207.お姉ちゃんの悪戯電話
お久しぶりです。とりあえずこれだけ。
8月になって、お姉ちゃんが寮から帰ってきた。8月いっぱいは家にいるらしい。
「真夜ー!会いたかったわー!!」
インターホンが鳴り、めんどくさがりの私がドアを開けるはずも無いので瞬君がドアを開けてくれると、その瞬君をスルーし、お姉ちゃんは走ってリビングにいる私の元に走ってきて抱きついてきた。
「グフッ!!お、お姉ちゃん!力!強すぎ!!」
(く、苦しい!!)
これが聖魔大学能力応用格闘学部多種格闘科に通って約4ヶ月の成果なのか。腕力がパワーアップしている。まぁ、成果が出てるのは大学に通っているかいがあるということで良いことなの(かなぁ?この場合悩むところである。)が、その成果を肉体的に実の妹に実感させる必要は絶対にないと思う。
(助けて瞬くーんー!!)
玄関から戻ってきた瞬君に目で助けを求めた。そう、困ったときは瞬君に頼むのが1番である。私は約10年間そうしてきた。
「真美さん、真夜ちゃん死んじゃいますから、放してあげてください。」
と瞬君が話しかけると、お姉ちゃんは目を輝かせて、
「瞬ちゃん!久しぶりね!」
「グフッ!!」
今度は瞬君に抱きついた。うん、これで解決。・・・・・・・・・て、あ、あぁーーーーー!!
(しゅ、瞬君ーーーー!!)
瞬君の顔があ、青く・・・・・・・!いや、もう口から泡吹きそうだよ!死んじゃう!いや、もう死んでるかもしれない。心臓は止まっていないけど、あまりの苦しさで精神的には死んでるかもしれない。
瞬君に相談しても解決しないことがあることが分かった。
マコちゃんが部活から帰ってきた。
「マコー!久しぶりね!」
お姉ちゃんはマコちゃんにキュッと抱きついた。何!?この差は!?私と瞬君への死にそうなくらいの腕力は何だったの!!?
「うん。・・・・・・・・・真美ねぇお帰り。」
「ただいま。もう、相変わらず無表情ねぇ。」
と言ってマコちゃんの頬っぺたを突いていた。確かに顔は変わっていない。だが、ちょっとマコちゃんがムスッとしているのは私には分かる。でも、嫌そうでないことも。でも、何も言わなければお姉ちゃんは大人しくなるんだぁ。だって、マコちゃんとほのぼのと日常会話をし始めた。まぁ、パッと見、お姉ちゃんが一方的に話しかけてるようにしか見えないけどね。でも、マコちゃんはちゃんと聞いてるしマコちゃんなりに表情というレスポンスを返している。どう、レスポンスを返してるのか理解してるのは私だけだが、瞬君もお姉ちゃんの何らかのレスポンスを返してるんだろうなということは分かっている。だから、お姉ちゃんは話しかけ続けているのだ。
とアットホームな感じ何はお姉ちゃんとマコちゃんのみで、私と瞬君は・・・・・・・・・・・・。
「しゅ、瞬、君ーーーー!!無事!?」
「ぶ、無事だったら、倒、れてないよ、真夜ちゃん・・・・・・・。」
「ぎゃ、ギャーーーーーーー!!瞬君死んじゃ駄目ーーーーー!!」
こっちは必死だった。お姉ちゃんから解放され、倒れた瞬君に私は慌てて治癒魔法をかけた。こちらは戦場のようである。
お昼ごはんお食べながら、
「・・・・・・・皆に会いたいわぁ。」
とお姉ちゃんが言った。
「ねぇ、真夜。明日、皆を我が家に呼べないかしら?」
「あの・・・・・・・、お姉ちゃん。皆って・・・・・・・・?」
「私の可愛い後輩達よー!」
お姉ちゃんは高校では総務会に入っていたから、部活には入っていない。それに私に相談するってことは、今年から入った百合ちゃんを除く総務会17,18期生のことかぁ。
「か、可愛い・・・・・・・・?」
瞬君が小声で言った。
