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アルファのオメガ。   作者: 河杜 和空
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目的地までのルート

 氷川コオリカワさんと、津井ツイさん姉妹と、僕たちは、氷川さんのお姉さんが運転する車の車内で、話をしながら目的地の2つ山まで向かう。今のところは平坦な道、移動を開始して1時間あたりだった。


「氷川さんのお姉さんは、2つ山の場所は知っているんですか?」


「えっ~、2つ山の伝説とかお話は知っているけど……場所は……言いにくいけど、実はカーナビが頼りだったり」


「えぇぇぇ?! そうなんですか?」


「私、免許取って3ヶ月だからまだ全部の道が分からないの」


「無事に到着出来ますか!?」


「少年、カーナビを信じようっ!」


 僕たちも、氷川さんのお姉さんも場所がはっきり分からないのだった。しかしカーナビでは2つ山の目的地と、ルートは表示がされている。そういう状況で僕たちは、カーナビがある安心感と、実際に2つ山の場所がどこにあるのか分からない不安が入り交じりつつも、会話を楽しみながら車は進む。


「氷川さんは、今日はユーツューブの動画配信はしないの?」


「実は2つ山までの実況配信を考えていたのですが……昨日、パケットが上限になってしまい、配信が難しくなりましたっ……」


「そうなんだ」


「でも家に帰ったら、2つ山の感想を配信しますよっ」


「おおっ」

「楽しみですね~」


「ところで2つ山って、色々な話があるけど聞く?」


「はい!」

「聞きたいです!」


 氷川さんのお姉さんが、さらに2つ山の詳しい話をする。お姉さんが言うには、大昔から2つ山に入山するのになぜか、山に入ると方位磁石、コンパスがクルクル勝手に回り出したり。人が選ばれ、相応しい人しか入山できなかったり。複数で入山出来ても一人だけ帰れなくなったり。その他にも様々な、不思議な現象が起こることを本で読んだらしい。

 少し奇妙な話をしていると、僕たちの目の前に雲がかかった高い山が目の前に現れる。カーナビには入山道が表示されている。どうやら車で山の中腹までのルートを走るみたいだった。


「……あ!! あれが、2つ山??」



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