数分の出会いが
「ふぅ……我を忘れるなんて私もまだまだね」
いくら息子が可愛いからって敵地で背中を見せるなんて女王として失格よ。
これを下僕に見られていたら失望されるかも知れないわ。
その時は息子と戯れる私は尊いと教えて上げるだけだから気にしなくて良いとは言え、女王として失格は失格よ。
「今一度、気を引き締めなくては」
「ママ陛下、何か言いましたか?」
「いいえ。クルナ、今から貴方にはとても辛い光景を見てもらう事になるわ。純粋無垢な貴方でいて欲しいけれど、これは戦士として、王になる為に必要な事だと理解してちょうだい」
この先向かうのは息子にとって今まで味わった事のない酷い光景を見せる事になってしまう。
でも、ここで嫌だからと言って目を背けてしまえば真なる王になるなんて夢もまた夢……選ぶのは息子だと分かっているのに、私は母親として息子には自分と同じ道を歩んで欲しいと思ってしまう。
強要するなんて、私は酷い母親ね。
「…………ママ陛下!!僕は立派な王になるためにどんな辛い光景だって乗り越えてみせます!!」
「っ!? 良いの……?」
「はい!!」
産んでからこの方、今まで一度も見た事のない覚悟を決めて顔……その顔は亡くなった夫とそっくり。
ふふふ。貴方と私の息子はとても良い子に育ったわ。
これなら安心して、国を任せられる。
その為にも私は、この子に教えられること全てを叩き込むわ!!
でも、その前に母親として息子の成長を喜び祝わせてちょうだい。
「クルナ。貴方はとても立派に育ったわ。母として、私は貴方を愛してる」
ギュ!!
「ママ、陛下…………僕も大好きです!!」
ギュ~~~~!!




