階層攻略 その15
街の近く突如建設されてしまった、塔に僕らはいる。そして最上階まで制覇した僕らの収穫は情報のみ。
しかしこの先も結果も予想通りなら、金銭面には期待出来ないだろう。
今、持っている情報と、塔の管理者に出会い得られるだろう情報。その2つ情報を、誰のために生かすのかが僕ら課題となるだろう。
……よし、それとは別にルイスが時間に見合った報酬が得られかったと、落ち込んでしまわないように、鉢植えで育てる『マンドラゴラ』の育て方と、苗が貰えるか交渉しよう。
この塔での報酬の見積りが終わり、後は、僕は行うべき事を遂行するだけだ。
ミノタウロスと、ラビを混ぜてのランチも終わり、とうとう修羅場を迎える事となる。
改めての自己紹介。そして会食で親睦を深めてからの作戦会議。
その時間の中で、これから会う管理者とのその接触、話し合いが問題無く終われる何か、決め手になるものをミノタウロスから僕は掴みたかった。
猫ちゃん大好きでも、塔建設者としての好きな塔作りについてでもいいから、塔の住人との対立だけは絶対に避けなくてはいけない。
そして驚いた事に会議での第一声は、ミノタウロスから出た。
「ハヤトさん、あなた方はこの塔の管理者をどうしょうと、考えているのですか?」
「ミノタウロス、僕のパーティーもナビも、黄昏のメンバーと同じくギルドの組織に所属しています。そこから僕に今回依頼されたのは2つ、この塔と管理者の危険性を確認するのが1つと、危険なら即刻の排除。この2つです。」
「予想はしてましたが、やはり理不尽です。私たちは他に危険が及ばない様に閉じ籠り生きているのに、勝手に入って来たのはあなた方です」
「そうですよね……まぁ……。でも、依頼のあった街のほうが以前からありましたから、そこを言い争っても仕方ないです」
「すまんが、こういった場合、少数派が折れたほうが、早くはあるぞ……。」
ぬいぬいもそう言うが、やはり自分がミノタウロスの立場でも、すぐにはなかな飲み込めるものではないだろう。
そしてやはりミノタウロスも決められないようで、うーんとうなってしまった。
「じゃあ、逆にミノちゃん、今の状況であの管理者さんは何て言うと思う? それかミノちゃんの立場が、管理人さんならどうするの? パイセンのお友達と、会わずに追い返しちゃう?」
ミノタウロスの状況をみかねた、ラビが割って入る。僕はそのラビの甲斐甲斐しさに、一番驚いていた。
「お前もラビの事について、相談をするのだから、話してわからない相手では無いだろう。」
ぬいぬいにも言われ彼は、しばらく考えたのち答えを出す。
「僕なら……まずあなた方の街の人々からの要求、守って欲しい決まりをまず出して貰います。それを受け、僕らも初めて判断が出来ます。後、もうひとつですが、誰かに入ってもらい取り決めをかわせばなんとか……?」
「今日の顔合わせでは、俺たちが立ち会うとしてどうする? すぐに決まる話しではないぞ?」
「管理者殿の了解が出れば、チーム黄昏の皆さんか、ナビさんのパーティーの皆様にお願いすればいいのではないでしょうか?」
ぬいぬいの意見に、すぐさまルイスが即決した。復讐の時、来たりである。
ナビもギルドのクエストとして、この依頼を受ければしばらくの間は生活出来るだろう。妥当な案に思われる。
「では、ミノちゃん、私たちの中も認めて貰う為に、まず私たち二人が管理者さんのもとへいきましょう!」
「はい!」
そう明らかに、ミノタウロスの気持ちを待てない感じになっているナビが、ミノタウロスに言ったのだった。
つづく
見ていただきありがとうございます。
またどこかで!




