32/113
第六章 02
秋月は罰としてはその力を消され、そして秋月が作った世界が救われるとわかった後、記憶を消され、この世界で秋月神斗と生きていくことにされた。
だが、救いもあった。
そう、秋月の作った世界は、世界を作る力が消えることで、自力で救われる強さと理を手に入れた。
その理とは殺された想いは封印されただけだったという理。
封印は封印があることを知り、その世界の想いを殺した当人が相手を許せば想いは開放される。
その世界は許しを知ることで救われるのだ。
そうその世界はまだ世界として不完全だった。
その許しで救われるという理でその世界は完全になれるのだろうか?
###
そして、覚えているだろうか?
春樹の罪悪感を封じ込めていた結晶は割れたが、僕の恋と美冬の記憶を封じ込めていた結晶は割れなかった。
もともと、僕達の結晶はそんなに悪いものではなかったらしい。
僕の――本当はもっと早く結ばれるはずだった恋が大きくなりすぎていたから、僕の恋という想いを制御するのに使っている。
おかげで、高校生らしい健全で清い付き合いをさせてもらっている。




