表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「神獣と妖怪とサン・ジェルマン」(セーラー服と雪女 第29巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1/29

① ガネーシャ

「ねえ、伯爵。世界中に、動物の姿をした神様って居るわよね?」

 ある日、由理子が呟いた。

 ここは名護屋テレビ塔の亜空間レストラン。

 いつものメイド服姿の彼女の隣で、バーのマスター姿のサン・ジェルマン伯爵がグラスを磨いていた。


「……ああ、黒猫のバステト嬢とか、麻呂眉の黒柴犬アヌビス国王とかの事ですね?」

 そんな風に答える伯爵。

「猫又や九尾の狐も、或る意味そうですよね?探しに行ってもいいですか?もしも有事の際に、私たちの味方になってくれたら心強いし……。」

「面白いかもしれませんね。いいですよ。赤いビートルで、鷹志君と一緒に行ってらっしゃい。」

「やったあ。ありがとう、伯爵。」


 由理子は早速地下の研究所に行き、鷹志を誘ってみた。

「うん、いいよ。ちょうど研究も一段落したし、相手が悪魔じゃないなら、どこでもOKだよ。」

「じゃあ、善は急げよ。用意して!私、赤いビートルで待ってるから。」

「うん、分かった。少しだけ待っててね。」

 多分白衣を脱いで、身だしなみを少し整えるのだろう。

 由理子はそう思った。


 由理子は宣言通り、早速駐車場に行き、運転席に収まる。

 そしてセンターコンソールパネルに、目的地の座標を以下のように入力した。


 西暦1997年9月9日(これは今日の日付のままだ。)

 時刻9時00分

 北緯18度31分

 東経73度51分


 目指すはインドのマハラシュトラ州のプネー市だ。

 そこで、とある祭りをやっているのだ。


 その神を讃える祭りは、10日間に渡って行われる。

 街中には、巨大なテント"パンダル"が張られ、そこで音楽や伝統舞踊のショーが催されて、大いに賑わいを見せる。そして最終日には、"ヴィサルジャン"と呼ばれる儀式が行われ、神像を川や海に沈めて、その神を天界に見送るのである。同じ祭りが、インド全土で行われるが、中でもプネー市が、最も盛んな地域として有名なのである。


 赤いビートルで現場近くに到着すると、由理子はクルマの透明モードを解除して、祭りの現場の、ほど近くの路肩に駐車した。彼女は鷹志と二人で慎重に車外に出るが、都合の良い事に、市民は皆お祭りに夢中で、こちらに注意を向ける者は誰一人居ない。


 祭りの主役として、念入りに飾り付けをされた神の像は、あの有名なガネーシャだった。ニンゲンの身体に、ゾウの頭がついている。なんでも、気の短い父に首を刎ねられたせいで、そんな姿になったという伝説がある(所説有る)。


 肌はピンク色。腕は4本有り、斧や三又の槍"トリシューラ"を持っている。様々な障害を取り除き、成功と幸運を授ける神、とされている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
Xの企画から来ました。 亜空間レストランに座標入力で飛べる赤いビートルと、マスター姿のサン・ジェルマン伯爵という設定の遊び心が楽しく、「動物の神様を仲間に探しに行く」という発想の広がりにワクワクしまし…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