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宇宙港奇譚  作者: 宇宙都民
序章
1/8

序説:大樹宇宙センター基本整備計画

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*基本概略

日本の宇宙開発は21世紀に入り、旧NASDAとISAS、NALが統合されてJAXAに改称されて以来、H-2A/H-2Bロケットの連続打上げ成功やイプシロンロケットの打上げ成功、また探査機「はやぶさ」「かぐや」「IKAROS」や宇宙輸送機「こうのとり」等の成功により日本の宇宙技術の進展が国内外で注目/評価されるようになっている.

また、やはり21世紀に入り世界で台頭してきた日系投資家集団「ファウンデーション」の働きにより、ここ10年程で日系企業の海外での大規模事業契約獲得が容易になって来た事や

東日本大震災後に台頭し2013年に政権を奪取した日本自立党や、それに対抗し野党第一党の座を占めた社会復興党による、海外での積極的外交攻勢が様々な形で実を結ぶようになって来ている.

その結果、民間商業打ち上げの受注件数が2010年度までは0件だったのが2011年度には5件、12年度には16件、13年度には一挙に100件以上となった.

さらに2013年に日本自立党政権によって掲げられた、東京五輪が開催される2020年までに日本独自の有人宇宙船を打ち上げる「ひかり」計画の推進、また官需や科学探査等も含めれば、今後十年以内に200件以上の衛星打上げ需要が見込まれており、試験ロケットの打上げを含めればロケットの打上げ自体は300件以上となると予測されている.


しかし、そうなるとJAXAとしては年間30件以上の打上げタスクをこなさねばならない状況となり、今後も民間商業打上げ受注の増加により、打上げスケジュールは更に逼迫するものと考えられる.

また、国内での大手ロケットメーカーである四菱重工や石河嶋播磨重工のみならず、この10年余で急速に成長して来た宇宙ベンチャーであるワンダーステラー社や植村電機、相馬重工などが新機軸の小型/中型ロケットを開発してきており、現在は各社バラバラにロケットの発射実験を行ってはいるが、今後はそれらを統合的に打上げ管制可能な民間用施設群の整備も急務となってきている.

しかし、現在JAXAが管理/運用している衛星ロケットの打上げ可能な施設集合体である種子島宇宙センターや内之浦宇宙センター(内之浦宇宙空間観測所から改称)のみでは、とても打上げ需要を満たすだけの供給能力を見込む事は出来ないと考えられる.

現在鹿児島県とJAXAは両宇宙センターを「鹿児島宇宙センターコンプレックス構想」の元に、種子島宇宙センターに於ける大型ロケット射場の2基増設(1基は大崎射場を改築)と小型ロケット射場1基新設、内之浦宇宙センターでは小型ロケット射場2基新設と、更に種子島空港での4000m級滑走路1本、及び周辺道路や施設の増築新設工事が既に進められ、有人打上げ用各支援施設の基本整備も開始されている.

また地元漁協等と交渉を行って年間20回までの通年打上げ承認が得られている.


しかしこれでもまだ打上げ供給能力の不足が指摘されているため、政府及びJAXAは早急に国内に於いて宇宙センターの新設可能な候補地の選定に当たっていたが、立地や周辺環境、交通アクセス等や打ち上げ軌道の確保性といった条件に鑑み、2013年度末までに選定地を北海道・大樹町の大樹航空宇宙実験場と決定した.

(他に能代ロケット実験場や角田宇宙センター付近、沖縄・嘉手納の軍民共同利用案等が候補)

しかし現在の大樹航空宇宙実験場は如何なるロケットの打上げ設備も無い状態であり、有人宇宙船の定期運用が開始される2020年までに本格的な施設整備が必要となる為、本基本整備計画及び構想の立案となった.


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*計画年次及び内容

○第一次基本計画 2013-16年度

 2013年09月・・・内閣閣議決定により基本計画承認

 2013年12月・・・基本整備地域の設計コンペ応募開始

 2014年03月・・・代表3案より設計コンペ案決定

 2014年05月・・・基本整備地域着工

 2015年07月・・・大型ロケットの組立整備施設及び射場の竣工/使用開始

 2016年05月・・・第一次基本計画分の建設が完了/使用開始

1)基本整備地域…大樹町美也地区

a.大型ロケット射場 ×1

b.大型ロケット/宇宙機組立整備施設 ×1

c.中型ロケット射場 ×1

d.小型ロケット射場 ×1

e.中型/小型ロケット組立整備施設 ×1

f.ミッション主管制センター ×1

g.ロケット用燃料生産工場 ×1

h.4000m級主滑走路 ×1

i.整備ハンガー/航空ターミナル施設 ×1

2)周辺整備施設

j.大樹航空宇宙産業道路

k.大樹航空宇宙工業団地(歴舟川周辺地域・第一期区画)


○第二次基本計画 2017-20年度

1)基本整備地域…大樹町美也地区/浜大樹地区

a.大型ロケット射場 ×1

b.大型ロケット/宇宙機組立整備施設 ×1

c.中型ロケット射場 ×2

d.小型ロケット射場 ×2

e.中型/小型ロケット組立整備施設 ×2

f.ミッション副管制センター ×1

g.衛星追跡用レーダー/電波天文台 ×1

h.4000m級副滑走路 ×1

i.宇宙飛行士訓練施設&居住区 ×1

2)周辺整備施設

j.帯広新交通システム(民間LRTまたはJR根室本線からの延伸を検討)

k.大樹航空宇宙工業団地(歴舟川周辺地域・第二期区画)

l.大樹町市街地区画整理(大樹コスモタウン計画)

m.大樹航空宇宙博物館&ビジターコンプレックス


○将来構想 2021年度~

1)リニアランウェイ(電磁加速打上げ実験施設)

2)垂直離着陸宇宙往還機(SSTO)離着陸試験施設

3)ライトクラフト打上げ用レーザー発振施設

4)JAMSTEC(海洋研究開発機構)専用港湾施設

5)民間企業開発ロケット専用打上げ実験施設

6)JAXA航空宇宙研究本部及び宇宙科学研究所本部誘致

7)国立航空宇宙大学設立


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