純粋無垢なる私
「うぅ……ここは何処?」
私は確か、何か大きな壁にぶつかったような気がするわ……ガッシリとしつつも分厚い胸板に抱きしめられたのかしら?
「はぁ……ただ逃げるのに失敗したのよ。しっかりと現実を見なさい私!」
まず、ここは何処か把握する必要があるわ。辺りは暗くて何があるのかは分からないけど、脱出する手掛かりになる物を探す為でもあるのよ。
だから、幽霊なんて存在しないものに恐怖を抱いちゃ駄目よ私。
「ふぅ……探検の「フフフ……怖じ気づいてるようですが、何か怖い事でもあるのかな?」っ!?!?ムキル!!!」
まさか、ここはムキルが担当する何かと言う事なの!?それで考えると確実に向かうに分がある!!不味いわね。このままでは私は確実にムキルにやられる。せっかく何も知らない星まで逃げたと言うのに、これじゃあまったく変わらないじゃない。
「どうした?逃げ道が無くなって怖じ気づいてるようだな?」
「貴女、今の自分の表情を鏡で見てみなさい。邪悪で悍ましい表情をしてるわよ」
ああ、寒気がするわ。私をどうにかしようとする下卑た目。昔ボコボコにした貴族と盗賊を思い出すわ。
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あの頃の私は純粋無垢で、穢れを知ることも無く過ごしていた。
そんな私の前に怪しい格好をした男共が現れて無垢なる私に話し掛けて来た。
「ヒッフッヒッフ……お嬢さん。俺らとバーベキューしねぇか?」
「バーベキューってなあに?」
ああ、6才の私はあどけない表情で答えてしまったばかりに、男共を付け上がらせてしまう。
「美味しいお肉がいっぱい食べられて~~」
「野菜も沢山食べれるんだよ~~」
「そうそう。だからな、お嬢さんも一緒に食べに行かないか?」
純粋で、無垢で、邪悪さを払う天使の私は男共の言葉に乗ってしまった。
「黙れ変質者。衛兵を呼ばれたくなかったらさっさと何処か行け」
あら?可笑しいわね。ちゃんと純粋な対応をしたと思っていたのだけど、全然違ったみたい。
「ひぃ!」
「な、なんだこの幼女!!めっちゃ怖い!!」
「に、逃げるぞ!!!」
ああ、せっかくの下僕候補達が悲鳴を上げて逃げて行ってしまったわ。残念。本当に残念。あの男共を下僕に出来たのなら、素晴らしい戦力として扱き使えたのに……
「はぁ……あの時は失敗したわ」




