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底辺女の走馬灯  作者: 人生から降りるボタン
39/50

39)こんにちは、ブラック企業

転籍初日、都内の事務所に初めて足を踏み入れた。


その事務所は係長1名、正社員2名、バイト1名の計4名という少数体制だった。そこに新しく千葉から来た私たち3兄弟が加わった。


千葉から来た人物とは、私の同期である棚橋君と、問題児柿口君だった。





業務内容はこれまでと同様、携帯登録受付だった。


千葉に居た頃、徐々に審査登録など一通りの業務を教わってきていたので、ここでは即戦力として働いていけると私は思っていた。





営業部は隣のフロアで稼働しており、完全に別々の部屋となっていた。


ドアにはセキュリティが厳重にされており、事務の部屋に入れる権限を持つ営業は責任者のみだったため、申込書類は営業の責任者が持ってくる流れだった。





携帯受付部門は私たちの事務所以外にも何店舗かあり、係長より上の役職の人たちは本社で勤務していた。千葉の会社は中小企業であったが、転籍後の所属会社はかなりの大企業だった。





少数体制で係長以上の責任者が居ない事務所。そこは係長から見て、パワハラし放題の環境であった。





最初に目を付けられたのは柿口君だった。


彼はここでもすぐ仕事が出来ない事がバレた。係長からは毎日のように罵声を浴びせられ、まともな仕事は与えられず、柿口君が怖がって思わず逃げると係長は追いかけ回し、土下座して謝っても許してもらえず、やがて彼は会社に来なくなった。





次に目を付けられたのは棚橋君だった。


彼はPCスキルは私より上だったが、スピード勝負のこの業務内容には向いていなかった。


棚橋君は最初は係長に歯向かうような態度を見せた。それが余計係長を怒らせた。


柿口君同様罵声の嵐。PCは取り上げられ、1日中係長の横で棒立ちさせられた。


ちょっとでもフラつくと、何フラフラしてんだよ!!とまた怒られた。


彼もやがて会社に来なくなった。





元々居た正社員2名もやがて辞めていった。新たに2名正社員が入ってきたが、そのうちの1人もまたパワハラの被害に遭った。


人格を否定する罵詈雑言の嵐。机の引き出しの下段を引っこ抜くと、それをその人に向かって思い切りぶん投げた。


机の引き出しは壁に当たり物凄い音がして、流石にこの時は何事かと営業の責任者が様子を見に来るほどだった。


ある日いつものようにイライラしている係長は、プラスチックの肩叩き棒を思い切り机に叩きつけた。肩叩き棒は割れ、破片が私の目の前をビュンと飛んで行った。


やがてその人も辞めていった。





地獄絵図とはまさにこの事だった。

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