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第20話 パンを持ってるのに、これ'フライパン'って言ったら頭おかしいやつに思われるよね?

すみません、今回、短めです。

 朝である。誰が何と言おうと朝である。


「……昨日のことがまるで夢みたいだな。……夢であってほしいけど。」


 僕は部屋を出てとある人物が寝てるであろう部屋をのぞいた。


「……夢じゃないな。やっぱり現実か。」


 やはり早絵はその部屋で寝ていた。気持ちよさそうに寝てるからもうちょっとだけ寝かしてあげよう。


「さてと、今日の朝食はどうしようか。」


 自分一人の時ならカップラーメン1つでよかったんだけどな。


「目の前のパン屋さん、空いてるかな?」


 僕は昨日作った段ボール箱に入ってた靴を取り出して、目の前のパン屋さんに向かった。




「女性って、どんなパンを好むんだろうな。」


 正直、女性の味覚なんて知ったこっちゃない。僕のイメージ的には甘いものが好きな感じだけど。


「甘いパン……確かにフライパンは砂糖がいっぱいで甘いけど、不評だろうな。」


 絶対「太る!」とかいってきそうだし。


「無難にメロンパンでいいか。」


 僕はパン屋さんでメロンパンとフライパンを買った。




 僕が家に帰ってくると、早絵は起きていた。


「おはよう、希心。」

「おう、おはよう。」

「なんか買ってきたの?」

「一応パンをな。」


 僕は早絵の前にメロンパンを出した。早絵の顔はあんまり浮かれてない。


「メロンパン嫌いか?」

「いや、そうじゃないんだけど……。」

「?」

「ううん、なんでもない。」

「なら、いいんだけど。」


 やっぱりメロンパンあんま好きじゃなかったのかな?今度から気を付けよう。自分もフライパンを出して食べ始める。


「それって揚げパン?」


 早絵が質問してきた。


「いや、フライパンだよ。」

「はぁ? 希心、何ぼけてるの?」

「ほんとだから!この名称マジでフライパンだから!」


 確かに最初に揚げパンをフライパンって言われたら頭おかしいやるにみられてもおかしくないよな。


「それはそうと、早絵。」

「フライパンねぇ……。」

「それはもういいって。」

「んで? 何か用?」

「今日も体操服で行くの?」

「そんなわけないじゃない。昨日買った服で行くよ。」

「そっかー。」


 これは、朝から面白いものが見えるかもな。


「希心、何か企んでるでしょ?」

「ナニモタクランデナイヨ。」


 女性の感は鋭いってきくけど、本当に鋭いなぁ。今のは自爆だけど。


「ちょっと早めに家を出るか。」


 体操服に着替える時間も必要だしね。


「そうね。さっさとしたくしちゃいましょ。」


 いつの間かメロンパンを完食していた。ほんと食べるの速いな。

 僕も持っていたフライパンを一気に口に詰め込んで、したくをし始めた。




「これで忘れ物はないかな。」


 準備といっても、僕の場合はすべてストレージカードに入れちゃえばいいだけだから簡単である。ほんとこのストレージカードは使いやすい。くれた不動産屋の店主さんには感謝だな。

 僕が部屋を出るとちょうど早絵も部屋から出てきた。お、意外と似合ってる。ピンクのワンピースに白のズボン。体操服の姿とは打って変わってかわいく見える。


「案外、似合ってるな。」

「そう? 前の世界ではこんな格好全然してなかったんだけどな。」

「前はどんな服着てたんだ?」

「常時ジャージだよ?」

「あ、はい。」


 そういえば、走るの好きとか言ってたな。でも、常時ジャージの女子ってどうなんだ?


「さっさと行くわよ!」

「はいはい。」


 僕と早絵は玄関の方向に向かった。




 早絵が靴を履いた。


「準備完了、じゃあ行こう。」

「はいよ。」


 僕が扉を開けてあげた。早絵が外に出る……、と同時に扉を閉めた。


「ふっふっふー、やってやったなり。異世界転生者ってことは、きっと僕と同じく、服を替えて外に出ることはできないと思う。さて、結果はいかに……。」


 僕はそっと扉を開けた。そういえば暑くて戻りたいなら速攻に扉なぐたりするもんだと思ってたんだけど、そういう兆候はないな。開けた瞬間突っ込んできたら怖いな。


「……まぁ、これも実験のうちってことで。」


 僕は思いっきり扉を開けた。その目に移ってきたものは……ぐったりとする早絵だった。


「あれ、……もしかして、やらかした?」


 2秒間の謎の空白。そして、


「とりあえず、中に入れよう!」


 急いで家の中に戻した。さすがにこんなんでは死なないよね。死なない……よ……ね?


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