。」

「車いす女って言わないでよ! 私には橘早絵という名前があるの!」

「わりぃわりぃ。俺、あんたらの名前聞いてなかったからさ。」


 そういえば僕らが自己紹介したとき悠加は寝てたっけ?


「私の名前は橘早絵。早絵って呼んでね。」

「おう。俺の名前は……知ってるか。俺も悠加って呼んでくれ。よろしくな、早絵。」

「よろしくね、悠加。」


 二人は握手をした。案外仲良くなりそうだな。女同士で中悪いと怖いからちょっと安心だな。


「そんで、そこのなんか普通の人は誰だ?」

「普通の人って。……まぁ確かにこの中じゃ普通かもだけどさ。」


 周りを見渡せば察するよね。体操服に白衣に特攻服。この中で一番マシな気がする。


「僕の名前は柊希心。この見た目通り普通の高校生だな。」

「どこが普通の高校生なんだろうね。ねぇ、おわら……」

「早絵は一回黙ろうか。」

「いた!」


僕は早絵の頭をたたいた。こういう時はすぐにつぶしておかないとあと大変だからな。


「と、とりあえず、よろしくな。」

「こちらこそ。」


 僕とは握手してくれなかった。まぁ一応男と女だしな。


「とりあえず……、早絵さんは椅子いりませんよ……ね?」

「そうね。だからどこかに移動しないとね。希心、そこの椅子移動して。」

「ここでもかよ。」

「ここに男は希心しかいないからしょうがないね。」


 まぁ確かに男子は僕以外いないけどな。文句も言う気にもなれなかったのでそのまま僕は椅子をどかした。


「私、ちょっと二人に気になってることあるんだけどいいかな?」


早絵が机の前に行って二人に質問した。


「ん?」

「はい、何でしょう?」

「二人ともステータス値に1がありますか?」

「……、あるよ。」

「はい、あります……ね。」

「やっぱりか。」


 やっぱり異世界転生者は何かしらステータス面で不遇が出るみたいだな。見た目早絵のように日常生活まで影響力がなさそうな感じがするけど。


「私……から言うね。」


珠理が杖を出した。てことはもしや……。


「私は……、MPが1……です。魔法使いなんですけど。」

「魔法使いなのにMPが1じゃ魔法使いじゃなくて魔法使えないじゃん。」

「「「…………。」」」

「はい、すみませんでした!」


 完全に大滑りした。みんなの目線が怖いんだけど。


「魔法使いでMPが1なら、どうやってモンスターとかと戦ってきたの?」


 早絵が気を取り直して質問を続けた。


「そうですね……。攻撃方法はほかにもありますが、基本は杖での物理攻撃で戦って……ます。」


 確かに魔法使いも魔法ばっか使ってたらいずれMPが枯渇する。そういう時に魔法使いって杖による打撃攻撃するイメージって確かにあるよな。ただいつも攻撃力が低くてあんまり戦力にならないけど。


「そのほかにも……MPを使わない魔法……もあるので、魔法が使えないわけでは……ないです。」

「つまり、MPを消費さえしなければ魔法は打てるってことか。」

「はい、その通りです。」


 せっかく異世界にきて魔法が打てると思ってたら魔法打てなかったって、なんか悲しいな。魔法なんかより物理だって人はいいのかもだけど。


「次に俺だな。俺は……そうだな。一回受けてもらった方が速いな。おい、希心。そこに立って。」

「え、なんでそうなるんだよ。」

「男ならつべこべいうな。」

「……はいよ。」


 僕はいやいやそこに立った。完全に嫌な気しかしない。


「じゃあ行くぞ。」

「はい、っておい……!?」


 悠加が僕に向かって拳を作り、殴りかかろうとした。そういえば二人は僕のHPが1なのを知らない。これ、やばくないか。僕ここで死んじゃう!?


「せいや!」

「ちょっと待てー!」


 僕はよけようとしたがよけきれなかった。相手の拳のほうが早かった。あの距離ではよけるより殴るのほうが速いらしい。ってそんな分析してる暇……。、


 とす。


 あれ、全然痛くない。どうやら悠加の攻撃力が僕の防御力より下だったらしい。よかった。死んだと思ったよ。


「どういうこと?」


早 絵の頭には、? が浮かんで見えた気がした。


「つまりあれだ。俺は攻撃力が1なんだ。」


 攻撃力が1。一番最低かもな。でもそれって、モンスターと戦闘時どうしたんだ?


「攻撃力が1って、それでモンスター倒せるのか?」

「どんな方法でもモンスターは倒そうと思えば倒せるぜ。例えば毒状態にして相手のHPを削り切ったり、属性攻撃は攻撃力関係ないからそういった攻撃をすればダメージは与えられる。一発属性攻撃で殴ろうか?」

「全力で遠慮しておきます!」


 多分属性攻撃は防御貫通系の技だろう。絶対死ぬじゃん。こんなところで死にたくないわ!


「ところで、悠加はなんの武器なの?」

「俺はグローブだぜ。そのまま直に殴るには嫌だしな。」


悠加はグローブ出した。結構痛んでる気がするのは僕だけだろうか。


「……早絵は見た目でわかるな。」

「そうだろうね。もちろんスピードが1だね。」

「やっぱり、そうです……か。日常生活に、支障が、出てそうですけど。」

「確かに小回りが利かないのはつらいけど、自分で動くわけじゃないから、楽だね。」

「車いす移動……ですもんね。」

「んで、そこのしらけ上手は?」

「その呼び方すごく傷つくんだけど。」


 もし、心の傷がHPに影響あるなら一体何回僕は死んでるんだろうな。


「僕は、HPが1だな。」

「ということは……防御無視の技を、受けたら……。」

「即死だな。」

「一番最弱じゃね?」

「攻撃力低いよりかはマシだな。」

「属性攻撃のパンチを……。」

「その脅しやめて。超怖すぎるから。」


 悠加はもうパンチをする体制になってた。怖すぎる。誰だよ、防御無視の技を考えたやつは! 出てこいや!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