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更新時間がメチャクチャですみません。今の所1日1話ペースで。今後も頑張ります。
無事、ハルにも朝ご飯を食べさせ、母さんはいそいそとパート先に出かけて行った。
ハルを見るためここ数日休んでいたのだ。
姉貴のやつ、本当に、丸投げでこっちの生活なんて何も考えてなかったのか……もしくは、俺が夏休みに入ると分かっての犯行か……。
……確信犯な気がしてきた。
「あぅあぅあ〜う」
ハルはご機嫌でなにかの紐を振り回している。
そう、紐だ。
車やガラガラなど、父親が買ってきた数多のオモチャがある中で、ハルが1番楽しく遊んでるのは『紐』なんである。
スマホの充電器に執着してるのを見て、何気なくお菓子の包装に使ってあった幅広のリボンを渡してみた所大興奮。
しゃぶり、くしゃくしゃにし、伸ばし、振り回し……。
優に20分は遊びつくした。
真剣な表情は『紐評論家』って感じで、面白かったのでいろいろな種類の紐を与えてみたのだ。
それ以降、ハルの紐好きはとどまる事を知らない。
ちなみに今の1番のお気に入りの赤い紐は俺の古くなったパーカーから抜いた物だ。
もちろん、万が一があったら困るので、紐を与えるのは見守りができる時だけに限定してる。
首にでも巻き付いたら大変だからな。
「暇だなぁ〜、ハルゥ〜〜」
楽しく紐と戯れているハルを眺めながらダラダラとワイドショーを眺めていた俺は、大きく伸びをしながら立ち上がった。
ハルの方も丁度一通り紐の探索が終わった所らしく、こっちを振り返った。
「散歩行くか」
時刻は9時過ぎ。
日差しが強くなる前に外に行くのも良い手だろう。ついでに、頼まれてた買い物もすませてしまおう。
そうと決まれば、ハルの身支度をすませてオムツや着替えが詰められたバックと抱っこ紐を用意する。
「ハル、外行こうぜ」
呼べば、ハルがこっちめがけてハイハイしてきた。無表情ながら、心なしかウキウキしてるように見える。
「おお、楽だ」
初めて使った抱っこ紐は両手が使えるし、重さも肩と腰に分散されるため良い感じだ。
世の母親が使ってるのをよく見かけたが、納得の楽さ加減。
やっぱ、選ばれるのには意味があるんだなぁ〜。
外に出れば、朝とはいえそこそこ陽射しがあった。
紫外線は赤ちゃんに当てすぎちゃダメ!という母さんの力説を思い出し日傘をさす。
日傘と男子高校生……。
うん、深く考えたら負けな気がする。
コレはハルのため、ハルの為……っと。
繰り返して、とりあえず公園に向かってみる。小学校以来にいくなぁ。
そういえば、これって噂の公園デビュー?
なんか緊張してきた。
まだ朝の気配が残る公園は、意外といろんな人がいた。
子供はまだ少なくて、どっちかといえば犬の散歩かウォーキングの人達が主流。
「お、ハル。アヒルいるぞ、アヒル」
公園の中のため池にアヒルが数羽ノンビリ泳いでるのを見せてみる。
表情は変わらないけど、瞬きもせずジッと見つめてるって事は興味があるのかな?
しばらくぶらぶらと公園を歩き回る。
散歩中のワンコに触らせてもらった時、ハルが興味津々に手を伸ばしていて、毛を引っ張りそうになりこっちがドキドキしたり、見知らぬオバちゃんに「可愛いわねぇ」と声をかけられたり、なかなかに面白い。
どっちかというとこの公園は遊具の少ない大人向けの物だったので、今度は子供が多そうな所に行ってみよう。
「そろそろ買い物行くか〜」
ため池の周りをノンビリ一周した後、公園を後に商店街にむかうとちゅう、不意に耳慣れた声に呼び止められた。
「奥さん、どこにおでかけですかぁ?」
「誰が奥さんだ、誰が!」
大成がニヤニヤ笑ってこっちを見ていた。
なんで、こんなタイミング良いんだ。
てか、休みの日に朝から動き出すようなキャラじゃないだろ。
「いや〜、日傘が良くお似合いで」
「やめろ。突っ込むな。自分でも分かってるから」
ちきしょう、俺は悪くない。
悪いのはこの女顔だ。
……公園でも奥さんorお母さん呼びされましたとも。
身長が伸びて、女と間違われる事も無くなってたってのに、赤ちゃんマジック恐るべし。
最近は育メンが増えて市民権得てるってのはガセネタだったのか?
「どう考えても、その顔のせいだろう」
「うっさい。心の声読むな」
呆れ顔の大成をガウガウと威嚇すると苦笑された。
「で、コレが噂のハル君か。髪と目の色以外はユキに似てるなぁ。可愛いじゃん」
抱っこ紐の中を覗き込んでチョンチョンとハルの頬っぺたを突いてくる。と……。
「……なぁ、俺、威嚇されてる?」
「残念ながらそれはハルの笑顔だ」
ニヤリと微笑まれ固まる大成に真実を教えてやる。ちなみに、ハル的には愛想笑のつもりみたいだが。
「……赤ちゃんって、こんな笑い方だったっけ?」
「たまにはイメージ通りの笑い方もしてくれるぞ?レアだけどな!」
サムズアップ&いい笑顔で教えてやるとあっけにとられてた。
「……レアなんだ」
「あぅ?」
呆然とする大成にハルがキョトンと首を傾げてる。
「で、こんな朝から大成はどこに行ってんの?」
珍しい、と尋ねると、クラスの男女数人で遊びに行くらしい。
チッ、リア充め。
「ユキもくる?」
「訳ないだろ。なんで赤子連れで他のクラスの集まりにわざわざ顔出さなきゃなんだよ」
速攻断ると、唇を尖らせ大成が拗ねる。
「ユキがつれない。ユキが遊んでくれないから、しょうがなくなのに。お前の母ちゃん、酷いなぁ」
「だれが母ちゃんだ。ハルに変な事言うな。そして、さっさと行けよ」
高校生男子が唇尖らせたって可愛くない。
さっき見たアヒルみたいになってる唇を摘んでやると大げさに痛がられた。
「はいはい。行ってきます。今夜電話するなぁ〜」
最後にハルの頭を撫でると手を振って去っていく。
なんとなく背中を見送ると、俺は目的地のスーパーに入っていった。
スーパーの子供乗せカートにハルを座らせて買い物していく。
トマトにキャベツ……。後、味噌は……と。
棚を眺めながらカラカラとカートをおして、何気なくハルに目をやった俺は固まった。
ハルの手にいつの間にかバナナが一房握られていたのだ。
「ハル?それ、どうやってとったんだ?」
対面式のカートに座ってるのだから、ハルが手を伸ばしたら絶対に気づくはずなのに。
おまけに言えば、このスーパーのバナナ売り場はカートの子乗せ部分から手を伸ばしても届く位置には無い。
まじまじとハルとバナナを見比べるが、当然ハルが答えてくれる訳もなく。
「あぅっ!」
「欲しいんだな?」
これっとばかりに差し出されて、俺は、とりあえず受け取るとバナナを買い物カゴにいれた。
読んでくださりありがとうございました。
本日(6/11)の活動報告で小話載せてます。幼い幸人視点のお姉ちゃん。ひらがな作文なので読みにくいですが、良ければどうぞ。特に意味も無いので、スルーでも大丈夫です。




