撲殺バットエンド!【最終回】
そこのお前。
そうだ、お前だ。
この話が読みたいか?
なら、
とりあえず聞け。
今までこんなバカげた茶番劇を見てくれてありがとう。
有澤に変わって俺が礼を言う。
またいつか、
会えないだろうな。
by 宮義 麗央
(と、バカな仲間達+バカな作者)
――卒業式
日菜と別れて一年半が過ぎた今日は卒業式だ。
俺がノーマルに戻って一年半でもある。
英里とは、結局また別れてしまった。
そこのお前。
……なんて俺はもう言わない。
理由だろ?
俺が彼女から強制的に貰ったアッハンな衣装とか、俺を撲殺した2リットルのペットボトルとか、彼女の毛剃りした斬首刀とか……何もかも捨てられなかったからだ。
バカだよな、俺。
何でこう同じ事ばっかり繰り返しちゃうんだろう。
……あ、日菜が前にいる。
卒業証書持って楽しそうに男と歩いてる。
――ん?
俺に気付いてこっちに走ってきたぞ。
「麗央!」
彼女が笑いかける。別れてから一度も話してないから、声が凄く懐かしい。
普通マンガとかの卒業シーンは青空に桜吹雪とか舞ってて綺麗だよな。
でも、俺らの真上は厚ぼったい雲が太陽を覆い隠してる。
風も台風並みに強くて、桜なんか昨日の暴風雨で散って地面に貼りついちゃってる。
グラウンドはゲチャゲチャで、雰囲気なんて一欠片もありゃしない。
「卒業おめでとう」
でも、
桜吹雪は見れなかったけど、彼女の笑顔が最後に見れただけでいい。
これからはお互い社会人になって、会えなくなってしまうのは切ないけど……。
俺が日菜と出会ったのも運命。
日菜と別れたのも……運命。
次に彼女が出来たらさ、俺は二度と浮気なんてしないから。
お前を色んな意味で超える女が、あと何年、いや何十年? もしかしたら死ぬまで……見つからないかもしれないけど。
「おーい、日菜!」
彼氏が日菜を呼んでる。
「待ってってば!」
日菜ももう普通の女の子だな。
だから彼氏が出来たんだろうけど。
「ねぇ、麗央」
「ん?」
「――――だよ」
その瞬間に暴風が吹いて、言葉がちゃんと聞き取れなかった。
お互い髪もぐちゃぐちゃで彼女の顔も見えないから、唇の動きもわからない。
でも――
彼女が直後に、
笑顔のまま抱きついてきた。
俺は何が起きたのか
サッパリわからない。
さっき彼女はなんて言って、
どうして抱きついてきたのか。
「おい、彼氏見てるじゃん!」
焦る俺に、日菜が一言。
「あれはイトコ! 彼氏はここにしかいないよ」
益々、
……わからない。
俺が……
彼氏?
突風の中、呆然と立ち尽くす俺に『彼女』が言う。
「次、他の女に手出したら金属バットで撲殺だからね!」
付き合ってた最初の頃、えらく癇にさわったその口調が、『俺はマゾヒストになってしまったんだろうか……』ってくらい、嬉しくて仕方ない。
そうだ、人生はいつだって必ず、終わりと始まりが繋がってる。
俺と日菜の、運命の糸のように。
雷がゴロゴロ音を立てて、付き合ったあの日と同じ、雨が降ってきた。
でも今日はいつの空よりも清々しい、俺たちだけの入学式。
大丈夫、明日は絶対快晴だ。
『雨降って、地固まる』って言うだろ?
END
皆さんこんばんは!
有澤透真です。
サディストは今回で最終回となりました。
さっき『あと2〜3回』とか言ってたくせにね(笑)
変わり身の早いダメ作者です。
最終回で麗央が聞き取れなかった、日菜の言葉を教えます。
「刑期終了だよ」
です。
気になってましたか?
サディストについては有澤のブログで語ろうと思ってます。
文字数が足りないので……(笑)
今日の夜10時までに後書きをアップしますので、興味がある変わり者は有澤ブログに集まって下さい(笑)
皆様、こんなジェットコースター級なバカげた作品を今まで読んで下さって、本当にありがとうございましたm(_ _)m
またいつかお会いしましょう!
有澤透真




