1/10
プロローグ
ここが何処か、時代はいつか、そんな事は分らない。ただこの小さな島国は長い長い間一つの王族に支配されて、その王族が称するこの国の名は日の国であった。
民はこの王族に支配される事に対し不満がある者は少なく、逆に戦が無くなって久しいこの時を喜んでいる者は多かった。
全ての人間が満足とは思わないだろうが、働けば金は入ったし、悪人は捕らえられた。完璧では無いが、良識な政策が行なわれていたし、体制もしっかりしていた。大半の民はそれで満足していて、これが永劫に続く事を祈っていた。
しかし、ある日事件が起こった。全てを支配している王が何者かによって暗殺されたのだ。そして同時に第二継承者である王子とその妻、そして幼い姫も殺された。民は震撼し、街は戦の噂に一時は騒然となった。しかし体制の基盤が確かな所為かその様な事にはならず、とりあえず暗殺された王の摂政をしていた大臣の一人が次の王位が決まるまで政治をすすめていった。
そして何事も無く数ヶ月が過ぎていき、皆戦の噂も忘れて元の平和な生活に戻っていった。




