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W・M・S (Warlock Magus System)  作者: 渡野さら
62/117

第61話 それぞれの



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 ストラスバルト王国、王都ストラスブルク

 貴族街、ニルヴァーナ侯爵家邸宅



 皆さ~ん!アイドル聖女のアーシャちゃんですっ!!ぶいっ!…………冗談です



 旦那様と御会いして、本当に色々有りましたわ。


 邪竜の討伐に始まって、直ぐに両親に報告。

 シリアお義母様を紹介して腰を抜かされて大変だったし、

 ターニャさんとソニアさんと屋敷で態勢を整えてから

 ”かの地”に戻り魔法と聖力の鍛錬。ベルン開放のお手伝いも行きました。

 これが終わって王都に戻って結婚式。

 それからも、定期的に冒険者として旦那様と依頼を受けて、

 採取や討伐等の自然界で生き残る訓練、と生き物を殺める訓練。

 特に魔物は倒せないと、旦那様の助けにすらなりませんからね。

 出先での振る舞いや、女性の救出も。武器や防具も詳しくなりましたし、

 様々な土地を知る事も出来ました。毎日が勉強ですわね。

 勿論屋敷でゆったりと甘々の新婚生活もしてますわよ?

 その、何とは申せませんけれど……女の口から無理です!察して下さいまし!

 まあ、その様な事で過ごして参りましたわ。

 旦那様は学校を設立して、商会も立ち上げてお酒も手掛けて。

 私達も化粧品の研究を始めたりですね!そのまま平穏が続くと思った矢先に、

 我が故郷のボルドー上空から”邪神”が現れて災厄を撒き散らしました。

 あの時はどうなる事かと思ったのです。私とガイアさんは聖力が高いから、

 ”邪神”の放つ強力な邪気を鋭敏に感知してしまうの。

 カトリーヌは半魔人だから辛かったでしょうね。

 何とか撃退して問題が無くなったと思ったら、

 今度は旧オストラバ地区に攻め入って、”あの地”を平定するなんて!

 もう、行軍は大変でしたわ。やっと終わったと思ったら、

 御一人でロマーノと戦争なんて!本当は卒倒しそうでしたけど、

 正妻の私が取り乱せませんから。しかも理由の一つは私を守る為ですから余計に!

 嬉しかったですけどね?もっと驚きが、本当に御一人で、しかも犠牲が0です!

 たったの1日でです!凄い快挙です!それだけでも驚きなのに、

 分裂してしまうなんて!!…………もう、言葉も有りませんわ。旦那様ですから。

 でもね?ずっと居て下さるから幸せなの!凄くうれしいの!

 皆も同じだと思うのよね。やっぱり、片時も離れたくないんですもの!

 こんな幸福って、絵に描いたみたいで!



 今朝の朝食を皆で済ませてから、寛いでます。

 旦那様はお二人なの。今日は皆お休みだからず~っと一緒なのですっ!えへ

 そしたらマリアンヌが紙を手に入って来たの。何かしら?



「失礼します。今朝、大広場にて王宮発表が公布されました。

 既に街でも号外が出ておりまして大混乱になってるようですわ。

 その内容をお聞かせ致します。え~


 兼てより外交の摩擦まさつで関係悪化に有った隣国のロマーノ王国だが、度重なる要求と自国民への暴行や嫌がらせが頻発ひんぱつ。難民であるオストラバ人への凌辱りょうじょく、殺害は数万人に上り、無視出来ない状況へと推移すいいしていた所に、英雄ニルヴァーナ侯爵の妻である聖女のアーシャ様を、我が奴隷としてよこせとロマーノ王が再三の要求。これに激怒した英雄様が妻を守る為に1人1国の宣戦を布告し、魔物に蹂躙じゅうりんされた北部域を1人で制圧し、その足で単身王都ロマーノに乗り込み、腐敗権力層を討ち取る事に成功!これ以外の犠牲は敵兵士、民、含めて只の1人も出さない快挙!そのまま王宮を掌握し、即日ストラスバルト王国、ニルヴァーナ領として手中に収められた。本日、正式に国内に向け公布するものである。以上です」



