3.世界渡りのプロローグ 第一章 01(改稿1回済)異能の在り方
久しぶりに書き始めます。
改稿しまくるのを覚悟で、プロットなしで書き始めてみようと思います。
ですので、完全な書き下ろしです。
少なくとも題が付くまでは改稿することがあるつもりですので、題が付いたかを基準に読み直してみてください。
ちなみに一応書いておきますと、登場人物は規則性を持って名前を付けていますが、実在の人物の名前とは関係ありません。
「心理テクニックを使った犯罪‥‥みたいなもの?」
春美が神父さんから聞いた次の事件を口にする。
その場にいる俺、春美は、神父さんから受けた突然の次の事件の依頼に困惑する。
「犯罪‥‥みたいなものって、みたいなものって何ですか!? みたいなものって!?」
その後、俺こと天典がよくわからない部分を指摘する。
さすがにこの時点では、俺の発想にないので、俺の異能でもよくわからない。
神父さんはその指摘に静かに答える。
「それが、心理テクニックを使ったというだけならグレーゾーンなのですが‥‥」
「まさか、異能が絡んでいるんですか!?」
俺はようやく、自らの異能で神父さんの言葉の真意を知る。
「ええ、ある人の感情を別の人に移す異能です」
「え〜っと、それはどんな風に悪用されているんですか?」
千秋が犯罪みたいなものの部分の答えを求める。
だが、俺は異能で知った真意を神父さんと共に語る。
「確かに何かの作品で感動を生むのは素晴らしいことです」
「だが、それに派生して心理テクニックの先にある未知の部分、つまり異能を使うと」
「感情の操作、感情の冒涜が始まる」
「だがそれは許されないことだ。俺達四人が行き着いた答え。運命なんて関係ない。自分の感情は自分のものだという意見が冒涜される」
「そう、だからあなた達に頼むのです。あなた達の行き着いた答えに相反する事件であるがゆえに、あなた達にこの事件を解決してもらいたい。
いえ、この事件であなた達が、どのような答えを出すのか。それが知りたい」
「確かに一時的に感情を移してこんな感情がこの人にあるんだよ程度。もしくは心理テクニックでお互いが意識している人達の気持ちを高める。いや、むしろーー
本人達が納得しているなら、どんな手段でも構わないかもしれない。だが
これが自分の気持ちだと誇れない気持ちはーー手段は断じて容認できない!」
「そっか、そう‥‥だよね。天典君なら、そう言うよね。」
春美の言葉が裁判教会に静かに響く。
静寂の中の理解の言葉。
俺はそれを肯定し、つけ加える。
「ああ、昔の俺なら、そんな異能は俺が消し去るとさえ言っていたと思う。けどーー」
「千秋ちゃんも似たような異能だもんね」
「春美さん‥‥」
そこに行きつく千秋に神父さんが気の毒そうな声で言う。
今の俺にはわかっている。それが春美の千秋に対する嫉妬も混ざっていると。
先日の俺達が答えに行き着いたときのおかげで。
だが、俺は春美の嫉妬を否定しつつも続ける。
「千秋の異能だからってわけではない。本人達、関係者全員が納得した上での結末でないなら許容できない。でも、関係者全員が納得した上でそれが必要なら仕方ない」
「理由を伺っても?」
神父さんが疑問を口にする。
「私も知りたいな。なんで?」
春美もそれに同調する。俺は当然のようにある事実を告げる。
「知らなかったのか?
俺はどんなご都合主義でも、大団円でないのは嫌いなんだ」
「なるほど。全てが納得する答えを得るですか。
ですが、今はそこが本題ではーーいや」
神父さんは俺の本題ではないような答えを言葉にしてわかったなだろう。
そうそれが
全てが納得する答えでないと許容できない
が答えだ。
いや、正確には、全てが納得する答えでないと
異能力の介入は
許容できない
だが。
確かに全てを全てが納得する答えに導くなんて、難しいだろう。
だが、異能力、しかも感情の冒涜なんていう力を使うなら、全てが納得した上でだ。
その方が世界にとって、その人にとっていいからなんて、当人達の意見を無視したら、ただの自分勝手で傲慢だ。
その人にとって、何がいいかなんて、その人にしか決められない。
その人の気持ちはその人のものだ。
その上で、力が必要だと当人達全員がいるなら、仕方ない。
だが、1人でも違うなら、その1人という世界の一部を無視してねじ曲げるなんて間違えている。
だから、俺はこの事件に相対する。
その覚悟が決まった。
吊り橋効果でもその気持ちを恐怖と恐れるか、恋と慈しむかはその人次第なんだよ




