勇者Side
【と或る城下街】
俺は ——勇者だ
正確には勇者の成り損ない。
先代の勇者が死んで俺の代に成ってから魔族を殺していない。
何故なら俺に魔王を虐げて争う趣味は無い。
何故勇者の家に生まれたと言う事実だけで勇者に祭り上げられるのか。
不思議である。
——と言う事で仕事もせずに酒場に通い詰める毎日である。
「おう、勇者さん!飲んでくかい?」
——名は知れてるので一応タダ酒が飲める。
「勇者さーん」 と猫なで声で酒場中の女達が取り囲む。
そう、この勇者… 俗にいう女たらしである。
酒は良い。
嫌な現実も何もかも忘れられる。
いい気分になって来た!
そんな風に酔いつぶれてると城から騎士が来たらしい。
「勇者さーん、王様がお呼びですよー。」
「なんだよぉ…気分が削げるなあ…」
今日もまた王様とやらが煩い…。
また説教か… 頭が居たい。
そう考えてると城についた。
「勇者よ… 旅に出たらどうじゃそろそろ」
「いいじゃないですかー王様。 魔王軍も侵攻して来てませんしー。
もうやめにしません?」
「しかし… 魔王の存在は…」
「だから、魔王を倒してなにに成るんですか? すぐに復活するし…」
「じゃからといって野放しh… 「あぁそう、じゃあ勇者辞めるわ」
——そう言って 飛び出した。
その日、俺は勇者…改めニートになった。
「いってぇ」 森の中を歩いてると誰かとぶつかったらしい。
「あんたは… 魔王!?」