「「まあ、事実だけど大袈裟にして欲しくないな。面倒が増える」」

「いえ、御当主様の偉業は後世に語り継ぐべき事柄ばかりですわ。

 もっとたたえるべきで御座います」


「またまた大騒ぎになりそうですねアーシャ様」

「エリダは、そんな旦那様にメロメロです!」

「御当主様はすごいお人でしゅ。あ、です」

「そうですわね、御当主様は希望の存在ですわ」



 そうなの!アーシャの為に頑張って下さったの!今直ぐ同衾どうきんしたいわ!!

 また、大騒ぎになるのかしら?いえ、もうなってるわよね?此れから色々大変そうだわ?でも、一番心配なのは、あちらで1人奮闘されてる旦那様です。お3人共旦那様本人なのですから心配です。おそばで癒して差し上げたいのです。



「旦那様。彼方で、御一人で奮闘されている旦那様も癒して差し上げたいです」

「そうですわねアーシャ様。お可哀相ですね………」

「…………(しゅん)…………」


「皆、有難う。心配しなくても、俺達が交代する事になってるから。

 ま、全員本人だから代わっても意味は薄いけど気持ち的に。

 向こうも当分忙しいし、体制が整わないからね。

 先ず王宮は家にした。働く者は皆が使用人。

 女官長だったサリーニャを女家令として仕切って貰ってる。

 家族の居住区を纏めるだけでも大変なんだ。ここに、皆の部屋もつくるから。

 保護した元王族は6名で、側室のラティーナに母のクラウディア母娘。

 俺の女として生きたいと言ってくれてるアウラと3歳の娘のベルナーラ。

 この子は娘として扱う。それとリーリアとフローネ。

 全員今後を考えニルヴァーナを名乗らせる。近衛は家族を守る騎士団。軍は領軍に。

 ざっとこんな感じ」



 ふむふむ。女の影は常に把握しておかないといけないのよ?

 まあ、元王族なら統治に有効ですから、2・3人は、

 いえ、面積を考えるともう少し必要かしら?でも、6名中1人は娘になるし、

 1人は義母よね?4人か……お相手が乗り気なら、側室4人入れても問題無いわよね?

 向こうの総領主で1人で、各領地を5~8分割しても大きい訳だから。

 私達の子も居ますしね。



「旦那様?提案なのですが、保護された元王族女性ですが

 義母様と娘以外は4人ですわよね?年齢とお相手の方さえ良ければ

 側室に入って頂いた方が良いのではと思いますわ」


「やっぱりそう?う~ん。大変だけど、有りだよね。確認はしてみるよ」


「私も賛成ですわよ?領地の域を超えてますしね。今後を踏まえて、

 領内にもお知らせして安心感を与えた方が。血を残すと言う意味で」



 うん。エリダ様も乗り気だし、これで変な女の横入りは防ぎ易くなるわね。

 結果として余り増えなくて済むというものですわ。女性の数も操作して

 不満と旦那様の負担を減らして、妻の時間も作りつつ不要な女は排除していくの。

 領地経営的にも民的にも私達にも利益にしなければなりませんから。




 -----------------------------

 ストラスバルト王国・ニルヴァーナ領(旧ロマーノ王国)

 領都バハムート・ニルヴァーナ宮殿




 私の名は、ラティーナ・フォン・ニルヴァーナ。17歳・既婚・女性です


 この数日目まぐるしいです!何がって、まず、国名が変わりました。

 しかも、一貴族領に。驚きでしょう?それだけでは無いの!