「瞬君、ひっかがるところなの?そこ。」
私の空気を呼んで小声で返した。そのせいでお姉ちゃんは「何はなしてるの?」という顔をしている。会話は聞こえていないらしい。
「真美さん的にはかわいがってったつもりなんだぁ・・・・・・・・。」
「確かに、そのわりにはかなり恐れられてたよね・・・・・・・。」
うん、そう考えるとひっかがるね。
「まぁ、愛情は伝わってると思うし、それで良しってことで。」
「伝わってるの!?あれで!?」
瞬君的には伝わっていないと判断しているらしい。でも、伝わってると思うよ。た、多分・・・・・・・・・・・。う、うん。あ、あれ?・・・・・・・・・。如何しよう。瞬君に言われると自信なくなってきた・・・・・・・・。だいたいこういう時って、私より瞬君のほうが正しいことの方が多いから・・・・・・・・・・・。いや、世界はきっとラブ&ピースなはず!そう信じよう。
「で、如何なのかしら?」
お姉ちゃんが訊いてきた。
「あ、う、ううん!・・・・・・・、如何だと思う?瞬君。」
「んー・・・・・・、そんな急に・・・・・・・・・・。皆が皆、真夜ちゃんとか後勝さんとか雷君みたいに引き篭もってるわけじゃないしね・・・・・・・・・・。」
瞬君よ。それ酷くありません?ワタシ、ソンナニヒキコモッテナイヨ。おっと。思わず片言になってしまった。去年まではともかく、今年は、暇な日の半分ほどは実先輩に会ってるからそこまでじゃないよ!ちなみに、ゆかりんは2次元イベントさえあれば外に出る。ライライは友達いないしゲームばっかりやってるので、言い訳できない完全な引き篭もりである。
「あ!そうだわぁ!良いこと思いついた!!」
本当に良いことなのか。お姉ちゃんが言うと不安になる。何かろくでもない予感しかしない。
お姉ちゃんは自分の荷物をあさった後、
「真夜、携帯貸してー!あとスピーカー!」
何をやるつもりなのかはまだ分からないけど、お姉ちゃんに言われたとおり、私の携帯とスピーカーをお姉ちゃんに渡した。お姉ちゃんは携帯に白い紙切れを、スピーカーには赤い紙切れをくっ付けた。そして、
「皆にドッキリ電話を仕掛けまーす♪」
と言った。何じゃそりゃ!!?
「真夜の電話で私が皆に電話するの!ウフフフ。」
いや、ウフフフじゃないから。
「大丈夫よー。盗聴用の魔道具つけたから、そのスピーカーから真夜達にもちゃんと聞こえるから♪」
そりゃどーも。じゃない!楽しいことを分かち合えるとかそういう問題じゃない!止めて!人の振りして悪戯するのはやーめーてー!
Take1
(始まっちゃったよ・・・・・・・。)
電話のプルルルという音がスピーカーから聞こえる。
『・・・・・・・はい、もしもし。』
スピーカーから聞こえる声から、トップバッターは金島先輩なようだ。まぁ、多分反応が1番面白くないだろうしね。
「もしもし。」
お姉ちゃんが小声めで言った。大きな声で言うと一発でバレルからね。
『ククク・・・・・・・・・。私に電話をかけてくるなんて珍しいですね、月影さん。』
ん?何か・・・・・・・・、変??何故、電話をかけて「もしもし」と言っただけで笑うんですか?魔王様??
『今日はどのようなご用件で?』
あれ?普通だ。気のせいだったのかなぁ?
「明日、空いてますか?」
お姉ちゃんは再び小声めで言った。
『明日、ですか?何かあるんですか?』
「お姉ちゃんが」
『ッフ・・・・・・!』
何故そこで笑う?
「帰ってきてるんです。」
お姉ちゃんはスルーで話し続けた。
『ク・・・・・・・・、ククク』
金島先輩は笑い続けている。そんなに〝お姉ちゃん〟につぼったんですか?そこにつぼなんて無いとお思うけど・・・・・・・・・?
