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神様の居るトコロ  作者: 光坂影介
5.輪廻する世界 第二章 彼の書く物語と彼の世界渡り
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97/113

5.輪廻する世界 第二章 彼の書く物語と彼の世界渡り 03輪廻の完成

========


「次は?」


「大学時代」


大学時代と聞いて、光は疑問を持った。なぜならーー


「えっ、彼って東京の大学でしょう? ここ、明らかに東京じゃないよね?」


「正確には大学時代の夏休み、帰省中だね」


「へえ、でもなんでそんなタイミング?」


それに対する彼の返答は思いもよらないものだった。


「ここに降り立つからさ」


「えっ!? なんで!?」


「彼にこのタイミングで殺し屋、俺たちだからこそわかる感情を殺せる存在が干渉するのを防ぐ!


つまりーーーー」


「彼の病気の発症を防ぐってこと!!!?」



######


「そんなのだめだよ!?」


「なんでですか?」


彼は今、歌姫のコにアドバイスをもらいながら小説を書いていた。


「だって、だってさ、それならアナタの初恋が私ではない正当な理由はなんなの!?


アナタ、言ってたじゃない!


私の前に恋をしたことがあるから、だから病気があっても、私のことを好きな気持ちがわかるって!


なら、ならさ」


それは彼が初めて見た、初めてそう見えた嫉妬の感情だった。


「なら、ならですよ? この部分だけ、放り出してしまいませんか?」


「えっ?」


「実はこの物語、すでに救われているんです」


「えっ、えっ?」


 思いがけない言葉に彼女は戸惑う。


 それはそうだ。これから書こうと思っていた物語が既に救われている? ハッピーエンドになっている?


「異世界の神探し 世界を救えないカミサマ」



###



「なっ!!!? なんで!!!? そういうことですか!!!? これは予言ということですか!!!?」


「どうしたんですか? 神父さん」


 春美ちゃんに念のためにまだ力を定期的に使ってもらってストーリーテーラーを使っていてもらっていた神父さんはその能力で知った事実に驚きを隠せない。


「彼が言ったこの作品、未来に起こる私が関わる出来事です」


「作品?」


 確かに春美ちゃんはいろんな世界を展開している。でもそれを作品とはなんだろう?


「彼が一度、小説に書いているんですよ。第二のタイトルですが、『異世界の神探し』、


そして章の名前が『世界を救えないカミサマ』です。


そうか、秋月神斗は彼が書いたストーリーテーラー!?」


「ストーリーテーラーは春美ちゃんの力の名前でしょう?」


「ええ、ですが、それができる存在もストーリーテーラーと呼ぶことができるのです。


なら、この世界は輪廻している!


彼が秋月神斗ーー世界を救えないカミサマを書き、恐らく、彼の過去に起こった出来事の世界を秋月神斗が作った。


世界の誕生の輪廻。


世界が世界を作り合った。


その理を彼らが作った!!!!!?????」


「?????」


俺達にはわけがわからない。



###




ちなみに、これの他の作品の中で、感情を殺せる殺し屋が出てくるのは高校時代です。

ですが、理由があって、感情を殺せる殺し屋が干渉したのは大学時代です。


世界が世界を作り合ったという循環が始めにあった。

その世界達は作り合ったのだから対等。


ですが、果たして、作り合った世界は本当に二つだけで作り合ったのでしょうか?

また、その世界達は本当に一つの循環だけでしょうか?

環がいくつも、連なっている。

そう、まるでオリンピックのマークのように。

多環世界解釈とでもいいましょうか?


その可能性はありませんか?

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