客席
泣いたり笑ったり、眉間にシワ寄せたり眠ったり、まぁいろいろなコトするヒトたち。その全員が再び揃うことなど決してないヒトたち。そしてそのコトには決して気付くことのないヒトたち。
筆者はそうしたヒトたちの後方中央というナカナカのポジションで仕事してます。
あの引き笑いは演劇の時には必ず一回は来てくれるテンション上がる系(音響のテンションがあがるという好ましいヤツ)の女のヒト。あの低い笑い声は、たしか昨日も一昨日も来てくれたリピーター様。ちょっと! アメのフクロとかありえないんすケド!! えー、コンビニ袋ゴソゴソは重犯罪でしょ……。あ、上手側ですすり泣きがパンデミックしてるし。あー、これみんな密かに泣いちゃってる流れだわ〜。え!? そこでけたたましく笑うアナタの感性ってスゴくない??
真っ暗な客席から届く、音響も俳優も出してない音から“今日だけの感じ”を把握しつつ、いつもと同じコトをいたすのが仕事なワケですが、コレなかなか難しいのよね。
拍手。歓声。スタンディングオベーション。出演者と観客全員のステキな馴れ合いの一時が終わり、終演アナウンスが流れ、全てのお客様にそれぞれの日常へとお帰り頂いた数刻後。掃除機の音が虚ろに響き、のっぺりとした客電に照らされた客席が、いつも決まって小さく狭く見えるのは、筆者の気のせいとはとても思えないのです。
※休憩時間20分の間に書いてます。決して勤務中に書いたとかではありません。
終演後の追記
※なんでこんな文章を10分とかいう短時間で強制的に書かされたかというと、書いたあとの二幕のフォルスタッフのシーンで引き笑いの女のヒトが降臨するという神展開があるから。




