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57日目 Xデー

「お姉ちゃん、ついに今日だね。お兄ちゃんが告白を受ける日」

 友達のいない、部活に入っていても幽霊部員のマサヤが学校行事前でもないのに帰宅が遅いのは今日が初めてだ。

「ええ、私もNASAに逃げようかと考えたわ」

「大丈夫だよ、お兄ちゃんだもん」

「そうよね。今時分、手紙で告白してくる女が悪いのよね」

「携帯持っていたとしてもメアドとかお兄ちゃん誰とも交換してないから、連絡を取る手段がないもんね」

「そうね。私がマサヤのメアド定期的に変えてるし」

「へ?」

「あら? 気づかなかった?」

「嘘でしょ? 私、毎日ちゃんとEメール送ってるけど、戻ってくることないよ?」

「そりゃそうよ。いつも気づかれないようにメアドを変更したら、アカリのとお母さんの登録してあるマサヤのメアド、変更してるから。手打ちで」

「勝手に弄ってるの!?」

「そうしなきゃメールできないじゃない」

「……お兄ちゃん、自分のメアドを人に教えても、お兄ちゃんどころか私も知らないところで変更されてたら誰もメールできないじゃん」

 ヒカリの高スペックに今また恐れをなした。

「まあ、アカリも好きな人の秘密は知っておきたいでしょ」

「誰が……」

 ヒカリの言葉で顔が赤くなるのを感じた。否定しようにもラブレターの時の行動の説明がつかない。

「ただいま。姉ちゃん、アカリ、ずっと勉強してただけど、告白場所が校舎裏とかじゃなくて月面ってどうやって行けばいいの!?」

 慌てて帰って来たマサヤに二人は、してやったりと笑った。

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