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属性スキル……難しい話は苦手だなぁ

料理おつかれ!

 俺とフィルとロペさんはあの後しっかりと夜ご飯を食べて寝た。


 ちなみにキャベチの炒め物はめちゃくちゃ余ったので今日の修行のお弁当になった。


 それにベットも昨日買うのを忘れてしまったのでまたフィルと一緒に寝ることになった。


 まぁ別に夜に何かやらかすような俺ではないからな。


 そのまま朝を迎えた。


 ちなみに……朝起きた瞬間に酷い筋肉痛に襲われた。


 今までに体感した事の無い、体の内側が締め付けられるような痛みだった。


 まぁロペさんに謎のドリンクを貰ったので今は普通に動けるんだけどね。


「それでは……そろそろ行きますか」


「……また、あのワイバーンが出るところですか?」


「いえ、今度こそ山奥ですよ。しっかりと調整しておきました」


 ロペさんはお弁当を持ちながら答える。


 良かったよ、またワイバーンの出るような所に行ったら死ぬんじゃないかと思ってたしな。


「さて……今回こそメイスだけ持ってきてください」


「分かりました」


 俺は本棚に立てかけてあるメイスをもつ。


 なんだか昨日に比べて軽くなってるような気がするな。


「それではカミシロ様、フィル様……瞬間移動(テレポート)


 ロペさんの地下室が眩しい明かりに包まれた。





「今度こそ成功ですね」


 俺は目を開けると切り立った崖などはなく……木々に囲まれた森の中だった。


「ここに来るのは久しぶりだね」


「そうなのか?」


「ええ、ここは私の中では弱いモンスターしか出ないと思っていますし……二、三回程度でカミシロ様も来なくなりますよ」


 ロペさんはニッコリと笑いながら言ってくるけど……本当だといいけどなぁ。


「さて、フィル様も復習にちょうどいいですし。スキルについて今日は教えましょう」


「スキルですか」


 ……今思えば俺のスキルって微妙なんだよな。


 確かにスキル鑑定(クドラ・ヴェール)は強いけどさ。なんだかスキルを使ってるって感じはしないし。


 それにもう一つの空間作成(ラーゲコンプレシオン)は……全然使えないしなぁ。


 まぁ強いて言うなら 画面確認(ステータス)って言うのはRPG感が出るから……これが一番スキルを使ってるって感じがするんだよね。


「まずスキルの使い方ですね。スキルを使うためにはその使うスキルを持っていなければなりません。まぁ当たり前ですね」


「それは覚えてるよ! でもスキルを持ってても使えるわけじゃないんだったよね」


「もってるのに使えないの?」


 それならスキルを獲得意味が無くなっちゃうような。


「ええ。スキルを持っていないと発動しません。ですがスキルを持っていても練習や訓練をしないと使えないのです」


「つまり、訓練が大切って事だよね」


 フィルが”どうだ”というテンションで話をまとめてくる。


 しかし……スキルをとっても訓練しないとダメなのか。


 まぁスキルレベルもあったしな。


 いきなりギターとか買っても練習しないと弾けないみたいなものか。


「さて……それではカミシロ様。まずは実践的なスキルを覚えましょう」


「実践的……?」


「ええ。つまり戦闘などで使えるスキルです」


 戦闘……ということは炎とかそういうやつか。


 それは夢があるな。


「まずはカミシロ様の得意な属性を調べましょうか」


「俺に……得意な属性とかあるんですか?」


 もしかして全属性とかあるかもしれないな。


「ええ。私は闇属性が得意です」


「私はね、水属性が得意だよ! 特に氷がメインのだけどね」


 確かに……ロペさんはよく分からないけど。


 実際にフィルは氷とかそういうスキルが多いって前も言ってたしな。


「俺は……どうやって調べるんですか?」


「まずはステータスボードを開いて貰ってもいいですか?」


「分かりました」


 俺は言われた通り、ステータスボードを開いた。


 神代 優


 レベル・9


 HP・78 MP・43 SP・41 BP0%


 スキル

 演奏技術(ギターコンセール)レベル・2 空間作成(ラーゲコンプレシオン)レベル・1 スキル鑑定(クドラ・ヴェール)レベル・2 画面確認(ステータス)レベル・1


 スキルポイント

 63


 おー……一気に五レべか。やっぱりワイバーンは強いんだな。


「開いたらスキルポイントを押してください」


「わかりました」


 俺は言われた通りにスキルポイントの文字を押す。


 スキルポイント一覧


 速度上昇(45) 力上昇(45) 火の玉(50) 嘘つきの継承者(60)


 ……なんかまた一つ強そうなのが増えたな。


「なにが出てるか見てもいいですか?」


「いいですよ」


「では……」


 ロペさんは俺のステータスボードをのぞき込む。


「これは……」


 ロペさんは少し困ったような顔になる。


「カミシロの属性って水?」


「いえ……カミシロ様は火属性なのですが……」


 ロペさんが顎に手をのせて考え込み始めてしまった。


「ノワール様にすら出なかったというのに……」


 なにかブツブツと独り言を呟き始めた。


「これは、ロペさん本気で悩んでるね」


「俺って……いやまぁ理由は何となくわかるけども」


「……考えても仕方がないですね。おそらくカミシロ様は火属性ですね」


 おー、まぁそういうスキルを持ってないから実感ないけど。


「では……属性が分かったところで次はスキルの種類についてですね。カミシロ様、ステータスボードをしまって構いませんよ」


「分かりました」


 俺はステータスボードをしまった。


「まず……属性持ちのスキルについてですね。このスキルは使用すると自分の外側が強くなる、もしくは何かが出現する、という効果ですね」


 ……早速難しいな


「簡単に言いますと……償いの爪(アトウメント・ネイル)


 ロペさんはいきなりワイバーンを切り裂いた時の爪を出現させる。


「このように何かを創り出すのが属性付きスキルですかね。フィル様も基本的には属性付きスキルですね」


「うん! (アイシクル)とかね!」


 なる……ほど? 要は何かを作る能力か。


「一方、無属性の魔法は、自身や相手に変化をもたらすものです」


 難しいけど何となくわかる。


「例はラル様の狼化(ルカー・ウルフ)や私が使った力上昇(ゲーベン・マハト)などですね」


 要はパワーアップするやつとかが無属性なのか。


「なんだか難しいですね」


「まぁ覚えとくといいですよ、ぐらいですから」


 そして……ロペさんが真剣な顔になった。


「さて……カミシロ様。獲得するスキルなのですが……」

 

今日も休憩!

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