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夜の闇が隠す野心

夜の街はところどころに明かりが灯り、昼の賑やかな風景とは又違う穏やかな一面を出していた。一方で昼間静かだったお店が子の時間になると繁盛していたりもしており、それは星峯に新たな気付きを得させる。


「賑やかな昼、静かな夜・・・私達はこれを守り、広めないといけない」


その風景を見つめ、決意を新たにする星峯。そんな星峯を空弧は黙って見つめる。


「さて、そろそろ戻らないとね」

「そうね、明日になったらまた動きがあるかも知れないし」


硬い表情を崩して星峯が空弧にそう告げると空弧も頷き、二人は城に戻っていく。


一方、同時刻キャベルにおいては


「何!!それは本当か!?」

「はい、既に西の主とサンシスでは実用段階に入っており、我が方においてもこれを用いた事でメコシタウンの制圧に成功しています」


ブエルスの静かな夜とは打って変わった重々しい空気の中、兵士長とキャベル現地指揮官の会話が行われていた。


「この準備が進めばブエルスの奪還もそう遠くはありません。ですのでしばしの間お時間を頂きたいのです。ですがそれでは腹の虫が収まらない方達も居るでしょう」


キャベル指揮官はそう告げると兵士長にある書類を見せる。中身を一覧すると兵士長は顔色を変え


「・・・分かりました。我が方の戦力も投入しましょう」


とキャベル指揮官に告げる。


「お願いしますよ。制圧を許したとはいえ兵の戦力はほぼ無傷、そこに我々の戦力も加えているのですから」


指揮官はそう告げるとその場から去っていく。それを見た兵士長は更に険しい顔つきになり


「このままでは・・・しかし・・・」


と内心で葛藤する。そして翌日、キャベル城の庭に集められたコンスタリオ達。その目の前には兵士長が昨夜から変わらない険しい顔で立っていた。そしてその口から


「諸君、只今より我が方の新兵器のテストも兼ね、ここより東にあるマリドタウンの制圧作戦を開始する」


と告げる。


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