『あぁ。すみません、笑ってしまって。でも、面白くって・・・・・・・!・・・・・・・帰ってきて早速悪ふざけしてるんですか、月影先輩。』
「あら、ばれてたの?慧。」
なるほど。電話をかけてきたのがお姉ちゃんだと分かってる上でお姉ちゃんに合わせてたのか。そりゃ、〝お姉ちゃん〟につぼるはずだ。だって、お姉ちゃんが自分のことをお姉ちゃん言ってるんだよ?笑うよそれは。
『当たり前ですよ。見た目だけじゃなく、声も似てないじゃないですか。こんなので騙されるのなんて睦ぐらいですよ。いや、睦ですら騙されるかどうか。』
「うーん・・・・・・・、まだ睦にはかけてないから・・・・・・・・・。かけたら騙されたかどうか教えるわね!」
『はい。楽しみにしておきます。』
「それで、明日来れるかしら?」
『はい。睦と実と会う約束をしてるだけですから。あっ、これから2人にかけるなら少し待っててもらえますか?約束のキャンセルの連絡を2人にしますから。そうしないと、断られてしまうでしょ?』
「流石慧!気が利くじゃない!」
そこで話に乗ってしまうのが魔王である。
Take2
『あ!もしもーし!真夜ちゃん?』
あー、五月蝿いぞ、土田。この五月蝿さ、電話で受けてたら鼓膜破けてるよ。お姉ちゃんも「あ!もしもーし!」の「あ」を聞いて直ぐに、電話を耳から遠ざけたもん。スピーカーなんて要らないんじゃないの?だって、電話からでも十分聞こえるくらい声が漏れてるもん。
『あのねぇ、今ぁ、どーしても、ゲームがクリアーできないのー。そう!マジ・ナイスタイミング!!ってやつ!』
はい。早くゲームのクリアー法を伝授して欲しいのはヒシヒシと伝わってくるけど、今君と電話してるのお姉ちゃんだからねー。あと、しゃべり方が凄くウザイからいつもどおりに戻せ。まぁ、まだお姉ちゃんしゃべってないからばれてないんだろうけどさ。
『・・・・・・・・・真夜ちゃん?』
私が電話をかけているとしたらツッコミの1つや2つあるはずなのにそれが無いことにい違和感を感じたようだ。
「あ、う、うん・・・・・・・。」
お姉ちゃんは如何反応したらいいのか困っていたようだ。結果、ただ返事を返すだけ。
『なーんだ。月影先輩じゃん!』
一発でばれた。
「あら、一発ね!」
『だって、話に乗ってこないしツッコミ無いから怪しんでたもん!先パーイ、成りすまし電話なんてしちゃぁ、真夜ちゃんに怒られちゃうよー。』
「そこは大丈夫よ!内容は真夜も瞬ちゃんも聞いてるから勝手にではないわ!」
お姉ちゃん、問題はそこじゃないからね。成りすましは犯罪だからね。
『なるほど!』
納得するな土田。つっこめ。
『で、先輩。悪戯のためだけにかけてきたの?』
「そうじゃないわ。久々に皆に会いたいなーって。ねぇ、明日私の家に来きてくれる?」
『いいともー!』
土田よ、お姉ちゃんはグラサンかけてないから。昔やってたお昼の番組じゃないから。
『用件はそれだけー?』
「そうよ。」
『じゃあ、真夜ちゃんに代わってー。急いでるのー!』
いや、ゲームは急ぎの用事ではない。セーブしておけばいい話である。
「『2,3時間後にかけなおすから、大人しくしてろ!』って言って。」
私はお姉ちゃんにそう言った。お姉ちゃんが私の指示通りにすると、土田君が、
『そんなぁ~!酷い!』
と言おうとしたが、「酷い」の「ひ」でお姉ちゃんは電話を切った。
Take3
『・・・・・・・・何だよ。文句なら受けつけないぞ・・・・・・・・・。』
(うわ!1番面白い反応する人キター!)
3番手はお兄ちゃんだ。お兄ちゃんはテンションが低かった。だって、お姉ちゃんはまだしゃべってないから今のところはまだ私が電話をかけてると思い込んでいる。私がお兄ちゃんに電話をかけるときなんて、お兄ちゃんにかなり頭に来ることをされたときしかない。この怒りはメールでは伝わらないと私が判断したときのみだ。だって、お兄ちゃんになんて大した用ないし。
「もしもしー。」
お姉ちゃんは普通の音量で言った。お姉ちゃん、お兄ちゃん相手だからなめてかかってるな。まぁ、お兄ちゃんなんてそんな扱いである。
『・・・・・・・・・ま、真夜じゃない!』
え!嘘!?お兄ちゃん、分かったの!!?
