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【web版】八歳から始まる神々の使徒の転生生活  作者: えぞぎんぎつね
二章

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62 四人の相談

前回のおはなし:レジーナが変装して現れた。


ついに「最強の魔導士。ひざに矢をうけて~」の4巻とコミカライズ1巻が発売になりました!

どうか、よろしくお願いします。

「ここは俺に任せて先に行けと~」の2巻も発売中です!

 ロゼッタはゆっくりと、つぶやくように言う。


「でも、ウィルはものすごく強いですから」


 それを聞いてゼノビアは笑う。


「そう。その通りだ。一柱でも才能にあふれた者はいるのだ」

「……それはそうかもしれません」

 俺という実例がいるせいで、ロゼッタも反論できないのだろう。


「ミルトの作った装置は非常に便利だが、例外はいくらでもある」

「でも、あたしはまだ未熟だし……」

「そこは気にしなくてもいい」

「気にしないなんて、無理です」

「よいか、ロゼッタ。未熟でないのなら、そもそも弟子入りする必要がない」


 そういって、ゼノビアはお茶を一口飲んだ。

「自分の実力を把握できるものなどそういない。いわんや才能を把握できるものなどいない」

 黙って聞いているロゼッタに向けて、ゼノビアは続ける。


「それにレジーナはロゼッタが弟子入りを希望した場合、試験を受けさせるつもりのようだ」

「試験ですか?」

「ああ。内容は知らぬがな。もし本当に才能と実力がないのならば試験は超えられまいよ」

「…………」

 黙ってロゼッタは考え込む。


「ロゼッタ。強制はしない。この話を断っても不利益はないと我が保証する」

「はい。ありがとうございます」

「ゆっくり考えて判断すればよい」


 その後、俺たちは総長室から退室した。

 退室したあと、全員無言でしばらく歩いた。

 それからロゼッタが真剣な表情で言う。


「あの、ウィル、ティーナ、アルティ。相談があるんだけど」

「うん。いいよ。夕食の後、しばらくしたら皆で俺の部屋にでも集まろうか」

「わたくしはそれで構いませんわ」

「ウィル、ありがとう」

「はい。私はウィルが呼びに来るのを部屋で待っていますね」



 そのまま皆そろって託児所へ行き、サリアとローズとルンルンを迎える。

 それから食堂へ移動し、皆で夕ご飯を食べた。

 食事中ずっとサリアとローズはとても嬉しそうだった。


「あにちゃ! みんなといっしょだね!」

「そうだな。サリアはみんなと食べる方が好き?」

「すきー」

「ろーずもすき!」

「ねー」

 サリアとローズは仲が良いようだ。見ているだけでほほえましい。



 食事が終わると皆、一旦自分の部屋に戻っていく。

 俺も自室に戻って、サリアとフルフル、シロをお風呂に入れる。

 その後、風呂上がりのロゼッタがローズを連れてやってきた。

 幼児を一人残すのはかわいそうだからだ。


 サリアとローズを寝かしつけた後、俺はアルティとティーナを呼びに行く。

 やっと、俺の部屋に四人が揃ったので相談開始だ。


 ちなみに、ルンルンは寝室にいるサリアとローズと一緒だ。

 そして、シロとフルフルは俺のひざの上に乗っている。


「あのさ。みんなはどう思う?」

 ロゼッタは真剣な表情で言う。


「なんというか、漠然とした聞き方だな」

「ごめんよ」

「謝らなくていい」


 ロゼッタも惑っているのだ。

 勇者の弟子になる可能性など考えてすらいなかったに違いない。


「わたくしは弟子になればいいと思うわ」

「私もロゼッタは勇者さまの弟子になればよいと思います」

「そう思う?」

「はい。そう思うわ」

 そしてアルティはうんうんと頷いて同意を示す。


「ロゼッタ。勇者の弟子になることに関して、何か気になることとかあるのか?」

「気になること……」

「気の進まない部分や不安な部分などでもいいよ」

 俺がそう言うと、ロゼッタは真面目な顔で考える。


「……うーん、光栄な話だとは思っているんだよ」

「そうだな」

「でも、あたしなんかがっていう思いがぬぐえないんだ」

「つまりは、自信がないってことか?」

「そうかもしれないね。ウィルぐらい才能があったら、そんなことないのだろうけど」


 ロゼッタは、俺もミルトに弟子入りすると聞いているからそんなことを言うのだろう。

 俺の弟子入りは形式的なもの、建前に過ぎないし、ロゼッタの弟子入りとはまったく別だ。

 だから、俺の立場から何か言うのは難しい。


「ティーナは弟子にならないかって言われたときどう思ったんだ?」

「ロゼッタと同じね。わたくしなんかが本当にいいのかしらって思ったわ」

「で、実際に弟子入りしてどうだった?」

「うーん、そうね。まだわたくしでいいのかとは思っているわね」

「いまだにそんなことを思っているのか?」

「そうなの。でもそれが逆に努力するモチベーションになっている気もするわ」


 ロゼッタがティーナの目を見る。


「あの、ティーナ。大変なことってある?」

「それがね。意外とないのよ。これからあるのかもしれないけど」


 特に難しい指令があるわけでもない。

 沢山の課題や、難度の非常に高い課題を出されるわけでもない。


「指導はどんな感じなの?」

「今は師匠のディオンさまは遠方に居られるから、総長先生に教えてもらっているの」


 ディオンが帰ってきていることを、まだティーナに話していないらしい。

 教えてやればいいと思うのだが、ディオンはディオンで忙しいのだろう。


 ティーナとアルティが、ゼノビアからの指導について話しているうちに夜は更けていった。

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