踏みつけた麻袋
この物語はB級モンスターパニックライトノベルです。
仕事終わりに金曜ロードショーでシャークネード2を見ていると窓に何かがぽつぽつとあたる音がした。
「洗濯もの入れなきゃ」
俺はあわてて外に出た。
洗濯もの干しにつり下がった下着を取り入れていると、手元から逃げ出した靴下がひとつ地面に落ちていった。
「ああ、また洗い直しだよ」
風通しのいい頭頂部をポリポリと掻きながら、下を向くとそこには丸まった麻袋が無造作に転がっている。
「なんこれ」
もちろん手で拾う気にはならないが、足で軽く踏んでみた。
『ぷぎゅる』
変な音とやけに柔らかい手ごたえだ。
すると、麻袋はもぞもぞと転がり、中から泥があふれてきた。
いや、泥ではなく頭と手足だ。
泥にまみれた痘痕面のようなきたない肌をしている。やけに大きい目はどこにも視点が定まってないような雰囲気で、まるで夜の海を覗いているかのよう。
そいつは赤ちゃんのような小さな手足でぺたぺたと四つん這いに歩みをすすめている。
おたまじゃくしの様なしっぽは体躯の半分を占めているほど長い。
「オオサンショウウオじゃん」
慌ててにぽっけに手を突っ込み、スマホで写真をとった。良く見えない。
強制フラッシュに設定してもう一度パシャリ。
『ぷぎゅ~~』
足で踏んだ時よりも慌てたように、庭をまたしてもペタペタと音を立てながら歩き、そいつは庭の通用口の下の隙間を器用にはいでて、雨の降る町に消えていった。
あっけにとらえていると足首を何か小さなぬめりとしたものが這うように通り過ぎて行った。
その影に飲まれた真っ黒な生き物は、不細工なオオサンショウウオのあとを追って行った。
俺はますます強くなる雨から逃げるように家の中に入りつつも、さっそくのできごとをXにつぶやくのであった。
B級は2が至高。はやくキラーオオサンショウウオ2書きたいな。




