ー隠れ自衛隊ー
「人間!?ーーーたのか、、、」
「うん。わたーーおどーーーよ」
人の声、、、?よかった、、、私助かったんだ、、その安心感と、人の話声で目を開ける。
「ーん、、、」
「あ!起きた?大丈夫?三日間も寝てたんだよ!どこか痛いとこない!?」
そう言うのは、ピンク色の癖毛を高めのツインテールにまとめた女の子だった。その女の子は私の顔を心配そうに見ている。それと反対に横に立っている高身長の男の子は私を探るような目で見ていた。私は自分が何故こんな状況になったのか記憶を再確認するようにゆっくりと考え始めた。
ーまず、私は学校に向かっていた、、、で、、、あ!いっぱい走ったんだ!それで、、
すると、私の五感はあの感覚でいっぱいになった。人々が干からびた匂い、顔、、、そして、また気を失いそうになるが、必死にこらえる。今、気を失ってはいけない。そんな気がした。そして、私は二人に聞いた。
「此処は、、、どこ、、、ですか?」
すると、高身長の男の子は答えた。
「此処は異常事態が起きた時、すぐに対処する
、、いわゆる自衛隊の隠れ基地かな」
ー異常事態、、、あれはやっぱり異常、、だったんだ。どうなっちゃったんだろう、、私の住んでた街、、
すると、ツインテール女子が私に自己紹介をした。名前は、舞野 千賀。
調査部隊4班に、所属しているらしい。あの城の情報を探ってこいとの命令があり向かったところ、倒れていた私を見つけたそうだ。しかし、それ以上城に近づこうとすると、体から水分が奪われていく感覚に襲われ、撤退したらしい。それに続き男の子が自己紹介をする。高身長男子の名前は、天宮 冬馬。こちらは戦闘部隊3班に所属している。よく見ると相当なイケメンである。
私も自己紹介をした。
「私の名前は、時宮 麻衣愛です、、、助けて頂きありがとうございます。」
「いやいや!とんでもない!私は倒れてる人が居たらほっておくなー!、、って!隊長に言われてるから〜」
そんな感じで話していると私は大事な事に気づいた。お母さんの事だ。お母さんは私が家を出たらスーパーに向かうと言っていた。父親は山に行ったっきり何年も行方不明、だから親一人で大切に育ててくれていた。いつも一生懸命なお母さんが私は好きだ。しかし、私が今居る医療室にはお母さんの姿は見えない。焦って千賀さんに聞いてみる。
「あ、あの!お母さんは、、、私のお母さん!見ませんでしたか!!」
すると、千賀さんは私から目を伏せた。冬馬さんも私から目線を逸らせた。そして、、、
「助けたのは、、、貴方だけです、、、麻衣愛さん、、、」
その事実を聞いた時、一気に血の気が引くのがわかった。胸がギュッと締め付けられ、息ができない。この頭に渦巻く感情達が私を混乱させ、目頭が熱くなる。しかし、涙を必死に堪えた。此処で涙を流してしまったらお母さんが死んでしまったと認めてしまった事になる気がしたからだ。
「もしかしたら、、まだ、、生きているかもしれない。」
「えっ、、、」
冬馬さんが私を真っ直ぐ見て言った。その後、丁寧にわかりやすく説明してくれた。隊員の中で密閉された防護服を着ていた者は水分を、奪われるような感覚に襲われなかったこと。だから、シェルターなどに避難していたら生きているかもしれない事。そして冬馬さんは提案をしてきた。
「もしも、、覚悟があるのなら、、この部隊に入るか、、、?この部隊ならあのおかしな地域に入れるようになるだろう。時間はかかると思うが、君のお母さんを早く見つけ出せるかもしれない。」
私はそれを聞き、すぐにに「入隊させてください」と、答えた。少しでもお母さんを早く見つけれるなら、、、藁をも掴む思いだった。その後、冬馬さんは私が寝ていた三日間の出来事について話してくれた。一つの地域が異常な環境になったせいで、統治している地域の分け方が平等では無くなってしまった。そのせいで、小さくなってしまった地域や、そのままの地域が出てきてしまい、地域同士の仲が悪くなってしまったらしい。暴力事件や、盗難事件もあったそうだ。
私はそれを聞き、
ーおかしくなった地域から助かった者とバレたら、恨みの対象として、小さくなってしまった地域の人々から狙われるかもしれない。もしそうなれば、女だと不利だ。
と、考えた。だから、二人にお願いをして、髪の毛を切り、名前も変え、戸籍も変えた。二人は、わた、、俺が本当は女の子だという事を隠してくれると約束してくれた。
「それじゃあ隊員登録は明日するとして、今日はもう寝ろ」
「そだね。体をしっかり休めなきゃだね!また明日!麻い、、あ!じゃなくて、トキア!」
「うん、、、!また明日」
ドアが閉まり、部屋が暗くなった。
「絶対に見つけるからね、、お母さん、、、」
そう呟くと、俺は夢の世界へと落ちていった。
どうだったでしょうか?今回では千賀と、冬馬は同期という設定なので同じ部隊じゃなくても面識がある形になってます。そして、プロローグで主人公が自分を「俺」と言っていた理由も分かったのではないでしょうか?それでは!次の話もお楽しみに!




