8話目 「ダンジョン」
どーも、作者です。
「戦闘シーンはこの小説には出ないのかよ!」
「こんなのオンラインゲームじゃない!ただの日常話よ!」
「またこのパターンかよ早く進めよ!」
という声が聞こえて来る気がしてます。いや、多分聞こえたと思います。
すいません。作者の力不足です。
なにらこの作者、脳内お花畑なものでして・・・
自分の想像の話が破綻することがしばしば。
そんな感じなのに小説書いてます。
そんな作者でも、作者なりに頑張って書いていますので、
許してください!
では、どーぞ。
ワイバーンに乗って10分位した頃。
悠斗達は風に乗って飛んでいるワイバーンの背中でゆったりしていた。
風が安定してきたせいか、ワイバーンのスピードも安定し、
今は比較的ゆっくりと空を飛んでいた。
ワイバーンはドラゴン種の中でも比較的大きい部類で、背中に5人ほど載せられる。
それを今回は1人1匹で乗っているのだからかなり広く、快適だ。
肌を撫でる風が心地よい。その気になればそのまま寝れそうだ。
気を利かせてくれたのか、ワイバーンの鞍は肌触りが良かった。
そのことが更に心地よさを加速させる要因になっていた。
大樹の森まではまだ時間があるので、悠斗達は一応装備チェックをしていた。
悠斗の装備は最後にログインした時から変わっておらず、いつもの装備だった。
武器も変わっていなかった。が、装備の重量を直に感じるせいで動きづらい。
いつもは感覚だけ感じていたので装備の重量までは感じていなかった。
が、この世界に来てからはすべてしっかりと体で感じるようになっていた。
特に剣が思っていたよりも重く、いつも通り振れるのかが心配だった。
悠斗はそんな心配をしながら蒼汰の方を見ると、
青ざめた顔をした蒼汰が居た。
どうやら武器の重さに驚愕しているようだ。
無理もない。悠斗の剣に比べて約3倍近くの重さがあるのだから。
そんなこんなでワイバーンの背中での装備チェックが終了した2人。
すると、大樹の森が見えてきた。見えてきただけでまだ距離はあるが。
大樹の森。その名前の通り周りの森よりも大きい樹でできている。
大樹の森の部分だけ木が大きいので、ひと目で分かる。
誰も近寄せないような存在感と圧倒的な大きさで、飛行種を寄せ付けない。
なので、空中から入ることが出来ない。
大樹の森に入るには、近くで降りて地上から進入するのが一般ルートだ。
「蒼汰!大樹の森が見えてきたぞ!降下準備だ!」
蒼汰に聞こえるよう少し大きな声で悠斗は叫んだ。
「えぇ、もう?僕はもう少し近づきたいなぁ」
「準備ってだけでもう降りるとは言ってないぞ」
「あぁ、そうか。高所着地で大丈夫?」
「いけるいける、俺はグラインドで降りるけどな!」
グラインドとは、高所から光のレールを地上に撃ち、
そのレールを滑り降りることである。
悠斗はワイバーンの背中から大樹の森の入口に向かってレールを打ち出した。
キラキラと光を出しながら入り口へ向かっていく姿は少し幻想的だ。
蒼汰は高所着地のスキルを準備していた。
大樹の森の入り口に向かって2人は飛び降りた。
悠斗はグラインドを。
蒼汰は高所着地を使用しつつスカイダイビング風に。
2人は飛び降りながらこう思った。
「「(怖い!)」」
大樹の森の入り口についた2人。
大樹の森はダンジョン扱いとなっているので進入のアクセスを行う。
と、手続きをしていた蒼汰がふと異変に気がついた。
「適正レベル60?!」
「はぁ?適正レベル60?馬鹿か、そんなに高いわけ無いだろ」
ダンジョンには適正レベルがついており、その適正レベル以上があれば、
ダンジョンでもあまり苦戦しないであろうとされている。
だが、この大樹の森の適正レベルは30のはずである。
アップデートのお知らせでも適正レベルの変更連絡はきていない。
だが、実際に大樹の森の適正レベルは60となっていた。
「まじかよ。マスターに連絡するか?」
「そうした方がいいかもしれないね・・・ここまで適正レベルが上がってると
中で何が起こっているか予測できないよ・・・」
悠斗はマスターに連絡を取ろうとした。
が、なんと連絡がつながらない。
「あぁ?!なんだよ、こういう時に連絡つながらなきゃ意味ないだろ・・・」
「どうしたの?」
「あぁ、マスターに連絡取れねぇ。ったく、何してやがる」
悠斗がイライラしていると、後ろで「ピーッ」という音が鳴った。
蒼汰が何の音だろうと思って確認した途端、
悠斗達はダンジョンの中に引きずり込まれた。
「うわっ」
「はぁっ?!」
次回更新は4月4日です。