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33日目 次元超越

「お兄ちゃんは今の自分じゃなかったら、どんな子供でいたかった?」

「なにその唐突な……って宿題か」

 ノートを持っているアカリを見てマサヤは納得する。

「僕はそうだなぁ、偉い人になりたかったかな!」

「ふーん、とても中学生とは思えない幼稚な回答だね」

「そういうアカリはどうなのさ!」

「私はお兄ちゃんの妹にはなりたくなかった」

「……ちょっと凹んだ」

 アカリに凹まされるのは慣れたものだが、最近は毎日ヒカリがいてくれるので、マサヤの心を決まって救ってくれる。

 それを期待してマサヤはヒカリを見る。

 アカリはそれがあるからマサヤを安心してからかえるのだが。

「私? 私はそうだね……マサヤのお姉さんはイヤかな」

 からかい半分の、いつもの笑顔ではなく深刻そうな顔でため息交じりに呟く。

「どうして?」

 泣きそうなマサヤではなく、逆に動揺を隠せないアカリが恐る恐る訊ねる。

「だって、マサヤと血が繋がってたら、私たちずっと一緒にいられないじゃない」

「姉ちゃん、僕より年上だから、僕より先に結婚して、家を出ていっちゃうもんね。でも、それがなんで?」

「お姉ちゃんはお兄ちゃんと……ってなんでもない。凹ませるだけ凹ませて満足しているお姉ちゃんがいるから、今日の宿題これでいいや」

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