 その間、たったの半日です!しかもたった一人の男性の手によって。

 もう、驚きが一周廻って落ち着きましたけど。


 そもそも、この国は腐ってました。正確には権力層が。

 更に酷いのが王宮に居る貴族や王族でしたわ。

 私は一応王女ですが父王を嫌悪してましたし、腹違いの兄2人も軽蔑してました。

 関わりたく無い程に。何故って?女性を性の捌け口にしか考えてない、

 いいえ。性奴隷位にしか思っていなかったのでしょう。

 城中のメイドや侍女は手当たり次第で被害に合っていましたし、中には孕んだ子も。

 挙句の果てに私に迄襲い掛かる始末。完全に狂人でしたわ。父王はもっと酷い。

 女性は勿論奴隷扱いですが、他者を虐げ、凌辱し、奪い、命を………

 それが当然で自分に差し出さないのが可笑しい位な認識でした。魔物の所業です。

 宮中の貴族にも推奨し、民の生き血を啜る人外を増やしていました。

 ですが、少女の私には何の力も有りません。只、呼び名が王女なだけです。

 このままではこの王宮は魔窟と化す。出るなら早くしなければ。

 そう、思っていましたな。そんな折、今回の事件です。

 勿論、旦那様の事は聞き及んでおりました。メイドや侍女の話題に、

 良く上っていましたからね。大陸最強の白金冒険者と言うのは当然ですが、

 やれ、絶世の美男子だとか、抱かれたい男だとか、口説かれたい男だとか、

 遊ばれてもいい男だとか、だとか、とか。

 噂や妄想は置いといても似顔絵は凄く興味が湧きました。実物に会ってみたいって。

 その相手がまさか、たったの御一人で乗り込んで来るなんて想像します?

 しかも一人対一国の戦争を仕掛けに。更に負けて下って妻になるなんて!

 思わないでしょう?初めて実物の旦那様を目にした時から、素敵だなぁって、

 思ってました。だから、残るか出るか決めろと迫られて、

 ソッコーでお母様とも相談して結果は合意!後は私が側室に入れれば御の字!

 直ぐに執務室を訪ねて説き伏せましたの。だって、絶対に最後の好機ですもの!!

 お母様も保護して頂けるし、

 数名程、保護希望の方も大切に扱って頂けるみたいで安堵しました。

 ちょっとお母様には驚きましたけども………まあ、良いのです。

 今から明るく希望に満ちた日々が送れるのですから。

 旦那様との初夜も無事に済みましたし、幸せです。

 サリーニャやアウラさん達と居住区の区分け纏めとかで忙しいですけど、

 明日は午後から街でお買い物に連れ出して頂けるそうなので楽しみです!




