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12 エロゲみたいに! エロゲみたいにっ! ふぎぅっ。

「ダメでありましたな」


「まったくもってダメだったねえ」


 水着まで作ったのにね。

 混浴温泉実験は今のところムリという結果が出た。

 結局僕たちは2人してゾンビ化しちゃったんだよね。


 僕なんて腐り落ちたチソチソが、さまようチソチソにクラスチェンジしちゃったから……エロゲみたいに! エロゲみたいにっ! ふぎぅっ。


 僕とのリンクが切れたからどうなったのか分かんないけど……。

 元気で暮らせよ?


「新しく生えて助かった」


「新ぴ、ンッンッ……しー、しー……し、神秘であ、ありますだなッ」


 風紀委員長に怒られそうなことを口走ったリゼッタが、なにやら誤魔化しておられるようで。

 しーしーとか謎の誤魔化しで、時間を稼いで神秘を見付けてエライ!


 ツッコミはせぬ。

 武士の情けじゃよ。

 うんうん。


 リゼッタも胸を押さえて後ろ向いてたから、さまようおっぺぇになりかけてたんだろうに……新品とか言うなってェ。

 でも重ね掛けとサイズでピラミッドパワーは増えることも確定した。


 つまり巨大なダンジョン目指して、コア狙いでいくのがベストってことだ。

 メインは野良ダンのかな?

 勇者の箱庭のも候補に入れよう。


「野良の箱庭もあるよな?」


「あれは人を呼び込むタイプではありませんからな。あれを野良と呼ぶのかはわかりませんが……」


 単純に放置って人は、この世界でもいそうだ。ゲームのときにはいたはず。人工精霊だけが目的の人が放置民だった。


 系統としては、ダンジョンがタワーディフェンス系。

 そして精霊の箱庭はクラフト系なんだ。


「うーん、奪うのも視野に入れておこう」


「了解であります!」


 僕みたいに死ぬけど復活するんだろうし。魔王も勇者も数は減ってないようなことを言ってたから、デスペナ喰らって復活なんだと思う。

 ペナルティのアレコレはシーズンパスで回避できたはずなんだけど、課金してない状態って判断されてゾンビ復活なんだろか。

 そもそも異世界に来るっていう謎ムーブかましちゃってるしね。


「じゃ、行こうか」


 魔物も出ないから、出口までは地図魔法を駆使すればすぐだ。


「はは!」


 早く自前のダンジョンを作りたいから、チャチャっと行くぜ行くぜ行くぜ。

 色んな実験をしてピラミッドパワーで可能性が出たのでね。

 推しと仲良しこよしは、いいんだろうかという思いはあるが……リゼッタも僕を推してるようなので、それも込みでいいのかなって都合よく考えちゃってるよ。


「森の中か。結構深い? こんな場所あったかな」


「やはり私たちの時代とは違うようであります。人里から離れた場所ではありましたが、ここまで深い森ではありませんでしたし」


 濃い緑の臭いが漂ってる。

 樹海っぽい感じ。


「すぐ移動しよう。蒸し暑いし」


「おお、ついに空の旅でありますか!」


 楽しみだったようで、リゼッタのテンションが爆上がりしてる。

 その……すごーく揺れてるので、落ち着いて欲しいような見ていたいような。


「エリュシオン様」


 リゼッタがチョット赤くなってるから、僕の視線の先がぺぇなのは完全にバレてる。


「ご、ごめ……今出すよ」


 テントを広げるスペースはないので、空飛ぶ絨毯を取り出して防護魔法を展開。当然ピラミッド型だ。だってどんなタイミングでドキドキイベントが開催されるか分かんないからね!


 今みたいにね!

 だって揺れたらッ……オトコノサガですじゃん?


 ◆


 ここのピラミッド型ダンジョンはかなり僻地なので、中央の激戦区に着くまで数日かかった。フラフラ見て回ったしな。

 気付きもあったよ。


 ダンジョン内の行動も含めて、数日不眠だったんだけど全然眠たくはならなかったんだよ。しかも寝ようと思えば寝れたし。

 僕たちはかなり自由に時間を使えるっぽい。


 でも人の精神的に取るほうがいいと判断。

 徹夜は最高でも3日までってルールにした。


「記憶にある栄えてる港街に来てみたけど……ふむ」


「人が想定より多いような気がしますな」


 そうなんだよ。

 城門の前も長蛇の列だった。

 並ぶ気も失せるというもの。


「人が増殖しているようであります」


「魔族も同じくらいになっているのかな?」


 バランスが取れてないとどっちかが滅ぶだろうし。

 それにゲーム時代にうろついてた町人はNPCということもあって、ここまで多くなかったしな。だから増殖したって思ったんだろう。


 現代人的には普通に繁華街といった感じ。


「ククク、愚者どもめ。我らに気付く気配もない」


 デスナイト成分が出ておられるご様子。


「ま、僕の偽装と隠蔽魔法がいい仕事してるってことだね」


「はい、エリュシオン様! さすがでありますっ」


 入場チェック?

 僕たちはすでに空からコッソリ侵入して、大通りを上空から眺めております。人の流れを見て商業ギルドの目星を付けておく。


「まずは商業ギルドでお金を用意かな」


「砂金が火を噴きますね、エリュシオン様」


 購入する素材の量が山盛りになるから、硬貨にしておかないとな。


「変装して路地裏からシレっと出て行くか」


 だって僕たちの正体がバレたら、襲われるんだよね。

 魔族だから。

 パッと見、問題になりそうな戦闘力を持ってる人はいないようだけどな。


「あの辺が人の目が届かぬ場所かと」


 リゼッタの指し示したところへ着陸。偽装の指輪を渡して、めん棒とフライパンは預かる。リゼッタ用のマジックバッグも作らないとな。

 本気装備も用意しておくべきか。剣盾鎧のデスナイトセットというか。


「シ、シオン様……シオン様、参りましょう」


「ッ! そうか、そうだな、リ、リ、リゼ」


 せっかく姿を偽装してるんだ。

 偽名も使っていかないとな。


 路地裏から大通りへ出ると、露店で売っている食べ物の匂いが漂ってくる。お金を用意したらインベントリにストックしておくのもアリだな。

 食材なんかは美食魔法で使えるし、なんならリゼッタと一緒に料理したっていい。


 むしろそのほうがいいかも!

 換金したら食材を買おう。


 リゼッタもキョロキョロと辺りを見てて楽しそうだ。


「生意気にもお洒落であります」


「う、うん」


 意識してないんだろうけど、儚(はかな)げ清楚美人さんが耳元でささやくのは破壊力が高いって。

 街中ゾンビはヤバイんだから気を付けて欲しいであります。


 少し深呼吸してから、商業ギルドに入った。

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