『だ、誰だ!お前は!!』
ズコー、となった。私だけではなく、瞬君もお姉ちゃんのなった。いや、2人は〝ズコー〟まではいかず、〝ズコッ〟程度だが。マコちゃんですら、ポカーンとしている。まぁ、私じゃないと分かっただけ成長した、のかなぁ?
『まさか・・・・・・!誘拐か!!?』
(はぁーーーーーーー!!?)
『おい犯人!』
おいおいおいブオォーイ!!誘拐!?んなはずあるか!!あったとしても犯人はお兄ちゃんには電話かけないよ!そこで気付け!
「ち、違うよ!お兄ちゃん!!私、真夜だよ!!」
お姉ちゃーん!その軌道修正は、いくらアホ相手でも不可能だから!正体現さないと収まらないから!!
『お前が真夜のはずあるか!お前が喋るたびに寒気がするし、〝お兄ちゃん〟と言われたときなんて気持ち悪くてしょうがなかったからな!』
寒気がするって、本能的にの姉ちゃんの恐怖を感じ取ってるよこの人!
『分かった!何円・・・・・・・・・・、何万だ!?身代金はちゃんと用意するから、真夜に手出すな!』
「もう、そのネタ引張るなー!!」
「ま、真夜ちゃん、落ち着いて!」
「落ち着いてられるか!もう止めて!早く正体を明かして、お姉」
『ま、真夜!無事か!!?クソッ!真夜だけじゃなく水原まで!』
お姉ちゃんを止めようとした声が聞こえたようだ。
「うーん・・・・・・・・、そうね。もう限界かしら♪」
お姉ちゃん、そんな呑気なこと言ってる場合じゃいと思うよ!
「ヤッホー!睦、久しぶりね♪」
『・・・・・・・・・、お前、俺の知り合いか・・・・・・・?』
「知り合いも何も、たった4ヵ月半で尊敬する先輩を忘れちゃったの?睦。酷いわ!」
『尊敬・・・・・・・・?先輩・・・・・・・・?』
「そうよ。あなたの先輩で、真夜の姉、月影真美よ♪」
『・・・・・・・・・・。』
沈黙、約10秒。
「!?つ、月影、先輩!?」
反応遅!!
Take4
残る人はただ1人。
『もしもし。・・・・・・・真夜。』
(実先輩ーーーーー♡)
私の愛しの実先輩。スピーカーから発せられる、実先輩の激甘ボイスに私は完全ノックアウト。
「何・・・・・・・?この甘ったるい声・・・・・・・・。」
瞬君がかなりドンビキしてるが、んなもん私にも実先輩にも関係ない。実先輩はいつも(私にだけ!)甘いのだが、電話のときは特に甘い。そう、瞬君がドンビキするくらい。だって、実先輩の甘い声・甘い言葉に大喜びする私しか聞いてないからね!まぁ、今回は違うけど。むしろ実先輩にとっては公開処刑レベルもんだけど。今、それがスピーカーで大音量に部屋に鳴り響く!私にとって大サービスもんである。
『?真夜?如何したの??』
私のフリをしたお姉ちゃんがしゃべらないもんだから心配してるようだ。
「あ・・・・・・・・・・。」
お姉ちゃんは何を言ったらいいのか分からないようだ。何を言ったらいいのか分からなくなるくらいの衝撃を受けるほど、甘かったらしい。
『ん?何?』
「・・・・・・・・・・。ごめんなさい、実。私、真夜じゃないの・・・・・・・。」
いや、それ以上だったらしい。そう、お姉ちゃんが潔く負けを認めるくらい。
『え、えーっと・・・・・・・・・。』
「久しぶりね、実。あなたの尊敬すべき先輩、月影真美よ。」
〝尊敬すべき〟ってすべきなんだ・・・・・・・。尊敬ってしてもらうもんじゃないの??
