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W・M・S (Warlock Magus System)  作者: 渡野さら
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第33話 休日と準備

 

 1時間後、途中だが朝食に食堂へ集まった。

 観劇中に何かつまむのだろうから、軽めの物だ。

 俺は普通にサラダ、スープ、ピザ、ウインナーとコーヒーだ。


 うん。美味いな。ピザの具も色々工夫してるなあ。

 皆、あれからピザに凝ってるらしいからな。

 気が付いたら妻達は居なくなって1人で食べていた。あれ?

 ペルルが横でクスクス笑いを堪えている。



 1人でトボトボ自室の居間に行き、お茶を飲む。

 誰も居ないのだから、勿論自分で入れたさ。

 漸く妻達の準備が整った。女性は時間が掛かるモノだから仕方無い。



 キンブリーの御者で馬車は進む。

 俺、両横がアーシャとターニャで4人は向かいだな。

 騎士団が3人、クワトロと他2名が馬で随行する。

 王都中央から少し外れに有る王国劇場。貴族御用達だな。

 観覧席が豪華で料金が高いから平民はもう一つの劇場へ行くのが主だ。

 ここの特別席を取ったらしい。


「英雄様だぞ!」

「ニルヴァーナ伯爵だ!聖女様も!」

「奥様達お綺麗よねぇ~加わりたいわ~」

「英雄はいつ見ても凄い!」

「聖女欲しいな~」


 外野が騒ぐのでさっさと入ろう。個室だから安心だ。

 メイドが1人付いていて、飲み物は自由だ。

 食事は別料金だが、おつまみ程度で十分だろう。


 やはりと言うか、恋愛モノなのだが……途中から様子がおかしい。

 何故戦地に向かう?あれ?竜が出てきて2人で倒すの?何処かで聞いたような?

 あ、俺とアーシャだこれは。いや、話おかしいだろ!神様出てきて急に強くなるとか?

 妖精に守られてるとかなんだ?妖精ってなんだ?

 ユニコ達が愛の導き手?もう支離滅裂じゃないか?


 アーシャが俺の手を握り潤んだ瞳で劇に夢中だ!皆は?

 な!皆も興奮と言うか感動しているぞ!何処に?救いの神は居ないのか?

{居ないわよメルちゃん}


 もの凄い拍手が鳴り響き、観客も此方を見ている。

 手を挙げて応えてから、主演の女優と男優に向けて拍手を送る。

 彼等も嬉しそうに舞台から礼をしている。

 未だにこんな事をやっていたとはな。以外だった。と言うかやめれ。



 拍手の中、劇場を出る俺達は素早く馬車に乗りレストランへ向かう。


「やっぱり感動の物語よね~」

「私も当時憧れましたわ~」

「物語として語り継がれるなんて最高です!」

「初めてですけど興奮しました!」

 《凄くいい!また見たい!》

「自分の事だと恥ずかしいモノですわ」


 やはり感性が違うのだな。俺は”なんだこれは”って感じだが

 女性陣には良かったようだ。それならそれで良いか。

 変に白けさせる必要は無い。



 盛り上がって昼食に。

 此処は家族で定期的に来る高級レストランで中々美味いのだ。

 魔導具を使って新鮮な内に運ぶのだろう。その分高いが。

 俺は鴨のロースト・ワインソースかけが美味かったが、彼女達は

 ”ここ”で”俺と”と言う状況が大切なのだろう。理解した。

 クワトロ達は武装しているので入れないから、次の店の近くで昼食予定だ。

 キンブリーは普通に離れた席で食事が出来た。



 甘味を求めて高級喫茶に来たのだが、周囲も客も毎度ながら驚いている。

 俺が妻達と護衛と来るのだ。そりゃ、びっくりだろう。

 ガラス張りの席に案内されて、思い思いに好きな物を注文する。

 俺はコーヒーとチーズケーキにした。


 妻達の話題はコロコロ変わる。かと思うと戻ったり。

 其々の表情、飲み物を口にする回数、甘味の種類と食べ方、身体の動き

 良く見ているとそれだけで色々と分かるものだな。勉強になったぞ。

 さっと切り上げ宝石店に行く。

 皆好きな石や金属がマチマチでこれも良くみておこう。

 指輪はそれぞれに渡しているけど、やはり欲しい物なんだろう。

 カトリーヌとジェシカは遠慮気味だが、気にせず買わせた。大量に。

 マダムの店にはキラキラさせながら入って行き、新しいドレスを注文していた。

 特にソフィアとカトリーヌは。



 ご満悦で屋敷に帰り、夕食と風呂を皆で仲良く一緒に。

 寝る時も一緒だった。俺は耐性のお陰で疲れないが、世の男性は大変じゃないか?