 ------------------------------




 昼食後の女性陣との報告会の後、フローネをベッドに運び、部屋の改造を行う。

 壁紙やら家具やらはお願いするとしてね。

 フローネの為に移動椅子を錬金で作ってみた。背中と座にクッションを付けて。

 誰かが押さねばならないが、便利だと思う。勝手に車輪が動かない様に

 ストッパーも付けてみた。彼女も喜んでいる。

 フローネは、今迄軟禁に近い状態だったので、人が怖い反面、人と話たい様だ。

 なので、ベッドに入れて少し話をしていた。いや、俺に色々話して欲しい感じか。


「――――――――――――――で空気が薄く気温も低い」

「…………ぶです」


「ん?どうした?」

「お昼の…………私で大丈夫ですか?」


「勿論、俺は構わないが無理はして欲しく無い。自由にしていい」

「…………私、22歳です。婚期も外れました。王族で無いなら、何処に嫁いでも

 健康で無ければ無理ですし、見た目も白で気味悪いです。それなら、優しくて、

 差別しない、格好いい城主様がいいです。只、夜のお勤めに自信が有りません。

 それで宜しければお願い致します」


「そうか。見た目は気にせん。白くて綺麗だ。身体が治れば体力も着くし

 お前に負担は掛けん。大切にするから安心しろ。宜しくな、フローネ」

「はい、旦那様。お願い致します」


「夕食前に来る。今から街の下見にいくのでな」

「行ってらっしゃいませ」


 そういって、口付けをして部屋を出た。

 フローネは熟れた林檎の様に真っ赤だったが。



 廊下を歩きながら左右の腰に魔法剣を下げ宮殿を出る。


 貴族街を抜けて下町に。

 取り敢えず広場を目指し歩くのだが、物凄い注目度だ。当然なんだが騒ぐな。

 すると子供達が寄って来た。



「うわ~新しい国王様だ~」

「王様だ~どうしたんですか~ね~」

「ちがうよ!領主様って、か~ちゃん言ってた」

「王様はどこ行くの~ね~ね~」


「うむ。総領主と呼べ。栄えてる商店街はどこだ?」

「こっち~ついてきて~」

「そうりょうさま~こっち!」

「おいしいのあるよ~」

「王様はやく~」



 子供達に着いて行く俺を、街の連中が人だかりを作って眺めてる。何か言えよ。

 王都の商店街と迄は行かないが、人でごった返し店がひしめき合っている。

 中々に盛況で活気も有るし品も悪くは無い感じだが。

 子供達に駄賃として、大銅貨を一人一枚渡して解散させた。


 皆が俺を見るなり驚き、立ち止まり、放心し、道を開ける。中には失禁した者も。

 そんなに俺は怖いのか?ならば大声で


「皆良く聞け!此の地を収めるニルヴァーナだ!善政を敷ける様、努力する!

 明日、此処の姫であった妻達と視察も兼ねて買い物に来るから宜しく頼む!!」



「「「「「「「「「「お待ちしてます!!」」」」」」」」」」

「「「「「「「「「「「「はい!総領様!!」」」」」」」」」」」」



 うむ、上手く行ったな。民と触れ合わねばな。なので、物資調達も兼ねて、

 色々と大人買いをして回ったりしたのだ。そこで商店街の奥方達に

 服と宝石の高級店を聞き、下見に向かった。


 明らかにこの区画は高級店ばかりが並んでいる。問題無さそうだ。

 そこで、手近な店に入り、領都で一番の店を聞く。

 すると店主が、服なら自分のとこ。貴金属はこの5軒先の”人魚の涙”宝石店らしい

 ここはアンジェ服飾店”天の羽衣”らしい。この女性がアンジェか。


「妻達に色々と新調してやりたい。何時が来れる?」

「何時でもお伺い致しますわ、総領様」

「では、明後日に頼む。これから宜しく頼むな」

「はい。此方こそお願い致します」

「うむ。邪魔をした」



 いい時間なので今日は切り上げて宮殿に帰る。

 詰所で明日の視察範囲を伝えて、執務室に行く。

 ソファーでイエネッタが1人、暇そうにしていた。巡回は?


「メル!何処行ってたのよ!もう。寂しいじゃないのよ。少しは構ってよ」


 隅にテントを出して、抱き上げながら入って行きベッドに優しく落とす。

 自分の服を脱ぎながら、イエネッタのドレスも脱がし…………



 事が終わり、2人でシャワーを浴びて身支度を整える。そろそろ夕食だからな。

 テントから出て、たっぷりと口付けを交わすと、満足そうに自室に戻って行った。

 俺はテントを収めて椅子に座り、机上の書類に目を通す。

 中々仕事の早い連中が来てくれたな。明日にでも待遇面の詰めの話をするかな?




 ノック音がして、アウラとベルナーラが入って来た。


「旦那様、お食事です」

「とうしゃま~」

「ああ、有難う。ベルナーラは元気だな!フローネの所にも行くぞ!」

「あい~」


 ベルナーラを右腕で抱いて、左手はアウラと繋いでいる。



 ノックをして入ると、上半身を起こし読書をしていた。

 なので抱き上げて、移動椅子に乗せる。


「さ、行こう」

「いくー!きゃあ~」


 ベルナーラを抱いたまま、移動椅子を押し、アウラと手を繋ぎ、大変だ。

 だが、顔には出さない。望まれているのだから幸せだ。

 ベルナーラときゃあきゃあしながら食堂へ入った。





色々書き込んだり、閑話入れたり、

そろそろメルの少年期とかも始めたりとか

すっごい想いはあるのですけどね。なかなか


体力や時間、タイミング見たりで……

頑張るしかないですけどね。うん。

ご意見・ご感想もお待ちしてます。励みにも参考にも

なって、物語が楽しくなればな~って、思ってます。

宜しければ、応援お願い致します。



次話投稿は木曜になると思います。


さら

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