「夏休みだから帰ってきたの。」
『え、えぇーーーーー!!?』
ドンスンという音がスピーカーから聞こえた。
「ど、どうしたの!?実!?」
『イテテ・・・・・・・。あ、すみません。ちょっと驚いてしまって・・・・・・・・・・・、そのー・・・・・・・・、背中から倒れました。』
(だ、大丈夫なのーーーー!!?)
それはちょっとレベルじゃない驚き方だよ!
「実ぅー。それ、私が成りすましてて驚いたんじゃないでしょー。可愛い可愛い可愛い」
可愛い何回言うの!?
「可愛い可愛い彼女からの電話だと思って、彼女が喜ぶように甘い声で出たら実際は彼女の姉からの電話で、彼女専用の甘い声を彼女の姉に聞かれてしまったショックで倒れたんでしょー?」
マジで!?
『うっ・・・・・・・・・・・。おっしゃるとおりです・・・・・・・・。』
ショックを受けただけではなく、そのショックの原因を解説され、実先輩のダメージはかなりでかいようだ。
「大丈夫よー。そんなの失態でもないから。悪いのは確実の私だし、『妹は嫁に出さん!』とか言わないから♪」
いや、お姉ちゃんに私の結婚事情を止め権利は無いから。それを決めるのお姉ちゃんじゃないから。
『本当ですか!良かったー。』
そこつっこまない実先輩は本当に良い人だと思う。
「ウフフ。実は真夜のこと凄く大好きなのね!」
『もちろんですよ!真夜のことが大好きすぎて、如何消化していいか困ってるくらいなんですから。』
(ぜひそれをイチャイチャに変えて消化してください!)
これが私の本音である。
「あらあら、良いの?そんなこと言っちゃって。」
『?本当のことなのに何で言っちゃ駄目なんです?』
首をかしげている実先輩が目に浮かぶ。
「だって、この会話、ぜーぶ真夜に聞かれてるのにぃ。」
バタン!と言う音が。今度は何!?
「実、また倒れたの?」
『はい・・・・・・・。今度は前から。』
さっきのよりそれは痛いよ!
「もう、実ったら。」
『先輩!何やってるんですか!!』
「えー?ただ、電話に盗聴用の魔道具付けて、スピーカーで流してるだけよー?」
『だけじゃないです!』
「もぅ、しょうがないわねぇ。真夜に変わってあげるからぁ。はい、真夜。」
お姉ちゃんに電話を渡された。
『・・・・・・・・。』
「もしもーし。真夜です。」
『・・・・・・・・。』
「えーと・・・・・・・、すみません。お姉ちゃんが悪戯して。』
『・・・・・・・・・・・。』
如何しよう。何言ったら良いか・・・・・・・・・・。まぁ、いっか。自分の言いたいこと言って。
「実先輩、・・・・・・だぁい好きです。」
うん。電話聞いて言いたくなったのはこれだ。
『ま、真夜ぁ・・・・・・・・・・・。』
「ん?何ですか??」
『かわいい。俺も大好き・・・・・・・・・。そんなこと言われたら、会いたくなっちゃうよ。』
それの何が問題なんだろうか?
「私も会いたいです。先輩のお時間がああれば・・・・・・・・・・・、駄目ですか?」
会って直接、「大好き」って言いたいと思ってたのに。
『本当!良いの?せっかく先輩帰ってきたの・・・・・・。』
そこを気にしてたのかぁ。
「大丈夫ですよ。1ヶ月ぐらいは居るそうなので。」
私は実先輩と会う約束を取り付けて、慌てて出かける支度をし、家を出た。
web拍手更新しました!今回は『有り無しシチュ(テーマ:ボタン付け)・風天恋人未満ver』です。「有り無しシチュ?何それ?」と思われた方、説明はweb拍手にあるのでそちらをご覧ください。2拍手送ると読めます。拍手を見ていると1拍手しか送っていない方が多いので注意してください。1拍手だと小話は読めないので。すみません。
以前web拍手の方にあげていた『並べてみた!』は、下のほうにリンクがあるアルファポリスの『限定版・学園ラブアンドファンタジーをやってみたin乙女ゲーム』の方に移しました。そちらにイラストも公開しました。シャーペン1本で描いて仕上げたものなのでとてもとてもお粗末なものですが、お暇がありましたらご覧ください。
次話はまたしばらく更新できません。申し訳ございません。