 まあ、でも。彼女達が笑顔なら、それが一番なのだろう。

 さ、朝まで眠ろう。





 そんな日常を翌日も熟して週が明けた。


 今日は学校の日だからな。カトリーヌとジェシカと向かう訳だが。

 カトリーヌは普段、アーシャとジェシカの影響か肌が見えない上品で大人し目の服を着ている事が多い。

 髪の毛も端部の辺りでリボンで結んでいる。メガネもあって大人しい感じに見える。

 変な輩に絡まれない様に気を付けんとな。


 教室に入ると俺は時間迄座って待つだけだ。

 カトリーヌはお話している。

 ジェシカは教室の隅に座って待機している。


「おはよー!心配したよ?休んじゃってるから」たゆん

「ええ。体調はどう?」

「出て来れて安心しました。明日からの体験はどうですか?」

「カトリーヌ嬢が来て安心でっす!皆の潤滑剤でっす!具合は良いでっすか?」

「うん。ありがとうね?もう平気だから明日からも参加するね~」

「やっぱりメガネっ娘が居ないと~~」たゆん

「ですね。ほっとけないし」

「以外に確り者ですからね。カトリーヌさんは」


「乳が大きくなればよめ!!ドゴン」叩きますよ?」叩いた後でっす!」

「私のおっぱいはあげないわよ!」たゆん

「いつも3人がこの調子ですから。元気になって良かったわ」

「やっぱりですかぁ~」


「あ、カトリーヌちゃんだ!おはよー」

「元気になったんだね~」

「ご、合法ロリメガネっ娘キター」


 クリスティも入って来たし全員揃ってるので始めるとしよう。


「おはよう諸君。明日から討伐体験の研修に出る訳だが、各自事前準備は整えたか?武装については今から下に降りて講習を行うから大丈夫だ。先ずは合わせと解説を行うか。移動しよう」




「アーノルド、出て来てくれ。この革鎧を着けてくれ。

 これは一般的な革鎧なのだが、装備したら先ず、動いて具合を確認だ。大事な事だからな?締め付けベルトが緩んでないか、締め過ぎてないか、動いた時に当って痛い所は無いか。逆に浮いてても、動きによって擦れたりもする。だから地肌に付ける時は要注意だ。慣れてないと防具と言う物は動きを阻害したり重くて動けなかったり様々だ。だから自分の体力や筋力、戦闘スタイルに合わせたフィッテイングが必要になる。アーノルドはどうだ?」

「これなら自分楽でっす!普段はハーフプレートメイルでっす!」

「この様に着慣れてると装備も早いし何が自分の邪魔なのかも理解出来る。良く聞くのは女性のブレストプレート。所謂胸当てだが、これは極力自分用でないと不具合が多いらしい。最悪は詰め物や当て物などで調整する。他の部位にも言える事だがな。

 騎士団などの全身甲冑を着る者がギャンベゾンとかを着る理由でもあるな。

 じゃ、ここの装備を借りたい者は?――――お前達は剣だったな。そっちの女子はクリスティ、頼む。それから魔法で後衛でも部分的に革鎧や鎖帷子を着たりもするから、希望者は言えよ?他の者も自分に想定して具合をかんがえておけよ!」


 で、希望者の子達に装着させて具合を確かめる。

 最初だから脚はポリンとキュイス。腕もリヤーブレイス。胸のブレストプレート位だろう。



「得物も選んでおけよ?握り、重さ、長さ、魔法を使う者は発動媒体も有るから見ておけ」


「お疲れ様です。装備も大変なのですね」

「ああ。特に最初の内はな。生死を分ける」

「御当主さま。わたしはいいんですよね?」

「ああ、カトリーヌは必要ないぞ。エイミィは大丈夫なのか?」

「はい。一応自前が有りますので」

「そうか。点検はしておけよ。アネッサとメルルは良いのか?」

「はい。私は魔術師のローブです」

「私も同じでーす」たゆん


「終わったら、借りる者はこの用紙に名前と物の名称、部位、個数を必要に応じて記入してくれ。そこまで終わったら休憩にする。次の集合は練武場だ」



 先に練武場に行って、奥の控え室でジェシカがお茶を入れてくれるので8人で飲んでいる。


「カトリーヌさんは装備大丈夫?」

「え?ふぁい。わたしは自前の鎧か御当主さまが用意して下さった物かどちらかです」

「自前があるの?」

「はい。でも戦士装備になるので用意して貰えた物ですね。弓と魔法用です。エイミィさんわぁ?」

「自前だけど部分鎧で使うわ。素早く動けないと危ないしね。剣はショートソードにしたの」

「え?リーチも短いし威力って落ちないの?」

「ええ、特に男性より女性の方が小柄だから怖いけど、筋力に自信が無いし確り振れるから」

「そうですね。武器も色々と難しいのですね」


 そんな話をしつつ次の授業だ。



「次は野営だ。冒険者は野営が出来るのが基本だからな。今回の目的地、ミルの森だが、早目に出て夕方前には到着予定だが、慣れてないお前達は時間が掛かるから、直ぐに野営の準備をして貰う」


 カトリーヌ達の班を出して、教えながらテントの設営をさせてみる。

 地面の状態の確認。柔らかいと張りが甘くなるし、低いと雨の時に水浸し。虫が入らない様に。

 場所により、風向きも考えて。

 焚火や竈に位置と作り方、最後の始末。調理法と現地調達。

 今回、人数が多いから男女別でのトイレ。

 夜の見張りが必要だから交代の間隔を無理なく体力温存で。

 午前は3限だが、既に2限半程時間を使っているから、手早く終わらせよう。


「最後に、戦闘は基本俺達引率が行う。君達はとどめだけだ。だが、希望者は1対1に限り戦闘を認める。これで終わりだが準備に不安が有る者は居るか?」


「せ、先生に言われた物は揃えたんです。でも、ちょっと怖くて」

「あ、あたしも……」


「物資に関しては心配するな。気持ちの問題は、まあ、最初はそんなモノだろう。引率が居るのだから余り心配するな。臆病は生きる上で必要な事だが、過ぎてもダメだ。無いなら明日の朝7時に集合だ!鍛錬したい者は程々にしておけよ!」



 これで解散だから、こっちで昼を済ますかな。


「カトリーヌ、こっちで昼にしよう。クリスティはどうする?」

「お供致しますわメル様」

「あ!あたしもあたしも!」たゆんたゆん

「エイミィさん、私達も行きますか?」

「そうですね。御一緒させて貰いましょう」



 と言う事になったので、全員でビストロに行く。

 あそこは中々に美味いからな。

 今日は人数が多いので1階の大テーブルにした。俺の横はジェシカとカトリーヌが占拠している。

 給仕の女性が注文を取りに来たので


「俺は日替わりとラガーだ。ジェシカとカトリーヌも?同じ物だ」


 食事は好みが出るよな。と、思っていたら肉祭り定食を頼む奴が居た。

 メルルがあたしも肉かな?とか言ってる。やめとけ。


「メル様、何事も無く終わるといいですわね」

「そうだな。大量発生とか遠慮したい」

「自分!楽しみでっす!肉でっす!」

「肉は噛めよ?」

「野営って初めてだから、ちょっと怖いかも」

「でも、その為の見張り番ですから」

「あたしもおっぱい大きいから注意しないと」

「メルルさん?はしたないわよ?」


「さ、飯だ。ラガーもう1杯!」

「御当主さま。少し取ってください。量が多くて」

「御当主様。このハンバーグ非常に良いですわ」

「肉っす!肉!」


 子供だから仕方無いのだが、ジェシカとクリスティの落ち着きが助かる。

 アーノルド!肉を食べるのか、メルルの胸を見るのかどっちかにしろ?いや、見ちゃダメか。


「アーノルド、女性の胸ばかり見てはダメだ。それと肉も良いが鍛錬も大事だぞ?」

「そうなんです。彼、メルルさんのお胸にご執心でして……ニルヴァーナ様は毎日鍛錬を?」

「エイミィも大変だな。俺も極力欠かさず行う様にしている。エイミィは?」

「やはりそうなのですね。私も日課にしてます。強くなりたいとかでは有りませんけど」

「先生!自分も毎日でっす!ニルヴァーナ騎士団憧れでっすから!」

「有名ですからね。入団が厳しいって聞きました」

「ま、厳しいだろうな。魔法師団も作りたいがな」

「メル様!そう言うのなら私も行けます」

「あ、あたしもあたしも!」たゆん

「まだ構想だがな。だが居れば学校設立時に教官として派遣出来るしな。先ずは明日の討伐体験だ」



 そのままお茶しながら軽く雑談をして解散した。

 キンブリーが迎えに来たので商会に行き、ジェシカとカトリーヌは待たせたまま中に入って書類と在庫を一緒に見て回る。

 明日から3日間は来れない事を伝え、緊急はアーシャに伝える様にさせる。

 パスカルにも、見送りは出来ないからジェームズのスフィアで連絡を取り合う様にした。



 屋敷に帰ってからは、カトリーヌの部屋を本館に移すのと、研究室での試験を少し見学した。

 作った機材の使い方が気になったのと、実際にどんな繊維を目指すのか見ておきたかった。

 後はジェームズと出立時~の打ち合わせを行って、当面の資金を魔法の小袋に入れて渡しておいた。



 夜は皆で夕食を済ませた後、カトリーヌの部屋で明日の準備を一緒にして、確認しておいた。

 時空術も何とか使い熟せるので、荷物の出し入れも問題無いしな。

 全員で風呂に入ったが寝るのはアーシャだけらしい。

 なので、夫婦で沢山愛し合っておいた。寝顔が可愛いんだよな。


 アーシャの身体を抱き寄せて、甘い香りを吸いながら眠りに入った。


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