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[第95話] 回る

 金舟かねふね渡は観覧車に乗り、ポカ~ンとひとり、下をながめながら考えていた。何も好き好んで金舟は観覧車に乗った訳ではない。預けた銀行の利息が今一、安く、得する気分が以前よりそこなわれたからだ。まあ、自分一人の力でどうなる問題ではなかったが、銀行を出たときの気分は、おかげで、すっかりショボくなっていた。その鬱屈うっくつした気分を晴らそうと観覧車に乗った訳だ。まあ、テレビで観た政治座談会のようなデフォルト[債務不履行]にはならないだろうが…と思ったとき、ふと金利、0.65%の頃の映像が金舟の胸によぎった。¥100万預ければ、その金利は¥6,500だ。¥1,000万なら、なんと! 実にれ手にあわの¥65,000もの利息を頂戴できる訳である。事実、金舟は過去にそれだけの利息を有り難く頂戴し、買う肉を200gから500gにした時期があった。投資目的ではなかったが、まあ有り難い! 気分に変わりはなかった。テレビで観た政治座談会はギリシャの国レベルの財政危機をテーマにしていた。

 観覧車の最上部が近づいていた。下の家々が小さく見えた。ポカ~ンと金舟は考えていた。財政赤字が日本を含む世界各国の焦点となっているが、果たして財政黒字の国はあるんだろうか? と。あるとすれば、赤字国はその手法を大いに参考にすべきだし、また、する必要があるように思えた。この観覧車はグルグル回ってまた元へもどっている。そうだ! 識者がテレビで語っていたとおり、数年でデフォルトの国も回復しているという。ひょっとすると、お金はグルグルと回っているんじゃないか…と。金は天下の回りもの・・とはよく使われる常套句じょうとうくでもある。金舟はなおもポカ~ンと考えた。ただ、考え過ぎて頭や目は回りたくない…と。そういや、町長がトイレ掃除をして財政黒字の地方もあったな…と思いながら金舟は観覧車を降りた。


             THE END

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