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継承者に選ばれました

継承者するか?しないのか?

「カミシロ様。一つお願いがあります」


 なんだろう……とはいえなんとなくだけど察しはついてるけど。


「最終的な判断は任せますが……出来たら……嘘つきの継承者を獲得してもらいませんか?」


 ……てっきり取るなって言うのかと思ったけどな。


「まぁ正直取るつもりでしたけど……何か理由でもあるんですか?」


「このスキルは……今の嘘つきの継承者……つまり今の"嘘つき"のスキルの使用者の死期が近づくと別のものに現れる仕組みのようなのです」


「今の嘘つきの使用者って……」


「私ですよ」


 ロペさんは何事もないような笑顔を浮かべる。


 ……つまり、ロペさんの寿命が近いのか?


 なのになんでそんなに落ち着いているんだろう。


「私も知らない人に取られるのでしたら……知り合いに継承して欲しいのです」


「でも……なんでそんなに落ち着いているんですか?」


「いえ、死期が近いだけで死なない事例もあるようなので。まぁまだ私も死にませんよ」


 ロペさんはニッコリと笑う。


 この人って寿命を全うして死ぬんだろうな。てかロペさんを倒せるやつなんていないんじゃないか。マジで。


「ちなみに……これをとったら嘘つきになるとか」


「それは全くないですよ」


 ロペさんは即答だった。


 まぁ今のロペさんを見てれば分かる。この人、めちゃくちゃ人がいいしな。本当に死なないといいけど。


「分かりました」


 俺はステータスボードを開いた。


 神代 優


 レベル・9


 HP・78 MP・43 SP・41 BP・0% 


 スキル

 演奏技術(ギターコンセール)レベル・2 空間作成(ラーゲコンプレシオン)レベル・1 スキル鑑定(クドラ・ヴェール)レベル・2 画面確認(ステータス)レベル・1


 スキルポイント


 63


 俺はスキルポイントの文字を押した。


 スキルポイント一覧


 速度上昇(45) 力上昇(45) 火の玉(50) 嘘つきの継承者(60)


 俺は……嘘つきの継承者の文字を押す。


 神代 優


 レベル・9


 HP・78 MP・43 SP・41 BP・0%


 スキル

 演奏技術(ギターコンセール)レベル・2 空間作成(ラーゲコンプレシオン)レベル・1 スキル鑑定(クドラ・ヴェール)レベル・2 画面確認(ステータス)レベル・1 嘘つきの継承者(ライアー・セスル)レベル・1


 スキルポイント

 3


これで獲得できたのか。


「獲得しましたか?」


「はい」


 俺はそう言って頷いた。


「それでは……スキルの練習をしましょう。……フィル様もやりますよ」


 フィルは散歩の気分だったのか少し遠くに行っていた。


「ごめんごめん! なにやるの?」


 フィルは慌てて俺達の方に戻ってくる。


 ……いつの間に遠くに行ってたんだろう。


 まったく気づかなかったな。


「スキルの練習ですよ。フィル様も水属性のスキルの運用性を高めたかったですし、ちょうどいいですね」


「でもロペさん。練習って何をやんですか?」


「そうですね……簡単に言えば実践です」


 ロペさんがニッコリと笑う。


 またかぁ。


「ちなみに今回はカミシロ様一人で戦ってもらいますよ」


「えっと……ギター持ってきてないんですけど」


「そのためのメイスですよ」


 ……俺は地面に転がっているメイスを拾う。


 このため……ガチ戦闘か。


「大丈夫ですよ。ちゃんと新しいスキル……いえ、スキルの使い方を教えますから」







「ではフィル様の目標は……そうですね、三十にします」


「わかった! それじゃあロペさん、カミシロ! 行ってくるね」


 フィルはそのまま森の奥に行ってしまった。


「さてカミシロ様。新しいスキルですが、一度発動してみてください」


「発動……」


 さてどうすればって……俺にはあれがいるからな。


 ――お呼びですか?


 相変わらずスマホのアプリみたいなスキルだな。


 えっと嘘つきの継承者を使用したいんだけど。


 ――了解しました。


 すると……右肩にしびれるような痛みが走った。


「いった……」


 ついつい声が漏れてしまうぐらい痛かった。


 そう……強めの静電気が流れたような。


「どうやら発動したようですね」


「わかるんですか?」


「ええ。カミシロ様から闇属性の力を感じます」


 発動したとはいえ……まったく変化がないな。


「では、カミシロ様は初めてなので……五体モンスターを倒してきてください」


「えっと、一人でですよね」


「もちろんです。倒すまでは帰れないですよ」


 正直……ギターがあればワイバーンとかに対抗できるかもしれないけどなぁ。


 俺って自分でまともにスキルとか使えないし。


「それでは……瞬間移動(テレポート)


 ロペさんは……姿を消してしまった。


「……とりあえず、歩いてみるか」


 俺はメイスを片手に森の奥へと進んでいった。








「五体倒せって言われてもな」


 俺は森の中をどんどん進んでいくが……なかなかモンスターに遭遇しない。


 まぁ本音は戦いたくないんだけど。


 俺は片手でメイスを適当にブンブンと振ってみる。


 ……メイスが軽くなったのか。それとも俺に筋肉がついたのか。謎だな。


 ”ドカッ”


 適当に振り回していたメイスが何かに当たる音がした。


 俺は……音が聞こえた方を見てみる。


 すると、小さい人間のような。ただ肌が緑色で口から見える歯もギザギザしている。


 そして……今までモンスターと呼ばれているものの特徴である、黒い靄のようなものが出ていた。


 ”アアアア!”


 緑色のモンスター……確かロペさんの図鑑にゴブリンって書いてあったやつの見た目ってこんな感じだったな。


 ってなんでこんな時に冷静なんだろうなぁ、


 ゴブリンは一度叫んでから後ろに下がる。


 メイスに当たった右肩を左手でさすりながら俺のことを睨んでくる。


 ……ガチで戦闘か。


 ――スキル嘘つきの継承者(ライアー・セスル)を使用しますか?


 ――YES/NO


 おお! ここにきてあのスキルか。とりあえず使うか。

ここ暫くギター出てこないよな。


なのでとりあえず……ライアーとはですね。


liar、英語で嘘つきという意味です。


英語の意味をそのまま使ってますよ!


ボチボチ魔法名の解説でもしようか。

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