表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/32

〈恋するアヤナーラと溺愛の王子〉

また同じ夢を見た。


見慣れない街並み、空を見上げれば翼をつけた大きな船のようなものが飛んでいる。

周りを見渡せば四角い塔が立ち並んでいる。


ガタンゴトンと音を立てる細長い四角い不思議な乗り物に乗り、魔道具のようなものを耳につけ音楽を聴く。


何もかもが私がいる世界とは違うもの。


電車と呼ばれる乗り物の扉が開き中に乗り込んできた人々。

「おはよう、あやの」と、微笑みながら私の前に立つ男性。


きっと私はこの男性から愛されているのだろうと感じられるほど優しい笑みだった。


ーーーーー


「…さま…、お嬢様、朝の支度に参りました。」


もう朝なのね…と思いながら目を開ける。


「おはよう、エミリー」


「おはようございます、お嬢様。

本日はステイル殿下からお城にお招きされておりますのでとびっきり素敵に仕立てますね!」と笑顔のエミリー。


うふふと笑顔になりステイル殿下の名前を聞くだけで顔が真っ赤になってしまい思わず俯いてしまう。


「お嬢様は本当に可愛らしいですね。」と笑顔のエミリーに支度を整えられながらステイル殿下のことを想う。


しかし、ふと、先程の夢は何なのだろうとも頭の隅で考える。

私がいる世界とは違う異世界のような場所での生活をしているもう1人の私。

鏡を見たら着ているものや、髪色瞳の色は違うけど顔は同じだった。

でも着る服、移動手段、似ているものはあるにせよ食べ物の何もかもが違う。

そんな世界で暮らしている夢を何度も見る。


あの世界での私は"あやの"と呼ばれていたわね。

そしてあの男性…名前は確か"あきと"だったかしら。

あの2人は恋人同士のような関係に見えたわね。


本を読んだり勉強をしたりしたけれどなかなか頭に入ってこず、夢のことばかり考えてしまっていたらあっという間にお城に行く時間になっていた。


城に着くと門の前でステイル殿下が使用人たちと待っていてくれた。


それを見たエミリーは「毎度のことながら殿下自らお出迎えなんてお嬢様は本当に愛されていますね。」と微笑む。


また真っ赤になってしまう私。

本当にこの方の婚約者になれて幸せだと実感する。


馬車から降り、「ステイル殿下、御招きいただきましてありがとうございます」と挨拶をする。


ステイルは美しい彼女を見て微笑み「よく来てくれたね、アヤナーラ嬢。君が来るのをずっと待っていたよ。」と甘い言葉を囁く。


その言葉に私はまた真っ赤になりながらも微笑み返す。


この国…ヴァレンシュタット公国の王子ステイル・フォン・ヴァレンシュタット殿下と、私…アヤナーラ・ディ・サヴォイアはもうすぐ結婚する。


私は小さな頃からステイル殿下の婚約者としての教育を受けて来た。

この国の内政はもちろん、貴族としての嗜み、この国に住む人々のことも。


王子を支えながら間違った方へ進みそうになるならばそれを止めることも必要だと常日頃学んできた。

この国を背負う王を支える妻という立場が不安なことも正直ある。


それでもどうしてもこの方のおそばに居たいと想う気持ちの方が強いほど私はステイル殿下をお慕いしていた。




登場人物

アヤナーラ・ディ・サヴォイア公爵令嬢

侍女エミリー・アドラッティ


ステイル・フォン・ヴァレンシュタット王子

従者ユリウス・クライン

ヴェルヘルム・フォン・ヴァレンシュタット国王


アヤナーラたちが住む国→ヴァレンシュタット公国


アルベルト・アースパーニャ第二王子

(隣国アースパーニャ公国の王子)


日本

神崎綾乃(旧姓 空橋)

神崎彰人

神崎陽菜


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